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2024年09月22日
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カテゴリ: 生活、家族、仕事
 バブル期に流行った言葉に「Japan As No.1」がある。
 敗戦国日本は経済の発展で様々の点で同名の書籍が売れたこともあり、日本が世界一になったと勘違いし、国策を反映して経済のバブルを膨らませ続けた。
 憲法9条があるため軍拡こそ控えめだったものの、不動産価格は高騰し日本の不動産時価総額は米国のそれを超えた。株価は最高値更新を続け、有望な投資先を求めて国内外の美術品、海外の株式、不動産まで買いまくった。
 海外旅行では高級ブランドを爆買いし欧州の老舗ブランドから嫌われた。ついこの間の中国と相似している。
 その後失われた〇十年が続き、戦争もないし、失業率もたいして高くないのに日本の自殺率は高止まりを続けた。
 自殺率の高かったフィンランドは国策として自殺率の低下に取り組み、無事に下位に脱出。日本は自殺率は高止まりを続けながらも、近年韓国の後塵を拝するようになった。
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 日本人が幸せになるために向き合うべき
「最も大切な問題」
Finasee  2024年6月4日
世界幸福度調査が51位と低い日本
 毎年3月に公表される世界幸福度調査というものがありますが、日本は毎年ランキングが低いことが話題となります。2024年3月に公表されたランキングでも51位となっています。
 このランキング、6つのキーワードで幸福度を分析していますが、日本は客観的な指標では好成績をあげています。具体的には、健康寿命は世界トップですし、GDPも上位の水準です(少なくとも51位ではないですよね)。
 ところが、主観的な数字を見る指標で中位~低位にとどまっていることが災いしています。人生の選択に自由があるか、社会的なつながりの有無、政治の腐敗、寄付の有無などを聞く設問があるのですが、いずれも主観的に答えてもらうと、日本はあまり高い得点とならないのです。
  …  (略)  …
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 内閣府の「「満足度・生活の質に関する調査」に関する第1次報告書」では、 世帯年収が一定水準を上回ることが幸福度に強く影響する とされています。日々の生活の不安を解消できるくらいお金を稼げることは幸福度に直結しているというわけです。
 第一生命経済研究所の「第12回ライフデザインに関する調査」によれば、 家計の満足度と幸福度は強い関係がある としています。もちろん家計の安定がもたらされ、不安がない方が幸福度は高くなります。
 だとすれば、私たちはお金の問題ともっと向き合ってみることで、もっと自分の幸せを実感し、より高い幸福度を得ることができるかもしれません。それは、「たくさん稼げば幸せになる」という単純な話でもなければ「たくさん出費をすれば幸せが手に入る」という簡単な話でもありません。しかし、いくつかのヒントを知っているかいないかで、あなたはもっと幸せを手に入れられるようになるはずです。
  ―  引用終わり  ―
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 一番でなければ気が済まない、落ち着かない国民性は、「人並み」では幸せを感じられない。「普通」の幻影、きりがない「人並み」以上を求めているので、常に今以上を目指してそうなれないことに「不幸」を感じる。滅多にない「常勝」「勝ち組」を追い求めるので優位な位置となっても満足しない。
 日々のニュースランキングを見る限り、たまに政治関連の不祥事が上位に上るものの、常は芸能人に関するスキャンダルがトップだったり、ファストフードネタがトップだったりする。北朝鮮が弾道ミサイルを乱発しようが、中国が日本にちょっかい出そうが、日本はきわめて平和な環境と三位受けられる。
 なのに、大人から子どもまで見事に幸福度が低い。
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子どもは「ワースト2」
…"人並みに"という幸せになれない残念な国民性
プレジデントオンライン  2024年6月2日
 多くの国際調査で日本人の幸福度が低いことが指摘されている。拓殖大学教授の佐藤一磨さんが「最近の調査で、幸せな日本人の割合はこの13年で13%も下がっていることがわかった。また別の調査では大人だけでなく子どもの幸福度も低水準で推移していることがわかっている」という――。
■日本人の幸せの推移
 昔と比較して日本は豊かになりましたが、それに伴って私たち日本人は幸せになってきているのでしょうか。また、国際的に見て、私たちの幸せの水準は高いのでしょうか、それとも低いのでしょうか。
 日本は世界第4位の経済大国であり、他国と比べても豊かな暮らしを享受できます。これに加えて、高い健康度、治安の良さ、町の清潔さ、四季によって移り変わる美しい景色、アニメ・漫画・ゲーム等の独特のカルチャーもあり、日本に住むことの利点は大きいと言えます。ただ一方で、バブル崩壊以降の長い低経済成長や少子高齢化による人口減少、増加する自然災害、なかなか解消されないジェンダー不平等などの問題も存在しています。
 これらの相互関係によって私たちの幸せの水準が決定されると考えられます。
 この4月、幸福度を定点調査した結果が発表されました。今回はその調査結果を中心に、私たち日本人の幸せの推移について見ていきたいと思います。
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■日本人の幸福度はこの13年間で低下
 調査を行ったのは、世論調査会社イプソスです。この調査では、日本を含む世界約30カ国を対象に幸福度を調べています。この調査は、16~74歳の日本人約2000人を対象としており、サンプルの構成が国勢調査による成人の人口動態を反映するように調整されています。
 この結果を見ると、興味深い2つの発見があります。
 まず1つ目は、 2011年から2024年の13年間で、日本人の幸福度が低下傾向にある という点です。
  …  (略)  …
 2つ目の発見は、 国際的にみて、日本人の幸福度は低水準にある という点です。
  …  (略)  …
 ちなみに、2011年から2024年の間で一貫して日本よりも幸福度が低いのは、ハンガリーのみでした。
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■日本は「働く幸せ」が世界で最下位
 以上から明らかなとおり、日本の幸福度は低下傾向にあり、しかも世界的にみて相対的に低くなっています。
 実は他の調査を見ても、日本の幸福度が低くなりやすいという傾向が確認できます。
 例えば、OECDが行っている「より良い暮らし指標(Better Life Index)」では総合的にOECD諸国の暮らし向きを比較可能なのですが、この中で主観的な幸福度を調査しています。2017年の調査結果を見ると、OECD35カ国中で日本は27位となっていました。
 また、パーソル総合研究所の『グローバル就業実態・成長意識調査-はたらくWell-beingの国際比較』では、世界18カ国・地域の主要都市の人々の働く幸せを調査しているのですが、幸せを感じている日本の就業者は、調査国中で最下位となっていました。
■日本は子どもの幸福度も低い
 このように他国と比較して日本人は幸せを実感しづらいようなのですが、実はこの傾向は子どもでも同様に確認されています。
 2020年にユニセフのリサーチ部門であるイノチェンティ研究所が子どもの幸福度を分析しました。この中で生活満足度が高い子どもの割合や自殺率を用いて、精神的な幸福度の水準を各国で比較しています。
 生活満足度に関しては、0から10までの数字で生活全般の満足度を聞いているのですが、この質問に6以上と答えた割合を見ると、日本は調査対象となった国の下から2番目でした(図表4)。大人と同じく、日本の子どもも幸せを実感する割合が低いと言えるでしょう。
 また、15~19歳の若者10万人当たりの自殺率を見ると、日本の値は7.5人でした。これは調査対象国の中で上から12番目にあたり、平均よりも高くなっています。
 このように、日本の子どもの生活満足度は相対的に低く、自殺率は平均よりも高いという結果になっています。日本の子どもの精神的な幸福に関する指標はあまり良いとは言えません。
  …  (略)  …
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■日本人の幸福度は低くなるのは「人並み志向」が原因か
 これまで見てきたとおり、日本人の幸福度は他国と比較すると相対的に低くなりがちです。この傾向は大人だけでなく、子どもの時点からすでに確認されています。次世代を担う子どもたちが自分への満足感や長所を認めづらいという社会環境にあるのです。
 日本は現在さまざまな問題に直面するものの、経済力が高く、健康かつ安心・安全に暮らせる国です。このような多くのメリットがある反面、幸福度が低くなりやすいという点は、やや不可解です。
 日本人の幸福度が低くなりやすいという点に関して詳細に分析した研究は少なく、その原因については明確にわからないものの、京都大学の内田由紀子教授は、日本人の「人並み志向」が影響しているのではないかと指摘しています。
 日本人は、他者と比較して「人並み」の人生を歩めているかどうかを基準とする傾向があるため、自分の幸福度評価が高くなりにくい
 この点は日本という社会の中で醸成されてきた特徴であり、すぐに変えていくのは難しいかもしれません。また、SNS等で成功した一部の人が注目を集めるようになっており、自分と比較してしまうと、どうしても幸せを実感しづらい社会環境にもなっています。
 今後の私たちの幸せの感じ方を変えていくためにも、「人並み」ではなく、「自分の尺度」で物事を判断できるようになっていくことが重要となるでしょう。
  ―  引用終わり  ―
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 疑似的「人並み」志向は、隣の芝生を青く見ることで結果的に「人並み以上」を目指す。よりよいもの、状態を目指す志向が災いする。
 進歩、進化していないと満足しないので、自分の尺度・価値観自体のあり方が、幸福を感じないという点で問題だということになる。
 不幸の再生産を続けるような国民性が改まることはなさそうだ。
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最終更新日  2024年09月22日 06時00分14秒
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