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2017.07.15
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島田荘司『改訂完全版 嘘でもいいから誘拐事件』
(島田荘司『島田荘司全集VII』南雲堂、2016年、419-517頁)


 隈能美堂巧(くまのみどたくみ。通称タック)さんが語り手をつとめる、 『嘘でもいいから殺人事件』 の続編です。本作には、2編の中編が収録されています。
 それでは、簡単に内容紹介と感想を。

―――
「嘘でもいいから誘拐事件」
 1981年8月。
 「こんばんワン」と鳴く犬を撮りに行こう!また「やらせの三太郎」の変な企画が立ち上がった。舞台は、宮城県鳴子町鬼首。ゴンドラで上がったところにあるペンションにその犬はいるというが、ゴンドラで事件が起こる。ボク―タックと、ターボの次に乗ったはずの、タレントが消えてしまったのだ。心配しながらもペンションで過ごすボクたちの前には、赤い顔の鬼が現れて……。

「嘘でもいいから温泉ツアー」
 1987年夏。
 三太郎はプロデューサーに昇進したもののまったく変わらず(むしろ、タイアップしまくるという新たな技?も獲得)、ボク―タックはディレクター、ターボはアシスタント・ディレクターとなったものの、結局3人は相変わらずの関係だった。無口なミキシング・エンジニアに、喋りまくりの小朝田サードADと、新たなメンバーも加わって、軽石組が向かうのは五色温泉。温泉の色が急に変わるなど、やっぱり三太郎のやらせはとどまることを知らないが…。
 今回の旅も大雨におそわれ、パトカーがスピンして転落する現場に居合わせたり、そして宿では恐ろしい事件が待ち受けていた。
―――

 文庫版で読んでいましたが、中編集だったことすらも覚えていませんでした…。
 今回も、ヤラセの三太郎に振り回されて、タックたちが大奮闘します。
 タックの文体がとても軽く、ユーモアたっぷりなので、少し重たい話もありますが、あまり考えずに楽しく読み進めることができます。





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Last updated  2017.07.15 13:35:41
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のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
のぽねこ @ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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