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第10章 司法書士との「 財産管理委任契約 」では財産は守られない
平成24年7月末に,第二審(大阪高裁)の判決がでた.第一審の「報告書作成義務」の債務不履行の判決に加えて,
1) 見守り責任を果たしていなかったことについて,「(その司法書士について)弁識能力を把握していなかったことによる重大な過失による付随的義務に関する債務不履行
」,そして
2) 財産管理行為についても,「重大な過失による不完全履行があると認められる」
として断罪されました.
母は平成19年10月に入院して翌年1月に92歳で死亡したのですが,受任者の司法書士は,母を最後に訪問面談したのは平成19年では4月5日の一回だけで,それ以降は皆無でありました.したがって, 入院の事実や死亡の事実もいっさい知らない状態でありました
.
そもそも 「移行型任意後見契約」において,受任者は,任意後見制度への移行手続きのために,依頼者を適宜訪問・面談して,健康状態を見守る責務があるのです
.
財産管理について,司法書士は ”
弟の嫁 ”
と意を通じて口裏を合わせていました.このことによって,司法書士は,親族が関与する告訴・告発の困難さを見透かしていたようです.通帳はいつの間にか弟の嫁の手へ渡って,財産の一部は弟の嫁を通じて流されたというストーリーが構築されました.
さらに,この判決において重要なことは,この 「財産管理委任契約」は “
非包括的である ”
という判断なの
であります.大阪高裁の判決では,この移行型任意後見契約とともに締結されるこの財産管理委任契約について,「 “
包括的 ”
に被控訴人が管理するといった厳格な管理方法を定めたものでなく,金融機関等の手続きに必要に応じて同行するといった比較的軽易な内容を予定していた」というのである.したがって,消失財産について,一部について司法書士の責任を認めたとは言うものの,「母が費消したので知らない」という司法書士の主張がとおることになるのです.多くの消失財産は帰ってきませんでした.
どう考えても,年に1千万円以上もの大金を,90才を超えた,老人ホーム住まいで認知症の症状が出始めた老人が,費消したとするのは不自然でないでしょうか?
ところが,この契約は包括的な契約では無いので司法書士は感知しない,どうしようもないということなのです.
この財産管理委任契約書において,「金融機関への同行」などという制約事項は存在しない.そもそも任意後見制度の趣旨は,悪徳業者への財産流出など第三者への不明な財産流出を防ぐためばかりでなく,親の財産を勝手に子供が使用することを防ぐための制度として,「お年寄りの財産を老後,認知症になったとしても契約直後から死ぬまで安全に管理します」,さらには「相続のトラブルを回避します」と言って PR
されているが,これは虚偽の宣伝なのです.
皆さん注意して下さい
.「財産を安全に預かります」と言われて,報酬を受け取って委任契約していたのです.財産が誰か第三者へ流れていたとしたら,その責任は受任者の司法書士にあると考えるのが自然なのではないでしょうか? つまり,「財産管理委任契約」の依頼者は,この契約は第三者への財産の流出が防がれ安全に守ってくれるための “
包括的な財産管理である ”
と思って契約しているではないでしょうか?
母のケースでも,身元引受人(相続人)が存在しており,「金融機関等の手続きに必要に応じて同行する」という補助は全く必要ありませんでした.また,母にしても「財産管理は司法書士に任せてあるので安心だ.(弟の嫁などが)勝手なことはできない.」などという発言をしていました.つまり,この契約は包括的な財産管理であると思っていたのです.
ところが,最大の問題は,この財産管理委任契約は包括的な契約ではないというのです.このことは重要で, この契約に当たって,もっと広く周知させる必要があると考えます
.
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