2004年01月11日
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bk1というオンライン書店から、メールマガジンが届いている。
“あなたに合いそうな本ピックアップ”“一人一人に違った本を
紹介しています”という言葉に興味を惹かれてトップページの
今日のオススメを見てみたら、『世界の中心で、愛を叫ぶ』の
タイトルが目に飛び込んできてびっくりした。

この間kちゃんに借りて、すごく余韻の残った本。
恋をする気持ちが心を占めるもどかしい痛みや何かが、
美化するでも誇張するでもなくまっすぐ描かれていて、すっと
心に刺さるようだった。
でも書評は酷いものばかりだった。
期待外れ・書き古された内容・全然泣けなかった・中学生らしく
ない・病人を連れ出した責任はどうした・駄作だ・・

人は、自分の物差しでは測れない、理解を超えた物に対しては
くだらないと感じるようにできているのだろう。
そのジャンルに関しては自分の物差しが足りないのだとは感じない。
私だってそうだ。(選挙に熱を上げる人たちに関してとか)
人を好きになったことのない人には、この小説の、細部の
不具合ばかりが気になるのもわからなくはない。

私が恋愛小説で嫌いなのは、作者が“愛する二人の心は1つ”と
勘違いして、自分の言いたい事を2人の登場人物に交互に
言わせるタイプ。
そんな小説では二人の息はぴったり!
当たり前だ、二人とも同一の作者が作り出した、いわば同一人物
なのだから。
でも現実にはそんなことはあり得ない。
たとえ両想いでも、相手への気持ちはそれぞれに一方向的で、
しばしばすれ違ったり、食い違ったり、勘違いしたり、
それでも尚、それ故なお相手を想う・・そういうのが
いいなあと思う。
この小説の言いたいのはそういう事ではないだろうけど、
そう思っている私の感覚に、すっと馴染んで共感できた。
あの世というのは、好きな人が死んだから必要になったんだ、
というような台詞も印象に残った。ああ、そうかもしれない・・。
ラストもすごく淋しかったけど、いろいろ考えさせられた。
生き残る者と、死ぬ者と、どちらが取り残されるのか・・
最初は生き残る者が。
でも生きるということは歩き続けるという事で、残された者が
再び歩き始めたら、今度は死んだ者が残される。
そしてそのどちらの苦しみも、背負うのは生きる者だ。
決して消えない痛み、
その痛みを忘れる哀しみ、
それでもなお、人は生き続ける・・

きっとどこか世界の中心なるところで、主人公が愛を絶叫する
シーンが出てくるかと思っていたけどなかったのが、
ちょっと意外だった。

それにしてもbk1の分析はなかなか。(検索の傾向から
選んでいるらしい)
私は機械に心を読まれているような感じに、
淡い抵抗と素直な感嘆を抱きつつ、きっとこれからも
たまに“今日のオススメ”を覗くだろう。
面白そうと思えば、3日後には手元に本が届く。
街の本屋さんも絶滅しないように頑張って欲しいものだ。





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最終更新日  2004年01月12日 09時25分52秒


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