仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2015.02.09
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カテゴリ: 東北
今回も、田村昭『東北お国ぶり』(宝文堂、1970年)の中から題材を拾って、記させて頂く。

県別に特徴的な苗字として、次のようにあげられる。

青森県  神(じん)、夏堀、工藤、福士、三上、今、葛西
岩手県  八重樫、千田、及川、小野寺、村上、菊池
宮城県  菅原、千葉、庄子、石垣、中鉢、蜂谷、早坂
秋田県  越前屋・加賀谷・能登屋のように屋・谷のつくもの、照井、八柳
山形県  富樫、本間、神保、奥山、安孫子、志鎌、鏡、土屋
福島県  菅家、菅野、星、丹治、渡辺、五十嵐、宗形

なるほど。私なども、そう言われると、知人や有名人や政治家などで、出身がこのとおりの方を思いつく。田村さんが書いているように、これをもって即断は危険にしても、ご先祖が出身であるなど、目安がつく場合が多いように思う。

東北地方の珍奇な苗字として、紹介されているものとして、仙台の八月朔日(ほずみ)さん、加美郡の川童(かっぱ)さん、仙台市の蛸(たこ)さんなどがあげられるという。また、次の苗字は解説がくわしい。

鉄炮(てっぽう):下北半島の尻屋部落には昔からよく難破船が漂着した。この先祖は難破船から上陸する際に、できるだけの品物をもってあがったが、その持ち物が鉄砲だった。槍を持った人は、槍を苗字としたという。

我慢(がまん):津軽藩に住んでいた先祖が同僚たちと戦禍を逃れて旅に出たが、途中で具合が悪く行動を共にできなくなったとき、仲間からここで我慢して永住してはどうか、と話が出たから。

猿賀(さるが):宮城県では1軒だけ。青森県尾上町の猿賀神社に関わりがあるらしく、この起源を見ると、津軽地方では谷地の下部から出る泥炭層を「さるけ」と読んでいるが、秋田県鹿角郡の辺りから流出してきたため、川を去るの意味で「去河」という地名が起こり、さらに猿賀に転化したという。

鬼(おに):仙台、青森に。

幸福(こうふく):酒田市に実在。山寺の末寺、幸福寺の寺侍だった先祖がつけたという。

などなど。





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最終更新日  2015.02.09 19:58:46
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