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Ryu-chan6708

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2011.04.18
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テーマ: ISOについて(477)
カテゴリ: カテゴリ未分類


A氏 ISO9001 をちょっと読んだけれど、「 検証 」という言葉が出てくるね。
  例えば「 7.4.3 購買製品の 検証 」の規格文を読むと「 必要な『 検査 』又はその他の活動 」とある。
  「 検証 」と「 検査 」はどう違うのかね。

用語定義集 ISO9000 (ISO9001ではなく、最後の1は0である)では「 3.8.2  検査 」のところに、「 必要に応じて測定、試験又はゲージ合わせを伴う、観察及び判定による適合性評価 」とあるね。
  それから、「 検証 」は、「 3.8.4  検証 」で「 客観的証拠を提示することによって、規定要求事項が満たされていることを確認すること 」とある。

A氏 :ということは、「 検査 」は 現物を扱う現場作業的な内容 になっているのに対して、「 検証 」は 事務的な仕事内容 を感ずるね。

:その通りで、「 検証 」は必要だが、「 検査つきの検証 」と「 検査なしの検証 」が考えられるね。

ISO9001の 94年版 では「 購入検査・試験 」という項目があって、
  「 購入検査の量及び内容 を決めるにあたっては、 下請負契約者先 2000年版 から『 供給者 』に変更)での 管理の程度 及び 提供された適合の証拠を示す記録 を考慮すること」
  とあった。
  これが外注から納入品に添付される「 検査記録 」で、これにより、 その書類添付の確認で合格 として、「 検査 」を省略できたね。
 一時、I SO9001 の拡大とともに、外注の「 検査記録 」が流行したね。

A氏 94年版 ではなにか、「 検査 」という言葉が多いような気がするね。

2000年版 大改訂 で、「 検査 」という言葉が基本的になくなり、「 監視及び測定 」に置き換わった。
  それは ISO9001 サービス業 にも使いやすいようにということで、サービス業であまり使われない「 検査 」という言葉をなくしたんだね。

A氏 :しかし、逆に「 検査 」という言葉になれている 製造業 では「 監視及び測定 」という日常使っていない用語になって、かえって分かりにくいね。

:しかも、「 監視及び測定 」の用語は定義集にないしね。
94年版 では「 検査 」という言葉は 40個 くらいあったのが、 2000年版 では 2個 になった。
  君が「 7.4.3 購買製品の検証 」で見た「 検査 」は、その 2個中の1個 だね。

A氏 :何故、残ったのかね。

:10年もたってそのままだが、修正漏れだろうね。

  ところで、「 検査 」という用語は、日本の JIS では、「 品物をなんらかの方法で試験した結果を、品質判定基準と比較して、個々の品物の良品・不良品の判定を下し、又はロット判定基準と比較して、ロットの合格・不合格の判定を下すこと 」とあり、「 検証 」という言葉がないね。
  日本語では「 検査 」は「 検証 」を含んでいるようだね。
 明確に分離していない。

A氏 :何故だろう。

:「 検証 」と「 検査 」という言葉の 分離 から、「 検証者 」と「 検査員 」を分離できるね。
  これは日本の「 検査員 」は 合否判定 までしているが、 欧米 の「 検査員 」は 測定データだけの提供 で、合否の最終判定は「 検証者 」が行うという分業となっているようだね。

  「 検査員 」は ブルーカラー 、「 検証者 」は ホワイトカラー と考えると分かりやすい。
  日本ではその区別は明らかでないがね。
  言葉というのはその 文化的な背景 を無視できないね。






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Last updated  2011.04.18 09:57:26
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