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鳴らないシンバル

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Pocky Man
2009.03.24
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テーマ: 吹奏楽(3437)
カテゴリ: 吹奏楽関連
昨年に引き続きまして・・・
3月15日(日)、私は東京芸術劇場へ、 第12回“響宴” を聴きに行ってきました。

日本人作曲家による吹奏楽“オリジナル作品”を募集・審査し、年に一回それらを“お披露目”する事で、日本の吹奏楽の発展と普及に努めていく、というこの“響宴”。
今年はどの様な曲が演奏されるのか、楽しみにして出かけました。


H21.3.15東京芸術劇場大ホール


一番目の演奏団体は、馬場正英指揮 東京都片倉高等学校吹奏楽部でした。
演奏技術的には、国内の頂点のレベルにあるとも言える、全日本吹奏楽コンクール“高校の部”の金賞受賞団体。この片倉高校も、“高校生離れした”演奏を聴かせてくれました。
この団体が演奏した4曲中、私は、柿崎希夢作曲「Skyblue Fanfare」が、最も印象に残りました。
軽やかなファンファーレ部分に続き、軽快なテンポで演奏される第一主題。

『いわゆる、“ポップス調のコンサートマーチ”かな?』

と最初思ったのですが・・・ 中間部あたりからテンポはほぼ“倍”にゆっくりになり、各楽器が旋律を伸びやかに歌い上げていきます。そしてそのままのテンポで曲は次第に盛り上がっていき、雄大な雰囲気を構築しつつ、曲は閉じました。
私がこれまで聴いてきた範囲では、今までにないタイプの曲でした(コンサートマーチではないし、“序曲”とも違う・・・)。
独特の暖かみを感じる曲で、作曲者の方の優しい人柄が表れている、そんな印象でした。


二番目の演奏団体は、新田ユリ(客演)指揮、ヤマハ吹奏楽団浜松でした。
全日本吹奏楽コンクール“職場の部”の常連ですが・・・ その安定した演奏レベル、“セミプロ”と言ってもいいのでは? と、思っているのは私だけでしょうか。
この団体が演奏した2曲中、私は、真島俊夫作曲「大樹の歌」が最も印象に残りました。
「ブラジルと日本の友好の年輪へ」という副題の通り、この曲は日伯友好100周年を記念して作曲されたのだそうで。さらに・・・
「マリンバとバンドの為の協奏曲」という副題の通り、この曲は三楽章構成の“マリンバ協奏曲”でした。独奏は、この曲の作曲委嘱者の一人、名倉誠人さんでした。

第一楽章は、移民を乗せた船が日本からブラジルへ向けて“航海”している様子を、
第二楽章は、移民としてブラジルで暮らしながら、“郷愁”の想いを抱く様子を、
第三楽章は、長い年月を経て大樹に育った、日伯両国の友好関係を祝う“結実の祭り”を、

それぞれ表しているのだそうです。

全体を通して、いわゆる“日系ブラジル移民”の方々のご苦労を慰める様な内容の曲で、事実この曲が昨年6月にブラジルで「世界初演」された際には、客席で涙を流す方がたくさんいらしたのだそうです。そんな、歴史の重みを感じさせる曲でした。
こういった「記念碑」的な曲が聴けるのも、“響宴”の醍醐味のひとつだと思います。

(長くなりそうなので、来週火曜日の“後編”に続きます。済みませんです・・・ )



<追伸1>
ヤマハ吹奏楽団浜松を客演指揮された、新田ユリさん、私は昨年後半あたりから、演奏会のチラシなどでそのお名前を拝見していました。
今回思いがけず、その指揮を間近で見る事ができて、嬉しかったです。

興味本位的な話で、恐縮ですが・・・

女性指揮者としては、あの西本智実さんよりも、若干“先輩”でいらっしゃる様な気がします(お二人のプロフィール(もちろん、生年月日の記載なし)を比較した上での、私の“予想”ですが・・・)。

今回は“初演”およびそれに近い曲の演奏という事で、その指揮や、つくり上げる音楽の特徴についてはあまり表に出てこなかった、と思います。今後チャンスがあれば、マエストロが振られる管弦楽、そして、吹奏楽の演奏会を聴きに行ってみたいと思っています。


<追伸2>
ヤマハ吹奏楽団浜松が演奏した「大樹の歌」のソリストとしてマリンバを演奏された、名倉誠人さん、私はそのお名前を今回初めてお聞きしたのですが・・・

その演奏スタイルは、まさに躍動的でした。
長身と長い手足を駆使し、マリンバの前を細かく左右に往復しながら難しいパッセージを最高“4本”のマレットで奏でるその姿は・・・

「キビキビとした千手観音」とでも形容したくなる様な、演奏スタイルでした。
その素晴らしさは、もちろん“演奏面”でも発揮されていましたが・・・
プロの演奏家として、“魅せる面”でも、如何なく発揮されていたと思います。

名倉さん、現在の活動拠点は、米国(ニューヨーク)の様ですね。これまでソロアルバムとしては、CDを3枚発表されている様ですが・・・ 全て「米国盤」の様です。

そのCD、「本日、ロビーで販売しています」という館内放送に引き寄せられる様に・・・

“響宴”終演後、私はそのCD売り場へ行きました。CDを手に取り、収録曲などを確認していると、思いがけずそこへ突然、名倉さんご本人が姿を現しました。

思わず私は、手に取っていたCDを係の人に渡し、代金を支払い・・・
そのCDに、名倉さんのサインを頂きました。


名倉誠人さんのサイン


今秋、日本でマリンバリサイタルの予定があるとの事。チャンスがあれば、行ってみたいです^^






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Last updated  2009.03.24 06:42:41
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鳴らないシンバル @ Re[1]:今年の父の日(06/21) HIRO-MICKEYさん >良いですねぇ~♪ >プ…
HIRO-MICKEY @ Re:今年の父の日(06/21) 良いですねぇ~♪ プレゼントしてくれた気…
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