More Movie & More Music

映画のレビューです。記事の内容は ネタバレ を含みますので読む際にはお気を付け下さい。
Movie Contents
○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○
こちらは音楽のレビューです。ContentsはAlbum/Artistになっています。アーティストの頭文字で分類しています。日本の場合は名字の頭文字、アーティスト名に「The」がつく場合は省略しています。
Music Contents
○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○
123
A
B
C
D
E
F
G
H
I
J
K
L
M
N
O
P
Q
R
S
T
U
V
W
X
Y
Z
2018年10月27日
XML
テーマ: DVD映画鑑賞
カテゴリ: Movie(邦画)
​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​主人公の女の子

観終わったあとに、ちょっといろいろ考えてしまいましたが、あることに気づいてゾッとしてしまいました。 原作より考えようによっちゃ「怖い」映画 です。

元々は押切蓮介による漫画です。
連載は2007年頃からなのでもう10年前の作品になります。
ジャンルはサスペンス、ホラーとなっていますが、内容は 「いじめ」+「復讐」 で構成されています。
その殺戮シーンがホラーと解釈されてもおかしくないほど凄惨です。
北国の田舎を舞台にしているので、キーアイテムはずばり「 」です。
冬の間に事件は起こるので、降り積もる「雪」が死体を隠すといったことで物語は進んでいきます。
死体が見つからないのですが、 春になったら・・・・ ということで本来、物語はそこに向かって収束していくはずなんですけどね・・・・

ここからストーリーをほぼ全て書きます。例によってネタバレありですので・・・・

主人公は東京から北国に引っ越してきた中学3年生の女の子です。(原作の漫画は絵がかわいいので、後半の殺戮シーンでのギャップがもの凄いです。)
転校当初はクラスメートに馴染んでいたようですが、突如として いじめ が始まります。
「無視」「靴隠し」からどんどんエスカレートし、机に「死ね」と彫刻刀で彫られたり、カラスの死骸を机に入れられたりと散々です。
見て見ぬふりの担任や他のクラスメートたちがいる中で、主人公に特別な視線を向けている生徒が2人いました。
一人は金髪の女の子で、彼女がいじめの 首謀者 でした。
もう一人は主人公に心惹かれる男の子で、背の高いイケメンです。
特にイケメンの方は主人公を陰ながら支え、主人公もいつしか彼に惹かれていきます。
主人公は両親に相談し、担任に話をするものの担任は取り合ってくれません。
さらに面談にきた主人公の父親はいじめを実行している男子生徒に階段で画鋲をしこんだシューズで蹴られたりもします。
もう学校に行かなくてもいいと主人公の親もそう伝えるのですが、そこに一人の女生徒が主人公の家にいじめっ子の命令で様子をうかがいに来ます。
彼女は主人公に学校にきてくれと懇願します。
なぜなら主人公が学校に来ないと自分がいじめられるからです。
実は彼女は主人公が転校してくる前までいじめられていたのですが、主人公にターゲットが変わったことで難を逃れていたのです。
いじめが再開したことで彼女は精神的に追い詰められ、主人公の家に火を放つという暴挙に出ます。
厳密に言うと、家に火をつけるのではなく、とんでもないことに 主人公の家族(父、母、妹)に直接灯油をまき 、火をつけます。
事件当日主人公はイケメンと一緒に外出していました。
そして帰宅したとき火事を目撃します。
そしてそのとき、イケメンは火の中に飛び込み、全身やけどの妹を抱きかかえて救出します。
妹だけはなんとか一命をとりとめたのです。
てっきり火事は事故だと思って放心状態になった主人公は抜け殻のようになっていましたが、心配で同居するようになった祖父や思いを寄せるイケメンの励ましもあってなんとか自我を保ち、再び学校へ行こうとします。
卒業まで残り数ヶ月なので我慢をしようと思うのですが・・・・
火をつけた実行犯は7名。
先の元いじめられっ子の女の子と、主人公を直接いじめていた女子3人、そして階段で父親を蹴った男の子とその取り巻き2名です。
リーダー格の金髪の女の子は現場にはいませんでした。
彼女が直接命令したわけではありませんでしたが、いじめられっ子は彼女に認めてもらい、いじめをやめてもらうために、ことを起こしたといってもいいと思います。
そして再び学校に来るようになった主人公にいじめをしていた女子3人は放火の発覚を恐れ、なんと主人公に 自殺するよう に迫ります。
その際、実は火をつけて家族を焼き殺したことを主人公に伝えます。
ここで主人公はぶち切れて雪の中から拾った釘(現場は穴を掘った粗大ゴミ捨て場)で女の子の 目を刺し ます。
主人公の女の子(最初のイラストと同一人物!)
理性の「タガ」が外れ一線を越えてしまった主人公はその後そこにいた女子3人を 撲殺 します。
降り積もる雪は死体を隠し、主人公はそのとき聞いた他の実行犯への復讐を誓います。
その後の復讐劇については割愛しますが、 主人公も含めてほぼ全員死亡 です。
担任も死 にます。
実はイケメンも例外ではありません。
「人間・失格」の加勢大周のようなことを、しでかして (古すぎて何のことかわからないかもしれませんが)主人公の復讐の対象になります。
「冬の散歩道」がかかると思い出します・・・
しかし、 1名だけ生き残り ます。金髪の女の子です。
彼女は物語の途中で主人公に許しをこうものの、元いじめられっ子の女の子の襲撃に遭い半死半生になります。(原作ではここで死亡します。)
映画では回復した彼女は春になって卒業証書を受け取り新たな人生をスタートさせます・・・・・

