Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2019/07/07
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【カクテル・ヒストリア第6回】
 ブラディ・メアリー<前編>:その名は「女王」ではなかった?

 「ブラディ・メアリー」は現代のバーでも、かなり知名度のあるウオッカとトマトジュースの人気カクテル。この「血みどろのメアリー」について、意外な「裏話」を2回に分けて紹介したい。

 「ブラディ・メアリー」については、多くのカクテルブックで「パリのハリーズ・ニューヨーク・バー(写真左)のバーテンダーだったフェルナンド・プティオ(Fernand Petiot)氏が1920~21年頃に考案した」と紹介されており、本人も後年、概ねそう証言している。

 また、「ブラディ(血にまみれた、無慈悲な)・メアリー」という恐ろしそうな名前の由来については、16世紀半ば、宗教弾圧で多数のプロテスタント教徒を処刑した英女王メアリー1世に由来するというのが定説となってきた(珍説としては、ベースであるウオッカの創業者「ウラジミール・スミルノフ」の名前が欧米人には発音しにくく、「ウラジミール」が転じて「ブラディ・メアリー」になったという話も → 出典:Wikipedia英語版)。

 しかし、1999年に出版された「Vintage Cocktails」や、2002年に米国の著名なカクテル研究家デイル・デグロフが著した「The Craft of the Cocktail」などは少し違う説を紹介している。

 曰く、「当初は『Bucket of Blood』(「バケツ一杯の血」の意)という名だった。しかし、その後常連客だったメアリーという女性の名にちなんで、『ブラディ・メアリー』に変わった」。

 「その客は相手の男性にいつも待ちぼうけを食わされ、寂しそうにプティオのつくるトマト・カクテルを飲んでいた。その様子がまるで、長期間幽閉されていた女王メアリーの孤独に相通じるものがあった」という。 えっ? 残酷な女王の「無慈悲」というイメージ由来ではなかったの?

 そして極めつけが、2012年に出版されたハリーズ・ニューヨーク・バーの「100周年記念本(原題:HARRY’S BAR THE ORIGINAL)」。1967年発行の雑誌「News Week」の記事を引用する形で、プティオ氏の驚くべき証言を紹介している。プティオ氏は1934年に米国へ渡り、シカゴの有名ホテルのバーテンダーとなっていた(67年当時は66歳)。

 プティオ氏は言う。「(カクテル名は)ハリーズ・バーにいた若いスタッフが提案してきたんだ。(禁酒法時代、シカゴにあったナイトクラブ)『Bucket of Blood Club』を思い起こさせるって。そして当時、彼にはメアリーという名前の恋人がいたんだ」。本当なのかと思いたくなる証言。今まで信じていた「メアリー1世」説は何だったのか…。

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うらんかんろ

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Comments

kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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