雅の日記~お気楽生活をめざして

雅の日記~お気楽生活をめざして

2009年09月03日
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カテゴリ: お酒を愉しむ
キリンとサントリーの合併話が出て、しばらく経った。
酒を仕入れねばならない立場である知り合いの飲食店では「あの合併は無理な話」という話が専らだ。

というのも「営業文化が違いすぎる」ことが原因らしい。
サントリーは非上場でオーナー一族が経営していた。
いい味を追及するためには、目先の利益や進捗率など気にする必要はなく、語弊を承知として、ロングセラーの商品を開発するために、いくらでも先行投資する。そういう企業文化だ。
かたや、キリンは設立自体が外国人の手によるもので、利益先行で「いかに飲料を日本で消費させるか」がテーマとなっている。だから味はさておき、売れる商品を揃えればいい、が企業風土だ。四半期の利益や、マーケティングのチェックが先行で「確実にある程度の打率が期待できる」イチローみたいな商品を探すわけである。
つまりキリンは消費量先行で「味はともかく、たくさん呑んでくれればいい」、サラリーマンの酒を売るメーカーなのである。

だから何かのイベントがあるときに、キリンの営業は自社商品を売るためにちょろちょろ動いて努力する。サントリーはあぐらをかいたままで、偉そうにふんぞりかえることが多いという評判はよくきく。店にとってはかゆいところにサービスの届くキリンはありがたいが、美味しい酒をリーズナブルに呑みたい呑んだくれにとっては両者のサービスの差は最悪である。
店に言わせても両者は「右翼と左翼みたいなもんですよ」。

プレミアムモルツがヒットしたとは言え、サントリーの酒類の売上が悪いのは、商品力の強さに比して「いいものは勝手に向こうが買いたいといってくる」といった殿様商売、つまり営業の弱さにあるのだと思う(それでもある程度ヒットになっているのは、やっぱりうまいから。人は味には勝てないのである)。

こ2社が本当に合併したらどうか?

残念ながら「安きに流れる」と思う。
合併したら上場企業決算になるので、目先の利益をおいかけるようになるだろう。
既存のブランドをもとにして、営業をかけ、直近数四半期の利益は増えるだろうが、サントリー時代ほどに研究開発費にお金を割かなくなるだろうから、新しいイノベーティブな商品は生まれなくなってくるだろう。

また、民主党がアルコール度数に応じて課税強化するといっているから、国内で消費されるコモディティ的な発泡酒は安くなり、消費は伸びる。けれども本格志向である焼酎や日本酒、ウィスキーなどの醸造、蒸留商品はダメージを受ける。ジャパニーズウィスキーは本場イギリスでも鑑評会で金賞をとったりしているし、日本酒は海外で評価を受けている。だのに日本酒として輸出されているうちの9割が韓国などの外国産(=まがい物)になっているのが現状だ。
醸造文化というコンテンツが海外で花開きかけているのに、民主党は長い目で見ず、内需消費型のコモディティとして捉えているのが酒税の扱いから痛いほどわかる。酒だけに限れば、恐ろしく内需しか見ていないし、視野が狭いのである。

呑んだくれしては、酒の観点からすれば、不景気下の合併も、政権交代も、大いに不満なのである。
不景気は量>質になりがちだ。
世界有数の「舌が敏感」な民族の食文化を劣化させる100年に一度の不景気は、一刻も早く去って欲しいと思う。

<お酒メモ>
シチリアのワインを計2/3本(白2本物色) パイナップルっぽい味の強いもの^^片方はドライでバター系のしっとりした感触。





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最終更新日  2009年09月03日 02時10分59秒
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