羊の墓場
2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
髪を切ってどきりとしたのは鏡に映った自分が死ぬ直前の彼女にどこか似ていたからだ。当時、男の人格を持っていた彼女は男のような髪や服装をしていて、元々私の方が男らしい容姿をしているからか不意打ちでイメージがかぶることがある。似ていると言われることもあったし、自分でもどこか似ていると思っていた。けれどそれは、髪の長い、女の人格だった頃の彼女とであってあのときの彼女と、ひやりとするほどの近似感をもっては今日が初めてだった。もう亡くなって丸四年になるが、思春期からの記憶は鮮やかなものだ。一生持っていられるのかと考える。彼女との記憶を一生持っていることは幸せだろうし、同時に置いていかれたのはずっと痛いことだろう。彼女は生まれ変わって幸せになればいい。私はできることなら死ぬまで記憶と感情を持っていよう。
2012.04.12
コメント(0)