つれづれなるままに―日本一学歴の高い掃除夫だった不具のブログ―

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2018.12.05
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伝記の項目に入れてもよかったのだけれど、内容が結構雑多な気がして、ここに入れた。読む前からタイトルで見当がつくように、これは水木しげるの奥さんが書いた本である。映画化もされたそうだが、そちらの方はまだ、見ていない。

本を読む限りでは、奥さんは、古風な人らしい。キャリアウーマンとは反対に、専業主婦に生まれてきたような人だ。お見合いから結婚までわずか5日。一戸建てと聞いたのがあばら家で、頼みの綱の傷病軍人の恩給も(水木しげるは戦争で左腕を失った)、親族が管理しているとあっては、「騙された」と逃げ出すのが普通だろう。

しかし彼女は逃げなかった。逃げるどころか、極貧生活の最中にも、「別れることなど考えもしなかった」と言い切る。夫の仕事風景に感動し、夫の屈辱をわが身のことのように感じる。まさに夫唱婦随である。

波風が立たなかったわけではない。貧しい時は貧しいなりに、『ゲゲゲの鬼太郎』がアニメ化されてヒットしてからは、働きバチのように働く貧乏性の夫を気遣い、喧嘩もした。しかし読む限りにおいては、彼女のような人をやまとなでしこと呼ばずしてだれを呼ぶか、という感慨の方が強い。

どうでもいいことだが、つげ義春さん、池上遼一さん、矢口高雄さん…すごい人が水木先生のアシスタントをしていたんだな、と思ったことであった。


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Last updated  2020.03.16 21:58:47
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