凄惨なシーンが連続し、救いがないように思えたところで彼女が生き残ったことで一見さわやかな(希望のある)終わり方をしたような気がします。
金髪の女の子は自分の今までの行いを改め、まるで憑きものが落ちたように、彼女のバストショットで物語は閉じます。

って、ちょっと待たんかい!

そういう解釈でよいのでしょうか?
​私がゾッとしたのはこのラストです。​
結果からすると「直接手を下さなかった首謀者が生き残って、何事もなかったようにその後の人生を送る」という最も恐ろしい結末 になってませんか?
だいたい、あんなことがあったのに卒業式に出席できます?しかも 金髪のまま ですよ。
ラストシーンで少し微笑んでいるようにも見えました。

すっげー、怖いです。

直接手を下さない首謀者がおそらくこの物語の中で一番たちが悪い。
この金髪の女の子の家庭の事情も多少描かれますが、そんなの知ったこっちゃない。
こいつこそ最も凄惨な最期 を迎えなくてはならないと思います。
原作では、彼女がばかにしていた元いじめられっ子に殺されるという、本人にとって最も屈辱的な最期を迎えますが、映画では生還します。
因果応報からは主人公も逃れられなかったのに、首謀者は助かる んですよ!
ということは・・・
「いじめはわからないようにやりましょうね~」
「うまくいけば、免れることができますよ~」
「そんでもって反省したら、赦されますよ~」
っていう風に解釈できるラストになってませんか?

反省しても髪は金髪のまま・・・人間はそう簡単には変われないことを表してませんか?彼女は高校生になっても同じことを繰り返すような気がして怖いです・・・・・・
ということで、そういう解釈をすると、物語のようにここまで凄惨な事件は極端だとしても、 いじめた張本人は基本的には「野放し」という現代社会の闇 がとても深いということを痛感しました。
いじめが発覚すると、すぐに学校の責任が問われますが、 やっぱり法をもって、いじめた奴にきっちり制裁を加えないといじめはなくならない と私は思います。
復讐はダメですけどね・・・・
まぁ、ラストシーンをどう解釈するかによって印象は全く変わってくるんですけどね・・・・

ちなみに彼女が着ている 真っ赤なコート ですが・・・・
これこれ!このコートっす!
真っ白い雪が画面を覆い尽くす中で赤のコートが美しく映えて見えますが、そういうことじゃないんです。
赤のコートは 「返り血」を目立たなく するんですね・・・・気づかなきゃよかった。うわぁ~ん・・・怖いよ~

ミスミソウ 
2018/04/07 公開 114 分 
監督 内藤瑛亮
出演 山田杏奈 清水尋也 大谷凜香 大塚れな 中田青渚 紺野彩夏 櫻愛里紗 遠藤健慎 大友一生 遠藤真人 森田亜紀 戸田昌宏 野咲祥子 寺田農
​​​





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2018年10月27日 11時37分14秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: