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司法書士が犯した違法行為
京都市左京区一乗寺の司法書士が,秘かに母に契約させていた「財産管理委任契約」および「任意後見契約」そして「公正証書遺言」の三点セットの同時契約
において,「司法書士法」と「京都司法書会則」と「司法書士倫理」の規定に照らして明確になった違法行為をまとめておきます.
1 )
関係者への相談の不履行
( “
司法書士倫理 ”
第73条)違反(注1)
父の死の直後,母は一時的に独居状態だったが,長男である私はごく近くに住んで,妻が頻繁に訪れて日常の雑務に加えて,財産管理も手伝っていた.その司法書士は,父の遺言執行者であるかのように介入してきて,父の遺産の大部分が母へ相続され,その資産内容を知ることになりました.その司法書士は,私に 故意に隠して,秘密裏に
これらの契約を母にさせたのである.私の詰問に対する返事は「二人の間の契約で第三者には関係ない」というものでした.
この時点では母はまだ認知症ではありませんでしたが,司法書士と90歳の老人とでは説得力・理解力あらゆる能力において圧倒的に力の差があるのです.ましてや,母は,高度の高血圧症を患っていて,両眼白内障の手術の直前でした.つまり財産管理などに気が回らず,どうでもよいという状態でした. 説得して契約させるのはいとも容易なことでしょう.
2 )
報告書作成の義務
(契約第7条)違反(注2)
.司法書士は,財産管理委任契約書第7条で規定された報告書を,いっさい作成していませんでした.
3) 杜撰な財産管理
(京都司法書士会会則第90条(領収書)違反(注3)
預かり現金の記帳はなく,さらに月々の報酬の領収書を渡していなかった.預貯金通帳の管理はまったく杜撰で,何の記録も無いままに,「本人へ返した」と主張するだけで,所在不明となっていました.
4) 見守り義務の不履行
(契約第2条)違反(注4)
母は早くに,司法書士による財産管理状況をチェックできる状態ではなく, 任意後見契約に関する法律第4条第1項所定の要件に該当
し, 後見監督人選任の申し立てをするべき状態
になっていました.つまり,誰にもチェックされることのない,非常に危険な状態が現出されていたのです.司法書士にとっては好都合の状態で,つまみ食い(横領)をしても,「依頼者の意思で費消した」ということで隠し通せることになるのです.
遅くとも認知症と診断された時点では,契約第2条に基づいて,受任者の下元司法書士は家裁へ後見監督人の申立をして後見制度へ移行されるべき責務を負っていたのです.しかるに,申立は履行されることはありませんでした.
受任者の司法書士は,母を面談したのおよそ1年前で,入院・死亡の事実も知らない状態でした.
以上のような「財産管理委任契約」,「任意後見契約」,「公正証書遺言」の三点セットの同時契約に関わる違法行為を背景にして,多額な財産が消失し,使途不明となっていました.
――――――――――――――――――――――
注1) 司法書士倫理(成年後見に関する相談)第73条:「司法書士は,成年後見に関する相談に応じる場合には本人及び関係者から,その意見,本人の心身の状態並びに生活及び財産の状況等を聴取したうえで,適切な助言をしなければならない」
注2) 財産管理委任契約の契約書には第7条(報告)「1.乙(依頼者)は甲(受任者)に対し,3ヶ月ごとに本件委任事務処理の情況につき報告書を提出して報告する.2.甲は乙に対し,いつでも本件委任事務処理につき報告を求めることができる.」
注3) 京都司法書士会会則第90条(領収書)「会員は,依頼者から支払いを受けたときは,報酬額とその費用を明確に区分した領収書2通を作成し,正本は,これに記名し,職印を押して当該依頼者に交付しなければならない.」
注4) 財産管理契約第2条(任意後見契約との関係)「契約締結後,甲が任意後見契約に関する法律第4条第1項所定の要件に該当する状況になり,乙が第2の任意後見契約による後見事務を行うことを相当と認めたときは,乙は,家庭裁判所に対し任意後見監督人の選任の請求をする.」
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