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2007年05月04日
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カテゴリ: Movie(邦画)

「アンフェア」の原作の題名は「推理小説」です。
「アンフェア」はドラマ化されるにあたってつけられたタイトルです。
確かにドラマのタイトルが「推理小説」ではインパクトに欠けます。
原作者の秦建日子は脚本家でもあります。
コミックをドラマ化することが多いようです。
「編集王」とか「鉄板少女アカネ」とか「ドラゴン桜」とか
最近はオリジナルで「花嫁は厄年」も手がけていました。
「アンフェア」については当初からドラマ化は考えて書いた物であるかも知れませんが、小説のタイトルとしては「推理小説」としたかったのでしょう。
それにしても「推理小説」という題名はなかなか勇気がいるネーミングです。
でも、秦建日子は「これぞ推理小説!」という意味でつけた訳ではないと思います。
実は作品中に殺人予告として登場する小説のタイトルが「推理小説」なんです。
だからそれをそのまま使用したということでしょう。
ここまでドラマがヒットするなら最初から「アンフェア」にしといてもよかったかも知れません。

では「アンフェア」というネーミングはどこからきたかというと、この小説を含むこのシリーズのテーマだからです。
ちなみに小説として続編が出版されています。
2作目はまだ読んでませんがタイトルは「アンフェアな月」です。
テレビや映画とは別のエピソードらしいです。
で、シリーズで「アンフェア」というのはフェアではないというくらいの意味で、卑怯という意味ではありません。
まず、推理物でありながら、犯人が「 それはないだろ 」的な意外な人物であることから、「アンフェア」な物語だという意味があると思います。
これはシリーズとしては最低必要条件だと思います。
「それはないだろ」的な犯人というのは味方だと思っていた人物が犯人ということです。
物語としてこのことを含まないと成立しないのです。
もう一つ意味があります。
作品ではこのことを全面に出しています。つまりは「表のテーマ」でになるのでしょうか?
テレビシリーズでは「目には目を、アンフェアにはアンフェアを」というフレーズがあります。
主人公雪平は刑事ですので犯人を捕まえるためには「卑怯なこともいとわない」というようにもとれますが、そうでは無いと思います。
確かに主人公雪平は無茶はしますが、決して卑怯な手を使ったりはしません。
そのやり方は「 型破り 」なだけで時には合法的でないかもしれません。
そういう意味で「アンフェア」なだけです。
つまり型どおりの方法では捕まえられない犯人を単独行動で無茶をして犯人を追い込むということです。
以上2つの意味で「アンフェア」という物語は成立しています。
整理します。
この物語はおそらくは「味方」であろうはずの人物が真犯人で、なおかつ一見無鉄砲に見えて実は緻密に犯人を追いつめていく雪平という刑事が主役のドラマです。
このパターンは・・・ある海外ドラマのパターンにそっくりです。
「24」ですね・・・・
警察内部に内通者もしくは犯人がいるという最低必要な条件もそっくりだし、主人公の無茶ぶりも似ています。
「ツインピークス」以来社会現象にまでなった作品ですのでクリエイターが模倣したくなるのはよく分かります。
しかし、これはあくまでもTV版「アンフェア」でのことで、原作の「推理小説」はそこまで意識はしていなかったと思います。
ちなみに「24」をオマージュにした日本での作品の決定版は江口洋介主演の「逃亡者」でしょうね。
その時の阿部寛が凄まじくかっこよかったんですが・・・・話がずれてきました。

さてそれでは映画のレビューです。ここからはネタバレを含みますので気をつけてください。
まず、この「the movie」が完結編であることをよく番宣していましたが、おそらく「NO」です。
まぁ、そう言っておけば客も入るだろう位のことで実際はいわゆる「宣伝用コピー」ってやつでしょう。
謎は残っています。
しかもかなり・・・
おそらくTVから見ていた観客は消化不良を起こしていると思います。
結論から言いますと、わざと決着をつけない終わらせ方をしたことこそがひょっとしたら「アンフェア」なんじゃないかということです。
で・・・・そこはやはり制作者の「思うつぼ」なんでしょうね。
よく考えたら、CXとしては、いや業界全体からしても 「踊る大捜査線」以来の「刑事物」 のヒットです。
そうやすやすと完結させるはずがありません。
おそらくは話は続きます。
私は最終的に話が全て繋がっているような無理矢理なこじつけを半ば期待していました。
TV版での犯人はエピソードごとにたくさんいましたが元締めは安藤(瑛太)で、スペシャル版では安本(志賀廣太郎)、どちらとも雪平に近しい人物でした。
で今回は・・・・
私は予想を大きく外したのですが、結論から言うとこの物語は 三上(加藤雅也)が全ての事件の黒幕だった・・・ という結末まで話は続くような気がします。
(読みたい方は反転させてください)
ちなみに娘の美央ちゃんが 成長してでかくなるといけない ので早く本当の完結編を作ってもらいたいものです。
肝心の物語ですが、今回の事件は「テロ」です。
スペシャル版から話がでかくなってきましたが、もはや一介の刑事ごときが解決できるような事件ではありません。
よくよく考えると設定が「 ダイハード 」なんです。
しかし「アンフェア」での犯人像は復讐目的もしくは思想犯であることが多いのです。
物語の中で金目当てで動いている人物も若干1名いますが、多くのテロ作品の犯人の目的は思想犯を装って実は金だったりするのが王道ですので、「アンフェア」は「ダイハード」を目標にしてはいけないのです。
鬱積した思いを殺人という形でしか解消できない犯人とそれを利用する黒幕の構図が「アンフェア」という物語を構築していると私は勝手に解釈しています。
よって今回の映画は私にとっては「アンフェア」的な物語ではなかった・・・ということですね。
「テロ」の設定自体は悪くなかったのですが、最後の最後で先の人物が大ボスだったら・・・・きれいに幕は閉じていたと思います。
まぁでもまた続編が見れるんだったらいいか・・・・ってこれが思うつぼなんですよね・・ 亀P! (笑)

アンフェア the movie
監督 小林義則
製作 亀山千広(制作者の一人)
出演 篠原涼子 椎名桔平 成宮寛貴 阿部サダヲ 濱田マリ 加藤ローサ 向井地美音 加藤雅也 大杉漣 寺島進 江口洋介

おまけ
加藤ローサの扱いにびっくりです。
事務所はよくこんな役でOKしたな・・・・(笑)





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最終更新日  2007年05月05日 00時57分16秒
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