ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Sep 3, 2022
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「不都合な真実」

 今日はトリオの練習。ピアノLさん、チェロEさんとともに。

 ハイドンのトリオは業界的にはほとんど演奏されることがなく、ぼくもCD(死語?)とか持ってなくて、今後も買う予定はない。てゆーか、みんなして「ハイドンのトリオはチェロがピアノの左手と全く同じことをやってて、ぶっちゃけチェロはなくてもよくね」みたいな否定的なことばかりおっしゃる。
 確かに基本的にはピアノソナタであり、それにバイオリンとチェロが伴奏として乗っかってるだけ。バイオリンもほとんど右手と同じことをやってるけれど、チェロは「完全に」ピアノ左手と同一、というのが音楽界ではお常識。
 それって果たしてほんとなのだろうか。実際に検証してみなければっ。

 ぼくらが選んだのは、おそらく何十曲とあるハイドンのトリオで最も有名なこのト長調ホーボーケン25番。ジプシー風味の終楽章(だけ)が有名。ぼくも終楽章だけは弾いたことがあるけど、今日は全楽章に挑戦。
 チェロがなくてもこの曲は成り立つか。その問いに対するぼくの答えは「はい」。和声の構成音として、さらに低音での支えと言う意味でも、ピアノの左手が全て網羅してくれている。

 ま、この曲でチェロが主導権を握って「活躍」なさる唯一の箇所は、二楽章最後の二小節。チェロだけが動くので曲をどの程度遅くして終わらせかはチェロ次第。


 敢えてさらに挙げるなら、終楽章の一部、チェロだけが細かく16分音符で動くとこがある。
 そのほかは特にチェロはピアノ左手と異なる音/リズムをやっていない。
 悲しいけどこれが現実。検証終了。
 逆に言えば、ハイドンのトリオは、ピアノ抜きでバイオリン/チェロ二重奏として演奏してもカタチになるはず。←いつか実際に検証してみたいよーな、そんなヒマあったら別な曲を弾いたほうがいいよーな





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最終更新日  Sep 4, 2022 11:58:47 PM
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