システムエンジニアの晴耕雨読

システムエンジニアの晴耕雨読

2012.08.05
XML
カテゴリ: 書評・読書メモ

【送料無料】はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある [ 宮田珠己 ]

宮田珠己「はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある」

本の雑誌社

2012年刊


 宮田さんのゆる~い話を期待して手に取ったら、

 意外に真面目?!

 でも、わくわくする本の紹介の連続でした。ウィンク



 メガラニカ・・西洋において古くから南半球に実在すると信じられていた巨大な大陸

 を、めぐる本を渉猟する。

 途方もない夢想と思いきや、現実の方が想像を超えることが実に多くて多様で驚きの連続です。


 疑存島・・地図に載ってはいるが、実在が疑わしい島のこと。

 大航海時代以降も、1972年頃まで延々と存在し続けていたというのも、
 いま思うと不思議な話です。






東関紀行全釈 笠間注釈叢刊 / 武田孝

 飛鳥井雅有『東関紀行』『海道記』・・

 ≪中世の東海道は、われわれが想像する以上に、アドベンチャーな道だったようだ。≫

 ≪極論すれば、きっちりとした東海道なんてものは、なかったのだ。≫

 伊勢に向かう途中の道は、引き潮のときに海を歩く必要があった。



日本の古代道路を探す 律令国家のアウトバーン

 その一方、中村太一『日本の古代道路を探す 律令国家のアウトバーン』によると、

 中世からさらに遡る平安前期、奈良時代は、

 幅12メートル、片側二車線の高速道路の直線道路が、
 全国に張り巡らされていた、という。

 その道は、いったいどこに消えたのか?

 ・・興味津々です。




幻のアフリカ

 ミシェル・レリス『幻のアフリカ』・・稀代の奇書

≪客観性が重視されるべき公式文書に、自分の赤裸々な悩みやエロチックな悩み、
 性癖、さらには構想中の小説の試し書きみたいなものまで書き込み、
 大顰蹙を買ったのである。≫



夜這いの民俗学・夜這いの性愛論

 赤松啓介『夜這いの民俗学・夜這いの性愛論』・・

 夜這い・・それは若い衆のちょっとロマンチックなものと思ったら大間違い!!

≪それは、おっさんもおばはんも総登場の日常風景であり、
 同時に一大性教育の場であり、
 また厄落としの場でもあったりして、
 要するに村人総出でセックスしまくっていたのらしい。≫

 ・・要は、シモネタの連続(>_<)




中世の借金事情

 井原今朝男『中世の借金事情』・・

≪鎌倉幕府では、十年を過ぎた債権は無効という法律があったのである。

 十年で、借金が自動的に帳消し!≫

 でも、当時の人は、借金を返した。

 理由は、借金を踏み倒して、人間関係が崩壊すると、生きていけなかったから?!







