しろうと自然科学者の自然観察日記

しろうと自然科学者の自然観察日記

PR

Calendar

Profile

しろうと自然科学者

しろうと自然科学者

Favorite Blog

我家で咲く花たち! … だいちゃん0204さん

甘利山で出会った花… New! himekyonさん

金柑の実と花 hiromomoさん

用水路~K川散策日記… ★黒鯛ちゃんさん

Keyword Search

▼キーワード検索

2016.07.01
XML
カテゴリ: 樹木
☆エゴノキの実が大きくなってきました。花が満開だった時期を思い起こさせるように、たくさんの実がなっています。エゴノキは、実の味が「エグイ」のでエゴノキの名になったそうですが、エゴノキの実は、秋から冬にかけて、カラス、キジバト、ヒヨドリ、ヤマガラなどに食べられるようです。
  • エゴノネコアシ1.JPG

  • ☆エゴノキの実は、灰白色の卵球形で、10月頃には果皮が裂けて種子が落下します。エゴノキの実の果皮は、サポニンという毒性の成分を多く含むので、すりつぶして毒流し漁に使ったと言われているそうですが、エゴノキのサポニンの毒性は漁に使えるほどのものではないと疑問視する見解もあるそうです。
  • エゴノネコアシ2.jpg

  • ☆また、サポニンには界面活性作用があるので、エゴノキの若い実をつぶして石鹸代わりの洗浄剤として洗濯などに用いた時代もあったそうです。

    ☆エゴノキの実が大きくなるこの時期に、エゴノキの枝の先端にエゴノネコアシと呼ばれる虫こぶが目立つようになります。
  • エゴノネコアシ3.JPG

  • ☆エゴノネコアシの原因となるエゴノネコアシアブラムシは、秋にイネ科のアシボソからエゴノキに移ります。エゴノキで越冬した受精卵が孵化して無翅型の雌が生まれ、エゴノキの芽から吸汁します。その刺激で、エゴノキの枝先にバナナの房のような虫瘤(虫えい、ゴール)ができます。
  • エゴノネコアシ4.JPG

  • ☆この虫瘤が猫の足を連想させるので、エゴノネコアシといいます。
  • エゴノネコアシ5.JPG

  • ☆こちらのエゴノネコアシは巨大で、直径が8センチ位はあるようです。
  • エゴノネコアシ6.JPG

  • ☆この虫瘤の中で、エゴノネコアシアブラムシが胎生単為生殖で増殖し、やがて有翅型が誕生して、7月になると虫瘤から飛び立ってイネ科のアシボソに移動します。
  • エゴノネコアシ7.JPG

  • ☆アシボソでは、胎生単為生殖で無翅型の世代が繰り返されます。秋になると有翅虫が羽化し、エゴノキへ戻り雌と雄の有性虫を産みます。そして雌雄が結ばれ受精し産卵。この受精卵が越冬して翌春に孵化、再びこのサイクルを繰り返すそうです。
  • エゴノネコアシ8.JPG

  • ☆エゴノネコアシの原因となるエゴノネコアシアブラムシは、初夏にエゴノキからアシボソに移動、秋にアシボソからエゴノキに戻る興味深いアブラムシです。





    お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

    Last updated  2016.07.01 05:25:49
    コメント(0) | コメントを書く


    【毎日開催】
    15記事にいいね!で1ポイント
    10秒滞在
    いいね! -- / --
    おめでとうございます!
    ミッションを達成しました。
    ※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
    x

    © Rakuten Group, Inc.
    X
    Create a Mobile Website
    スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
    Share by: