2006.01.12
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カテゴリ: アセンション


昨日はK君の抱っこでした。

なんだか久しぶりにK君の大泣き、手足ばたばた&突っ張りとの格闘でぐったりしました。

一時間ちょいの格闘(笑)でした。K君は玄関に入るまでも賑やかに泣きながらママに連れて来られました。

車の中でママがK君に「今日は抱っこだよ。」と言った瞬間からグズりだし、泣きはじめたようです。

いつものようにママはK君の前の抱っこからの様子を話し始めました。

そして途中、ある話になると側で遊んでいたK君の様子が変わったのです。それまでは私達の輪の中で、絵本を開いて声を出しておしゃべりしていたのに、その話しになった途端、にわかに部屋の隅に行き背を向けて絵本を見出したのです。

「あれ?K君、知らん振りしてるね?どうしたのかな?」と声を掛けても聞こえない振り。どうやら心に溜めていた切なさを必死で紛らわせているらしいことが、伝わってきました。

それにはママも気づいたようで、「Kは怒ったり、何か引っかかると知らん振りするんですよ。」と教えてくれました。

それは、こんな出来事をママが話してくれた時でした。

ある日、いつものようにママはK君とDちゃん2人を連れて児童館に遊びに行きました。もちろん昼間の児童館には、就学前の子供達が沢山います。そんな子供達をママが見ていると、K君と同じ4歳くらいの年ごろの子がうんと高い所から飛び降りたり、オモチャの鉄砲で「バンバン!」と言って遊んだり、はさみで紙をじょうずに切っていたりするのを見て、切なくなって涙をこぼしてしまったのだそうです。

「Kと同じ年ごろの子は、こんなことができるんだ…それなのに…」と。

「しょうがないよ。そりゃ切なくなるよ。母親ですもの。それで、もしかして、そう思った自分を責めちゃった?」

「はい。そんなこと思っちゃいけないって。」

「その時K君はどうしてましたか?」と聞くと、「後ろをむいてお砂遊びをしてました。」やっぱり…。

「ねえ、K君。児童館でさ、ママが他の子見て、いろんな事できるからくやしくって泣いちゃった時さ、お砂遊びしてたんだって?」と問いかけると、いきなり遊びの手を止めて、ママの後ろに走りこみました。

「お話聞かせてよ。」と声を掛けて、抱っこが始りました。

K君は一生懸命、顔を背け「ばいば~い」「あそぼ」などと誤魔化そうとしましたが、「ママが泣いちゃった時、K君だって切なかったよね?」「僕が大好きなママを泣かせちゃったって、すまない気持ちでいっぱいだったよね?」と話しかけると、ワァ~っと勢いよく泣き出しました。

泣いているK君を必死で抱きとめている私に、遊子さんが「しゃち虎さんが、もしK君だったらママになんて言いたい?」と問いかけました。

「!私がK君だったら…」一瞬、私の身体に衝撃が…。「K君の気持ち…」とにかく、その瞬間、私はK君の中に入ってゆくことに。

すると不思議なことに、言葉が自然に次々と出て来たのです。「僕だってくやしかったよ。」「僕だって、本当は全部解ってる。みんなが何を言っているのか、何をして欲しいのか、全部わかってるんだよ。」「でも、できない。できなくってくやしいんだよ。」と。

それを聞いてママは泣き出しました。ママはK君に、誤魔化さないでちゃんと気持ちを伝えて欲しいといつも思っていて、そうしてくれないK君にはがゆさを感じていたのです。

私の口を通して、K君の切ない気持ちを受け止められたママは、「ママもわかってるんだよ。Kが何でも知ってること。でも、ママの前では言えたり、できたりすることが、みんなの前でできないのをみると、くやしくなっちゃうんだよね。ごめんね。」と大粒の涙をぽろぽろ。

するとK君の口から「めん…、めん…」という言葉が。側にいた私達が、K君が何が言いたいのかしばらく考えていたら、ママが気づきました。

「ごめんって言ってるんだと思います。」そうなんです。ママにK君も「ごめん」って言いたかったんですね、あの時からずっと。

「じゃあさ、ママごめんねって言ってみようか」とK君に促すと、何回目かに聞き取りにくい声だけど、「ママ、ごめん」と言えました。

本当はK君もママも誰も悪くないんだよね。でも、お互いに切ない気持ちにさせてしまったことを言えなくて、苦しんでいただけなんだよね。

これから、幼稚園、小学校と親子にはいろんな未来が待ち受けています。その度ごとに、きっといろんな葛藤や課題が目の前に現れてくることでしょう。

でも、はじめて会った時よりもママは、しっかりとK君を受け入れて、どっしり構えられるようになってるし、K君だっていろんなことができるようになりました。

こんな風に気持ちの接点を見いだせなくて苦しくなることは、どんな親子にも沢山あるはずです。子供が健常であるとか、そうでないとか、そんなこと関係ないんです。もちろん私達親子にだって、たくさんありますよ、気持ちがずれる時なんか。

でも、今、接点を見失っているっていうことを感じられるだけでも、本当にすばらしいことだと思います。K君のママなんて、K君が知らない振りをしていながら、本当はいろんな感情を抑えていることに気づいているんです。「そんなこと気づかない人の方が多いんですよ。気づいてるだけでも、すごいママなんですよ。」「だいたいの人が、子供だからなにも解ってないって思って過ごしてるんですよ。」と遊子さんが言ったように、気づいていることといないことは、大違いなんです。

赤ちゃんだろうが、お腹の中にいようが、子供って精神的なレベルで知覚しているように思います。

そういう大事なことを再認識できたり、親子の心が出会うお手伝いができる抱っこって、本当にすばらしい方法だとあらためて実感しました。

K君との出会い~その1~

K君との出会い~その2~

K君を抱っこする~その1~

K君を抱っこする~その2~

K君を抱っこする~その3~




















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最終更新日  2006.01.12 16:19:22
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