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「見たいっていうてたウエストサイドね、来週になると朝一番か夜の8時とかになるけど、そうなっても行く?」 というわけで、いつもマンガを届けてくれる ヤサイクン家 を経由して出かけることになりました。 JR の 摩耶駅 から歩いても、すぐそこです。 玄関先で靴を洗っていた アーちゃんママ が笑って迎えてくれました。
「今日は何時なの?」
「えーっと、 109ハット やと夕方6時から9時やね。あっ、ここやとお客さん、今のところおれへんで。土曜日で休日やのにガラガラやで。灘で9時やから最終バスには間に合うし。」
「そうかあ、そやね。ちょっと イカナゴ もって コユちゃん のとこ寄ってから行こか?」
「ええけど、遠回りやで。」
「 コユちゃん 、見たいいうたら連れてってあげたらいいやん。6年生なんやし、合唱とかもしてるし。」
「えー、今から映画行くの?終わるン9時過ぎるんちゃうの?109?なに見るの?」おしゃべりしていると チビラ君たち も出てきました。
「 ウエスト・サイド・ストーリー 。知らん?」
「映画、連れてったげようかと思って。でも、 ドラえもん とはちやうのよ。」 というわけで、結局、二人連れで 109シネマズ・ハット にやってきました。
「 コンフィデンスマン は?」
「ああ、 長澤まさみ のやつか。今日はその映画ちゃうなあ。 ウエスト・サイド・ストーリー いうやつやねん。 コユちゃん はなにしてるの?」
「合唱から帰ってきて、今、ともだちとゲームしと―。映画どころチャウでぇ。」
「そうか、しゃあないなあ。ほな、もう行くわね。」
「 イカナゴ 、ありがとう。」
「うん、おいしいかどうかわかれへんよ。せっかく炊いたからね。おすそ分け、食べてみてね。」
「なんか、あの酒場の女の人、元の映画でもおったん?覚えてる?」 というわけで、ちょっと期待外れなところもあったのですが、集団のダンスや歌のスペクタクル感は圧巻でした。
「あの人、前の映画の アニータ やんか。 リタ・モレノ いう女優さん。前は、あの酒場には男の人がおってん。で、今回は、もう、90歳くらいやった思うけど、 まだ元気で 生きてはった彼女をアノ役に替えたのが評判らしいよ。」
「ふーん、そうなんや。90歳には見えへんかったけどなあ。ぼくはあの人が一番よかった。」
「私は マリア 役の子が、なんか気に入らへんかった。姿勢が悪いことなかった?」
「姿勢が悪いってどういうこと。見かけ?」
「うん、なんか背筋が伸びてない感じ。」
「うーん、ようわからんなあ。でも、このお話って、こんな暗い話やった?」
「そうよ。救いがないのは元と同じやけど、忘れたの?」
「うん、 ジョージ・チャキリス が足まっすぐあげて踊るとこしか覚えてへんなあ。まあ、ポスターで刷り込まれてだけかもしれんけど。今日のは アニータ が嘘つくとこと、 リフ いう子が トニー を撃つとこが、なんか、無理ある気がした。」
「 アニータ が嘘つくのは、あそこで、あんなことされたからちゃうの。そこは引っかかれへんかったよ。でも、なんか違うなアいう気は、チョットしたけど。」
「 61年 のときには不自然やなかったストーリーが、どっか不自然な感じがする理由が別にあるんかもしれんな。時代が変わるとかいうやん。 スピルバーグ でも越えられへんかったもんがあるんかもな。あんな、 61年 サウンド・オブ・ミュージック の人やって知ってた? ロバート・ワイズ いう人な。 」
「そうなん。まあ、私は マリア の姿勢が不満なだけやけどね。」
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