April 23, 2010
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カテゴリ: クラシック音楽
せっかく上京するのに、ほかに何かおもしろそうな催しはと「ぶらあぼ」で見つけたのがこのコンサート。「私的演奏協会」というところの主催で毎週金曜日の夜に開かれているシリーズの15回目。40人も入るといっぱいの小さな会場。河合拓始は40歳くらい?のピアニスト、即興演奏家、作曲家。

小さな会場だと演奏者もがんばって大きな音を出さなくていいためか、演奏も静かで繊細なニュアンスを大事にしたもので、曲もそういうタイプの作品が選ばれていたような気がする。どうせ行くなら、演奏家を至近距離で眺められる小さな会場のコンサートがいいと思っていたが、座った場所がちょうど鍵盤が見渡せる場所で視覚的にも面白かった。

前半はジャチント・シェルシ「組曲第9番 "Thai" 」(1953) からの抜粋と高橋悠治「メアンデル」(1973)。シェルシの曲は現時点から見るとさすがに古いというか古典的に響く。

「メアンデル」は高橋悠治の作品の中でも傑作の一つだと思うが、数字譜で書かれているためか演奏する人は少なく、実演で聴くのは初めて。高橋アキの録音だと呪術的な雰囲気があり、作曲者の自演盤だと非常にアグレッシブで印象が異なるが、この日の演奏はたおやかというかビューティフル。テンポもゆっくり目で、細部までていねいに奏でられていて完成度の高い演奏だった。

モートン・フェルドマン「パレ・ド・マリ」(1986)は、どうせミニマル・ミュージックの一種だろうと思ってタカをくくって聴き始めたが、その東洋的な時間感覚にすっかり魅せられてしまった。25分弱の演奏時間が半分強ほどに感じたほど。こういう音楽のよさはコンサートでなければわからない種類のもので、雨の中、わかりにくい場所にあるスタジオを苦労して探して出かけた甲斐があった。

コンサートのあとはパーティがあり、コンテンポラリー・アートなどの分野で活躍している人たちと歓談。その中のひとりは松平敬という声楽家で、最近ユニークなCDを出したばかりの人。6月には無伴奏リサイタルを開くというので行くことにした。どうせ行くなら、直接知っている人が出るか、聴いたことのない曲をやるコンサートがいいと思うようになった。

もうひとり、サウンドアーティストの村井啓哲という人とも知り合いになったが、なぜかこのジャンルで活躍している人のパートナーは美人ばかりなので驚いた。

幸い、こうした人たちはブログやミクシイやツイッターで発信をしているので情報入手をしやすい。





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最終更新日  April 29, 2010 12:44:24 PM
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