<目次>
『インドの不思議』の魅惑的嘘八百──ブズルク・イブン・シャフリヤール『インドの不思議』 中野美代子の奇妙な図像たち──中野美代子『奇景の図像学』 ジパングは日本じゃなかった!?──的場節子『ジパングと日本』 自殺のような旅行のような補陀落渡海の謎──根井浄『観音浄土に船出した人びと』 木に子羊がなるって本当?──ベルトルト・ラウファー、ヘンリー・リー『スキタイの子羊』 青いスープに浸ったアボリジニのふしぎな世界──ロバート・ローラー『アボリジニの世界』 昔の道の意外な風景──榎原雅治『中世の東海道をゆく』 おかしくも切ないちょんまげヨハネ像──中城忠『かくれキリシタンの聖画』 八犬伝はこじつけが楽しい──高田衛『完本 八犬伝の世界』 妄想・性癖ごちゃまぜの素敵にアホなアフリカ報告──ミシェル・レリス『幻のアフリカ』 平田篤胤もコロリとまいった奇想天外仙境譚──平田篤胤『仙境異聞・勝五郎再生記聞』 珍妙ブームの元祖!? ピエール・ロチの日本旅行記──ピエール・ロチ『秋の日本』 ちゅど~ん! 連発の東西中世性愛事情──阿部謹也『西洋中世の男と女』赤松啓介『夜這いの民俗学・夜這いの性愛論』 ナチスへの反逆は男女いっしょのテント旅行だった!?──原田一美『ナチ独裁下の子どもたち』 日本全国そこらじゅうタヒチ──岡谷公二『島の精神誌』 旅そのものについて考える二冊の本──アラン・ド・ボトン『旅する哲学』ヴィクトル・セガレン『〈エグゾティスム〉に関する試論/覊旅』 宇宙はウチワサボテンだった!?──ミチオ・カク『パラレルワールド』 四国遍路でバンジージャンプを──五来重『四国遍路の寺』 嘘っぱち大行進の中世ヨーロッパが楽しい! ──ゲルウァシウス『西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇』逸名作家『西洋中世奇譚集成 東方の驚異』 常識がひっくり返る中世借金事情──井原今朝男『中世の借金事情』 素朴? 情報操作? 新大陸の愉快な絵──キム・スローン『英国人が見た新世界』 ニューギニアで起こった現代のタイムマシン事件──野田正彰『狂気の起源をもとめて』 富士塚=穴だらけのミニチュアの山──有坂蓉子『ご近所富士山の「謎」 』 非常識てんこ盛りの深海世界──藤倉克則・奥谷喬司・丸山正編著『潜水調査船が観た深海生物』 風景を味わいつくす立体読書の魅力──坂口恭平『TOKYO一坪遺産』 最悪の仕事から動物裁判までわけがわからんヨーロッパ──トニー・ロビンソン『図説「最悪」の仕事の歴史』 ジャイルズが描く驚くべき白人奴隷の物語──ジャイルズ・ミルトン『奴隷になったイギリス人の物語』 なんかダメだったんじゃ? な武士の実態──佐伯真一『戦場の精神史』 本居宣長の一大ファンタジー地図──上杉和央『江戸知識人と地図』 わからないから面白い大湿原のアマゾン文明──実松克義『アマゾン文明の研究』 忽然と消えたオホーツク人の謎──菊池俊彦『オホーツクの古代史』 のらりくらりとタイモン・スクリーチ──タイモン・スクリーチ『春画 片手で読む江戸の絵』 「お天道さま」で読む戦国時代──神田千里『宗教で読む戦国時代』 西洋人が見た間違ってる日本が素敵だ! ──クレインス・フレデリック『十七世紀のオランダ人が見た日本』 地獄の受付嬢"奪衣婆"を追え──中野純『庶民に愛された地獄信仰の謎』 どうしても言葉で説明できない奇跡的名著──河本英夫『メタモルフォーゼ』 大魔境の風俗を描く江戸時代のルポ──鈴木牧之『秋山記行』 魅惑的ヘタヘタ絵の世界──矢島新『日本の素朴絵』 大胆仮説で読ませる鈴木理生の本──鈴木理生『お世継ぎのつくりかた』 存在しない島の地図──長谷川亮一『地図から消えた島々』 石が私を呼んでいる! ──須田郡司『日本石巡礼』 おそるべしヘンな植物の世界──日野巌『植物怪異伝説新考』 生活者の圧倒的な記録『炭鉱に生きる』──山本作兵衛『画文集 炭鉱に生きる』 地図だけで語る異世界ファンタジー──ル=グウィン『西のはての年代記』シリーズ 補 紹介しきれなかった墨瓦蝋泥加書ベスト10





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012.08.05 09:53:09
コメント(2) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


hizvomuji@gmail.com  
Moncer ダウンジャケット さん
お世話になります。とても良い記事ですね。
Moncer ダウンジャケット http://moncler.katsu-ie.com/ (2012.11.06 05:59:42)

qgmrxyg@gmail.com  
ヴィトン バッグ さん
お世話になります。とても良い記事ですね。 ヴィトン バッグ http://www.louisvuittonhandbagsonlines.com/ (2013.04.09 23:46:12)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

カレンダー

コメント新着

聖書預言@ Re:雲南小粒珈琲・シャングリラ古鎮・・雲南旅行その5(03/04) 神の御子イエス・キリストを信じる者は永…
モンゴル鎌倉サムライ@ Re:佐藤優「自壊する帝国」(08/09) ルパン三世のマモーの正体。それはプロテ…
toyopika@ Re:足立巻一「虹滅記」(06/18) 足立敬亭先生が逝去したことを知って悲し…
背番号のないエース0829 @ もし高校野球の女子マネージャー 『アルフィー「君が通り過ぎたあとに-Don…

お気に入りブログ

8. 現在と理想とし… New! みきまるファンドさん

人生これから本番! よびりん2004さん

夏場所千秋楽 lavien10さん

理論の人 vs 論理の人 MEANINGさん

固定資産税の課税ミ… 山田真哉さん

芸術と思想について… 三角猫さん

🔴🔴🔴カーグ島沖で… alex99さん

2026年4月の成績 やまさん12y3さん

キーワードサーチ

▼キーワード検索

サイド自由欄

設定されていません。

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: