あいうえお道場/職業訓練編

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カテゴリ: レビュー
『チョコレート』ネタで、どこまでいけるかな。本来、日記って身の回りに起きた出来事を書くものだが、最近、書きたくないのだ。正直、人生にウンザリしている。小心者でなければ、すでに自殺していると思う。生きる希望の二文字が見つからなくて困っているのだ。

ハル・ベリーの夫(『チョコレート』の話の中で)は死刑囚だ。11年ほど服役して処刑されるというストーリー。何をやったのかはわからないが、彼のふるまいはとても真面目でモンスターズ・ボール(『チョコレート』の原題)の中にあって気高いといってよい設定になっている。刑が執行される前日にハル・ベリーは息子と一緒にオンボログルマで刑務所に行き、面会する。ハル・ベリーは「11年も疲れた。」というようなことをいう。母子家庭で苦労してきた。特にタレントのない黒人女性はウェイトレスくらいの仕事しかない。アメリカ社会にウェイトレスはいっぱいいるけど、時給はとても安いらしい。昔、アメリカに旅行した時、初日、最初のダイナーにいたウェイトレスのことを今でもよく覚えている。一所懸命であった。同行のモリがいうにはウェイトレスはチップで稼がないとやってられないほどに賃金は低いとのこと。だから、若いオネエチャンは日本人観光客と見ればスマイルでやってくる。レストラン系はレジでは払わない、テーブルで払う。メニューの料金と消費税(10~14%くらいだったか)を足された明細をもらって、みんなでだいたいのワリカンで札とコインをジャラジャラ出して、消費税を2倍した金額と端数のジャラジャラを、オネエサンに「これは、おねえさんのです。」とチップを渡すと、満面の笑みでチューされそうなくらいだった。消費税×2がチップの相場だったような。昔の話だが。ともかくレストランにおいての支払いはテーブルでするものだが、ハル・ベリーの勤めるダイナーは、ファミレススタイルで、レジで支払う方式であった。実際、デニーズ等のお店はレジだ。レジスタイルだと会計は明朗でチップはもらいにくくなる。というか、そんなサービスをウェイトレスはする必要はない。どうせチップなんてもらえないんだから笑顔で接客することもない。グアムのデニーズは笑顔がなかったな。「デニーズへようこそ!」なんて口が裂けても言わない。だって、チップもらえないもん。ということで、ハル・ベリーのソーントンに対する接客もそっけない。日本のファミレスって凄いよ、注文とってお辞儀してくれるんだもん。最近はデフレとともに質も下がってきているが。

ろくにチップももらえないハル・ベリーの収入はせいぜい月15万円くらいではなかろうか。それで小学生の子供との生活は苦しいと思う。アパートの家賃が払えないことを、最後の面会で夫に愚痴った。「もう、疲れた。」と死刑執行前日の夫にいうのも何だが、いいたかったんだろう。「あなたが、こんなことをしてからの私の人生は…」って言いたくなるよな。でも、離婚はしていない。

なぜ、離婚をしなかったのかは不明だが、新しい男を捕まえられないでいる設定だから、このドラマは成り立っている。そんな設定を一応、不自然でなく進行するには死刑囚の夫がよい人物でないといけない。原題は『Monster’s Boll』といって直訳すると化け物の会場って訳したらよいのか。要するに死刑囚などの重犯罪が収容された刑務所を指すのだろうが、このお話で、死刑を執行される夫だけが主な登場人物の中で立派に生きているのだ。刑務所の中で立派な生き方も何もないのかもしれないが、刑が執行されて絶命するまでの夫の行動は立派なものであった。だから書き出しに戻って、この私も「人生にウンザリ」なんて書いてはいけないんだな。そう、思った。『チョコレート』の主な登場人物はモンスターばかりだが、皆さん、それぞれの立場で一所懸命生きている。売春婦も含めて頑張っている。私は新聞配達や宅配の人がマンションの廊下を走っている音を聴いて、罪悪感にさいなまれているようではいけない。





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最終更新日  2006年07月09日 00時54分14秒
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