Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2017/01/03
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 28.アースクェイク(Earthquake)

【現代の標準的なレシピ】 ジン(20)、ウイスキー(20)、アブサン(またはペルノー)(15~20) 【スタイル】 シェイクまたはステア

 カクテルベースによく使う強い酒3種をミックスしたドリンク。19世紀末に誕生したと伝わるクラシック・カクテルの一つですが、そのアルコール度数の強さからして、現代のバーでは注文するがほとんどいない、あまり人気のないカクテルでもあります(でも、プロのバーテンダーなら、その名とレシピくらいはおさえておいた方が良いカクテルです)。

 カクテル名は、「飲むと、まるで地震(Earthquake)にあったかのような強烈な揺れ(酔い)に見舞われる」として、名付けられたと伝わります(出典:Wikipedia英語版&日本語版ほか多数の専門サイト)。

 元々は、「Tremblement de Terre(大地の揺れ)」という仏語名のカクテルで、考案したのはなんと、あのフランスの著名な画家のロートレック(Henri de Toulouse-Lautrec 1864~1901)だと言います(出典:Wikipedia英語版 → 原資料は、AbsintheOnline.com)。信憑性は不明ですが、欧米の専門サイトもこの説を肯定しているところが目立ちます。

 ただし、このロートレック考案と伝わるレシピは、コニャック(30)、アブサン(30)(出典:同)で、冒頭に挙げたジン、ウイスキー、アブサンの3種でつくる現代の標準レシピとは、アブサンのみが共通で、あとはかなり異なります(標準レシピをいつ頃、誰が考案したのかは伝わっていません)。

 欧米での初出文献は、現時点で確認できた限りでは、1930年に英国で出版された「サヴォイ・カクテルブック(The Savoy Cocktail Book)」(Harry Craddock著)ですが、サヴォイでは標準レシピを採用しており、欧州では少なくとも1920年代半ばには、コニャック・ベースのものよりも、現代のレシピの方が一般的になっていたようです。

 ちなみに、「アースクェイク」は使っているお酒の頭文字をとって、「アブ・ジン・スキー」という異名もあります(出典:Wikipedia日本語版ほか)。

 米国では、1934年刊の「The Official Mixer's Manual」(Patrick G. Duffy著)が初出で、1946年の「The Stork Club Bar Book」(Lucius Beebe著)、1947年の「Trader Vic's Bartender's Guide」(Victor Bergeron著)でも紹介されています(レシピはいずれも冒頭に挙げた標準レシピにほぼ同じですが、後者の2冊ではウイスキーは「バーボン」と指定しています)。

 「アースクェイク」は、日本にも比較的早く1930年代には伝わっていたようで、1936年刊のカクテルブックには登場しています。

【確認できる日本初出資料】 「スタンダード・カクテルブック」(村井洋著、JBA編、1936年刊)。レシピは、「ドライ・ジン、スコッチ・ウイスキー、アブサンが各3分の1ずつ」となっています。



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うらんかんろ

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kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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