おしゃれ手紙

2017.10.14
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カテゴリ: 読書
浪花の太公望 鍋奉行犯科帳
大坂庶民の夏の楽しみといえば、 天神祭と鱧料理
だがこのところ、刀ばかりを狙う賊徒が横行し、東西町奉行所の与力や同心たちは祭どころではない。
能天気なのは食い道楽の奉行・大邉久右衛門のみで、騒ぎをよそに料理方の源治郎に鱧の骨切り修業を言い渡す始末。
その目的が噴飯ものでー(「地車囃子鱧の皮」)。
他、極上の献立が彩る2編を収録。
鍋奉行の名裁きが魅せる 食いだおれ時代小説第3弾

【目次】(「BOOK」データベースより)
地車囃子鱧の皮/狸のくれた献立/釣り馬鹿に死


この小説は、 江戸時代の大坂を描いた時代小説
ということは、かつての大坂のようすが分かるだろうと思い図書館で借りた。
当時のことが分かるところをメモしておこう。



地車囃子鱧の皮
天神祭り
◎「(略) 今年は、*道修町*が新しい地車(だんじり)を出すらしいで。
 神農さんの人形をあしらった、派手な立派なもんやそうな。」

「船渡御(ふなとぎょ)の船の数も、二百ではきかんやろ。(略)」


◎大坂町奉行所の定町廻り与力・同心が表だった
「下聞き」として使うのは、
江戸のような「岡っ引き」「下っ引き」ではなく、
役木戸(やくきど)、長吏(ちょうり)、小頭(こがしら)といった連中である。
彼らを引き連れて、毎日、大坂市中の町廻りを行うのだ。
なかでも役木戸は、道頓堀の芝居小屋の木戸番のなかで、お上から
「下聞き」を任ぜられたものを言う。
千三は、日頃は「大西の芝居」の木戸番を務めていた。


◎鱧(はも)料理
(略)鱧料理の数は大幅に増加し、鱧の料理法だけを載せた
「鱧百珍」や「海鰻(かいまん)百珍という本まで出版されたほどである。
鱧は、ことに京料理にはかかせぬ。
京には海がない。
それゆえ棒鱈(ぼうだら)や身欠(みが)きニシン、生節(なまぶし)、しめ鯖、
昆布といった乾物料理を主流にせざるをえなかったが、鱧は、大坂から運んでも
まだ生きている唯一の海魚であり、京の町衆も薄造りを味わうことができた。


◎「知ってるか、今年は雑魚場(ざこば)が恵比寿神の*お迎え人形* をつけた
どんどこ船を出すそうだが、恵比寿の釣り竿についた鯛は純金でできているそうだ。」

(略・どんどこ船の舳先に)それぞれ工夫を凝らした人形が大川を埋め尽くすさまはまさに壮観だ。

* お迎え人形 *
江戸時代、大坂の淀川沿いには諸藩の蔵屋敷が立ち並び、堂島の米市場、天満の青物市場、雑喉場の魚市場と三大市場の繁栄とともに、天神祭は盛大化していきました。
その江戸時代前期、町人文化(元禄文化)が花咲く元禄期に、御旅所は常設されました。
この御旅所周辺の町々では、天神祭の様々な趣向を凝らした風流人形をこしらえました。
これが、御迎船人形(御迎人形)の始まりです。
当時、船渡御を迎えるため、御旅所周辺の町々が祭礼に先立ち各町で飾り付け、祭り当日に船に乗せて御旅所から大川を上り、船渡御の一行を御旅所まで導く役割を担っていました。
この頃に登場した御迎人形は、七寸八寸(二・四m)ほどの大きさで、船上に立てた棒の先に高く飾り、大型の雪で照らしていましたが、享保期(1716〜36)頃から約一丈五尺(四・五m)の大型人形も作られたといいます。
御迎人形の多くが、浄瑠璃や歌舞伎の登場人物を題材としていました。
これらの人形は船上に設けられた舞台に人形をセットし、物語性が演出されるように工夫されました。
文楽人形の細工人たちが作った御迎人形には頭や手足を動かすカラクリがほどこされていました。
歌舞伎の見栄を切る人形もあれば恵比寿のように鯛を釣り上げる人形もありました。
また、御 迎人形が必ず赤(緋)色を身につけているのは「疫病(疱瘡)祓い」という意味 があります。

道頓堀川のどんどこ船・動画
♪音が出ます!乗ってみたい(^▽^)/。


◎(鱧屋)栄七の言うには、阿波の椿泊(つばきどまり)や淡路島の由良浦(ゆらうら)、備前牛窓(びぜんうしまど)、紀伊水道などで獲れた鱧は、雑魚場に集められる。
雑魚場の競りは明け六つ(午前六時頃)に開始されるのが決まりだが、生魚問屋の間で
「京積魚申し合わせ」という取り決めがなされ、京に三十石船で送る魚のみ、「宵買い取り引き」が認められている。
つまり通常の競りのまえに京に送る魚だけは取り引きを済ませ船に積むことができるのだ。
狸のくれた献立
◎■ *天満・老松町*
ここ老松町界隈は船を作る職人が多く・・・(略)

かつては大阪天満宮の表参道として栄えた老松通り。
今は大阪天満宮に合祀された老松神社が、通りの名の由来。
神功皇后が筑紫からの帰路に、現老松通り付近の町にあった巨木のおかげで風浪を避け、無事に上陸できたことへのお礼に、巨木付近に神社を建立したことからこの名前になったとされる。
現在この通りには80軒前後の骨董品店や画廊などが軒を連ね、熱心な骨董ファンだけでなく、昔ながらの雰囲気漂う町を味わいにくる人々が散策する。


◎今が旬の白瓜の漬け物は、軽く干したものを浅漬けにしただけだが、もちっとしたあとに、ぷっつりと切れる歯触りといい、そこはかとない柚子の香りといい(略)・・・。
美味しそう。(^~^)



◎伊呂狸屋五左衛門は*大坂三郷*所払いとなり、池田に隠居して・・・(略)。
*大坂三郷とは、「船場北、船場南、天満」。
江戸時代の町組の名残で、
本町通の北を北船場(きたせんば)、本町通の南を南船場(みなみせんば)と呼び分けることもある。
釣り馬鹿に死
*御舟手奉行*というのは、大坂に入港する各地の船の見張や取り締まりを行うのが務めで、船の出入りが多い、当地ではかなりの要職であった

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Last updated  2017.10.14 01:06:05
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