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大学3年の頃か、女の子3人で秋の剣を目指しました。
ルートは一般道ではなくて、北方稜線ルート。
30年もたつ今となっては詳しいことは思い出せませんが、馬場島から大窓を目指して沢伝いに上がり、ガラガラの石ころばかりになったところから尾根に取り付いてブッシュ(灌木)の中を進んだ記憶が・・・そのブッシュの中で夜を迎え、畳一畳ほどの場所にテントを立て、3人で互い違いになって眠りました。十五夜の頃だったか、月の光が明るく、木立の影が美しかったことを覚えています。
翌朝、そのまま尾根を上がって、大窓に出たのかしら。そこからは稜線伝いに剣岳の方に向かいました。小窓で休憩したときだったか、仲間のクニちゃんがリュックを下した途端、置いたところが悪かったのか、バランス崩して、ゴロンゴロンと黒部川の方に落ちていきました。もともと細い稜線の上で、追いかけることもできません。息をのんで、ザックの転がる方を見つめていました。
どうする? リュックは止まったものの、急な谷です。雪は消え、石がゴロゴロと連なっていました。もし何かあったら、そのまま黒部川に落ちてしまいます。でも、荷物がなければ、今日の夜は越せません・・・
「取りに行ってくる」とクニちゃん。一人、静かに谷を下っていきました。何事もないように・・・と祈りながら、見守りました。無事、リュックのところに辿り着き、リュックを肩にもと来た道を登り始めたクニちゃん。無事に戻ってきてくれたときは、本当に安堵しましたよ。
その日は、三の窓の稜線でテントを張ったのかな。リュックが戻って本当によかったよね、って、幸運を何度も感謝したものでした。夜の闇に剣岳が影のように黒く鎮座し、荘厳な感じでした。こんな高いところで、女の子3人だけでいることに、とても満足している私でした。
翌日、山頂を踏み、早月尾根の長い下りに・・・長かった~~~
最後は足ががくがく、もともと3人の中では1番体力のない私だったので、二人よりだいぶ遅れて馬場島に戻ったのでした。
懐かしいです・・・