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2024年02月05日
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カテゴリ: 自動車
 第三者委員会の報告で、不正は30年以上行われており、2014年以降に急増したと指摘。短期開発を目指すあまり、過度にタイトで硬直的なスケジュールのシワ寄せが認証部門に来ていた点や、人員不足、認証部門内外での風通しの悪さなど組織風土が問題とされている。
 ダイハツ工業は、第三者委員会の報告による車両の安全性などに関する認証不正に基づき、国内にあるすべての完成車工場の稼働を2024年1月末まで停止するとしていた。
 1月31日、国土交通省から出荷停止の指示が解除された15車種のうち、2車種の生産を2月12日に再開すると発表した。
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これまでの推移
 1月16日、国土交通省の立ち入り検査で新たに14件の認証試験についての不正が判明した。
 1月19日、現行生産している27車種中5車種について安全基準に適合しているとして、出荷停止の指示を解除した。
 1月23日、2月以降の国内工場の稼働について、少なくとも同年2月16日までは稼働停止期間を延長すると発表した。
 国交省はダイハツに対して①会社としての業務運営体制の再構築、②車両開発全体の業務管理手法の改善、③不正行為を起こしえない法規・認証関連業務の実施体制の構築、の3点を求めている。これらが適正と認識された後に生産が再開されると思われる。
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  ダイハツは系列の販売店や部品メーカーについて、今回の生産停止による損失について個別に補償に応じていく方針を打ち出している。2次以下の部品メーカーに対しても、1次取引先を通じ補償を行うという。
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 トヨタグループでは日野自動車や豊田自動織機などでも不正が発覚、デンソーの低圧燃料ポンプリコールの継続、販売店の不正車検問題などが続出している。
  高収益体質を支えているのは、生産から管理販売に至るまで徹底的に無駄を省く「トヨタ生産方式(TPS)」と呼ばれる生産方式。
 トヨタグループ内で短納期を実現しなければいけないという強迫観念が現場の不正を産み、過度なコスト削減が安全性能担当部署の人員削減などに繋がり、安全性を軽視する風土を産んだのではとみる声は多い。
 グループ全体のガバナンスを問われる事態となっているが、TPS(トヨタ生産方式)とTPS同様の価値観に基づく業務運営が問題の根底にあると見受けられる。
トヨタら大企業で不正相次ぐ、
驚きの調査結果とは
竹下 郁子 [編集部]
BUSINESS INSIDER
  …  (略)  …
「満足度高い社員」と「影響力や顧客基盤ある企業」ほど要注意
 2021年に発表された「企業不祥事と従業員エンゲージメントの関係」と題された調査は、会社や上司への期待度や満足度などの従業員エンゲージメントと、企業が起こした不祥事の件数や企業体質などのデータを重回帰分析したものだ。調査当時の上場企業128社が対象となっている。
 これによって、従業員エンゲージメントが高ければ不祥事が減るとは一概に言えないという、驚きの事実が分かった。
 「会社満足度が高い」また「制度待遇への満足度が高く、期待度が低い」ほど、つまり「現状に満足しており変化を求めていない」ほど、企業体質評価が悪化し、不祥事の事案件数が多くなっていたのだ。
 また「話題性や知名度」「社会的な影響力」があり、「顧客基盤が安定性」している企業ほど、不祥事が起こる可能性が高いという結果に。
 忠誠心から不祥事を起こし、ブランド力を考え告発ためらう
調査では、
 「従業員エンゲージメントが高くとも、たとえば、会社に対して忠誠心が高すぎる状態では不祥事が起こりやすくなる可能性もある。
 会社に飼い慣らされているような状態になっている従業員が多いと、不祥事が起こりやすいということだろう。
 従業員が多く機能分化していると、仕事の全体像が見えておらず不祥事に関与していることを認知できなかったり、不祥事を認知しているものの、話題性や知名度があるからこそ、それを明るみに出すことをためらう可能性も否定できない」
 としている。
 また、教育支援制度は充実しているものの、日頃から責任ある仕事を任せるなどの部下の自立に向けた育成が十分でない企業ほど、不祥事が起こる可能性も高くなっていた。
 「コンプライアンス研修などを充実させたとしても、不祥事が減るとは言えない」として、注意喚起している。
  ―  引用終わり  ―
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 老舗企業で不正が相次いで発覚しているのは、上記のようなメカニズムもあるということらしい。
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最終更新日  2024年02月05日 06時42分07秒
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