竹内海南江『うたかたの月』
~幻冬舎、 1997
年~
久々に、世界ふしぎ発見!のメインリポーターの竹内さんの作品を紹介します。
1995
年 10
月の記事から始まります。
旅先の出来事と従姉妹の死を重ね合わせたり、従姉妹の死をきっかけに生きること(生きていること)の意味などについて考えたり、という思索や、過酷なロケの状況、日本での生活など、様々な側面が描かれます。
中には、 1995
年 11
月にイスラエルに滞在していたとき、ラビン首相の暗殺事件を現地でニュースで見たり、その後のイスラエルの様子を見たりと、歴史的事件のルポタージュのような記述もあります。
作品帯には「物語」とありますが、冒頭には「日記」と書きましたがエッセイのようでもあります(ジャンル分けにこだわる必要もありませんが。)
本書刊行当時に読んでいるはずで、何度か読み返してもいるはずですが、かなり久々の再読でした。
従姉妹の方が亡くなった日に海外で出会ったネコのエピソード、翌日、普段はかけない日本への電話をなんとなくかけて、母から知らされた事実、そしてその後の感情の揺れなど、胸が痛くなるような記述もあり、印象に残りました。
(2021.10.22 読了 )
・た行の作家一覧へ 多田克己『百鬼解読―妖怪の正体とは?』 2024.04.13
高田崇史『QED 神鹿の棺』 2022.12.24
高田崇史『QED 源氏の神霊』 2022.12.10
Keyword Search
Comments