Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2006/11/09
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カテゴリ: 音楽
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 英国リバプール生まれのビートルズがアメリカへ進出し、飛ぶ鳥を落とす勢いでファンを獲得していった60年代半ばのこと。このままでは英国人に音楽チャートは占領されてしまうと、米国の音楽ビジネス業界が立ち上がった。The Monkees

 そして、ビートルズに対抗するポップロック・グループをオーディションで誕生させようと、1965年9月、応募してきた約400人の若者から4人が選ばれた。

 デイビー・ジョーンズ(Davy Jones ヴォーカル)、マイク・ネスミス(Mike Nesmith ギター)、ピーター・トーク(Peter Tork ベース)、ミッキー・ドレンツ(Micky Dolenz ドラムス)という4人。

 約1年間、歌や演奏、そして演技のトレーニングを積んだ後、66年10月、彼らはモンキーズ(Monkees= 写真左 (C)公式HPから )という名前でデビューした。

 デビュー・アルバムは「The Monkees」( 写真右下 )だったが、日本では収録曲の邦題タイトルから「恋の終列車(Last Train To Clarksville)」と名付けられた。恋の終列車

 モンキーズはレコードとともに、自分たちの名を冠したテレビ番組「ザ・モンキーズ・ショー」もスタートさせた。コメディ仕立てのドラマと歌を交えた番組だったが、これは全米だけでなく、日本でも結構人気番組となった。

 初期に彼らが出したシングルは、次々とヒットした。「恋の終列車」「モンキーズのテーマ(Theme from The Monkees)」「アイム・ア・ビリーバー(I'm a Believer)」「スター・コレクター(Star Collector)」「デイドリーム・ビリーバー(Daydream Believer)」「すてきなヴァレリ(Valleri)」…。

 なかでも、1967年11月に発売された5枚目のシングル「デイドリーム・ビリーバー」( 写真左 )は、全米1位の大ヒット。Daydream Believer世界で500万枚近いセールスを記録したというこの曲は、その親しみやすいメロディー、完成度の高さもあって、今ではモンキーズの代表曲というより、ポップスのスタンダード・ナンバーにもなっている。

 モンキーズは日本にも68年秋にやって来てコンサートを開いたが、テレビで観た僕の印象は、演奏の実力も備えたビートルズとは違って、武道館という大きなキャパの会場では見劣りする稚拙な演奏だった。

 その後、ある雑誌で読んだ暴露話によると、実は、ステージの裏で隠れてバックバンドが演奏していて、モンキーズ自体はほとんど演奏していなかったという(いわゆる「音パク」?)。真偽のほどは定かでないが、あの稚拙な演奏も本人たちじゃなかったとは…、日本のマーケットがなめられていたということか。The Monkees: Now

 しかし、演奏技術はともかく、デイビーの歌は魅力的だったし、彼らに提供された楽曲は素晴らしいものが多かった( 写真右 =最近の4人。みんなええオッサンになってます。 (C)公式HPから )。

 ボビー・ハート、ニール・ダイヤモンド、キャロル・キングという当時、アメリカでも最高のソング・ライターたちが彼らのためにとっておきの曲を贈った。その名曲の数々は、今も色あせることはない。

 モンキーズは、マイクやピーターが音楽性の違いなどを理由に次々と脱退し、1970年6月に正式に解散。グループとしてはわずか4年の短い活動だったが、8枚のアルバムと12枚のシングルを残した。

 モンキーズを知らない人でも、「デイドリーム・ビリーバー」を知っている人は多い。「デイドリーム…」は、僕も大好きな曲の一つで、Bar 「M」でもよく弾き語りで唄う。Best Of The Monkees

 1980年代には、コダックのCMで「デイドリーム…」が使われたこともあって、再びリバイバル・ブームが起こった。昔のレコードもCDで再発されるようにもなった( 写真左 =ベスト盤は何種類か出ているが、これもその一枚)。

 メンバーたちは80~90年代、グラミー賞やアメリカン・ミュージック・アウォードなどに久しぶりに登場し、ライブ・パフォーマンスを何度か見せてくれたこともあった(一度だけは、マイクも含めて4人で出てきた)。

 マイクを除く3人は、その後何度か再結成をくり返し(最近では2001年に)、コンサートも開いているが、最近の音沙汰はあまり聞かない。おそらくは全員、60歳前後だろうが、どうしているんだろうか。

 短命だった音楽活動には、人為的に作り出されたグループの悲哀も感じる。だが、娯楽性と完成度の高さを兼ね備えた、親しみやすい曲を数々送り出し、ポップ・ミュージック・ファンの裾野を広げたという意味で、モンキーズの功績は大きいと、僕は思っている。

【追記】(2020年5月) 4人のメンバーのうち、デイビー・ジョーンズは2012年2月(67歳)に、ピーター・トークは2019年2月(77歳)にそれぞれ死去。現在ではマイクとミッキーのみ健在ですが、公の場にはほとんど姿を見せていません。

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うらんかんろ

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Comments

kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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