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2024年07月27日
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テーマ: 株主総会(14)
 紅麹サプリメント事件の小林製薬は、7月23日に臨時取締役会を開き、小林一雅会長(84)と小林章浩社長(53)の辞任を決定した。
 「紅麹(べにこうじ)」配合サプリメントによる健康被害の拡大を招いた引責辞任。
 後任の社長には山根聡専務(64)で創業家以外の社長は初。新たな経営体制で被害者への補償と問題の原因究明、再発防止に取り組む。
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時事通信  2024年7月8日 21時45分
 小林製薬の「紅麹(べにこうじ)」配合サプリメントを巡る健康被害問題で、厚生労働省は8日、死亡との 因果関係を調査している死者が97人 になったと公表した。4日時点から13人増えた。
 厚労省によると、これまでに同社に寄せられた死者についての相談は5日時点で228人に上り、うち3人については服用との間に因果関係はないと医師が判断した。128人はサプリを摂取しておらず、97人のうち11人は摂取の有無を確認している。
  ―  引用終わり  ― 
     ​
 7月18日、消費者庁の新井ゆたか長官は、国の審査が必要な「特定保健用食品」(トクホ)を販売する事業者に対し、健康被害情報の報告を9月1日から義務化すると明らかにした。7月19日からパブリックコメント(意見公募)を実施する。
 7月23日、小林製薬は外部の弁護士による調査報告書を公表した。
 報告書では小林製薬について以下の問題点が指摘された。
・売り上げの増加に伴い「人手不足」が常態化していた
・品質管理を含めた業務については現場の担当者にほぼ一任される状況であった
・健康食品の安全性に対する意識が欠けていた
・消費者への素早い情報提供をしなかった
・行政報告や回収決定が遅れた
・有事における危機管理が遅れた
・情報共有が十分に行われなかった
・信頼性保証本部による牽制の不足
・健康被害発生に対する平時からの備えの不足
・品質管理の失敗
     ​
 記者会見での社長の発言も踏まえて、小林製薬では品質管理に関する考え方が根本から世間の企業と異なっていた節がうかがえる。会長が最終判断者だったことを推測させる。
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【小林製薬】
品質管理担当者は
「ある程度は混じることがある」と問題視せず
MBSニュース  2024年7月23日 15時20分
 小林製薬の「紅麹」成分入りのサプリメントを製造する工場で、有害物質の原因とみられる青カビの発生がおととし11月に認識されたことがわかりました。
 健康被害が相次いだ紅麹サプリの問題をめぐり、小林製薬は外部の弁護士による調査報告書を公表しました。
 それによりますと、大阪工場ではおととし11月上旬、紅麹を培養するタンクの蓋の内側に青カビが付着していることが確認されましたが、品質管理担当者は「青カビはある程度は混じることがある」として問題視しなかったということです。
 また、小林製薬は今年3月に初めて被害を公表するまで、製造担当者に製造過程の問題を尋ねるなどもしていなかったということです。
  ―  引用終わり  ―
     ​
 会社は株主のもの。小林会長辞任後も小林製薬への強い影響力を保てる構造のようだ。
 小林会長の管理体制のもとで、問題が明確・明白にならない限り、品質管理担当者は品質に関わる問題を矮小化して生産を順調に進める担当者だったのだろう。
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報告書で暴かれた小林製薬のヤバすぎる製造管理体制
…従業員が異変を報告も品質管理担当者は「青カビはある程度は混じる」
記者会見は開かず逃げ切りか?
集英社オンライン  2024年7月23日 20時6分
 サプリメント「紅麹コレステヘルプ」を摂取した人に健康被害が続出している問題で、小林製薬は「消費者への注意喚起や製品回収の判断が遅れた。公表(が遅れたこと)は適切ではなかった」と不備を認める調査報告書を発表した。その上で小林章浩社長と父親の小林一雅会長がいずれも引責辞任すると発表した。だが、報告書には消費者の健康に直結する重大情報を無視したという驚くべき実態が記されていた―。
「ドン」の辞任も今後の影響力は維持?
 小林一雅会長はアイデア製品を次々と生み出し同社の規模を拡大し、「中興の祖」「ドン」と呼ばれている。最近まで息子の章浩社長よりも大きな力を持つとみられていた。その 一雅氏は「特別顧問」の名誉職に、章浩社長は補償担当取締役に就き 、後任社長には8月8日付で山根聡専務が就任する。
 ただ 一雅氏は同社の大株主 で、実際に経営に口出ししなくなるかどうかは不透明だ。同社は小林父子の人事は健康被害に関する行政への報告や公表が遅れた責任をとるためだと明言。山根氏にも責任があるとし、章浩氏とともに6カ月間の役員報酬の一部を返上させると公表した。
  …  (略)  …
     ​
 さらに、報告書では今回の原因になったかどうかはわからないとしながら、大阪工場の従業員への聞き取りで、
①2022年11月上旬の問題の原料ロットの製造時、乾燥機が壊れ原料ロットの紅麹菌が一定時間乾燥されないまま放置されていた
②紅麹を培養するタンクの蓋の内側に青カビが付着していたことがあり、品質管理担当者に伝えると『青カビはある程度は混じることがある』と言われた
③乾燥工程の設備の一部である排気ダクトの深奥部が目詰まりしているのが見つかり、適切に排気ができていなかった可能性がある
との証言を得たというのだ。
 しかも小林製薬は3月22日の公表までに、製造担当者に製造過程の問題を尋ね実態を把握するということをしてこなかった、とも指摘している。
  ―  引用終わり  ―
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最終更新日  2024年07月27日 06時00分12秒
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