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2004年06月03日
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 今日は、「いじめ」について、書く。

 結論から申し上げます。

 いじめについてしっておくべき、たった、6つのこと。

 1、いじめは、絶対に、なくならない。
 2、いじめは問題は、解決する必要は無い。
 3、いじめられっこ、いじめっこは、天才である。
 4、いじめっこ、いじめられっこは、それの才能を職業にすることが、できる。
 5、努力の必要は全く無い。以上のことに、ただ、気づけばよい。すると、いじるについて悩むことはなくなる。
 6、さらに、努力をしてしまったら、あなたは、天下をとってしまう。


 いじめについてのプロフェッショナルにして、
 いじめについてのエキスパート。
 いじめによる自殺を防ぐ、人間心理を知り抜いたネゴシエイター。

 松本人志(まつもとひとし)。
 1963年9月8日生まれ。

 ご存知、芸人「ダウンタウン」の「頭脳」である。
 口は悪いが、松本人志、「悪口をいったことはない。」

 今日のテキスト

 『松本の遺書』朝日文庫(1997)
 『伝説の教師』ワニブックス(2000)
 『プレイ坊主』集英社(2002)



 君達はイジメについて、何にもわかってないのだよ。
 俺の番組で、新ドッキリカメラと銘打って、後輩東野の顔に二度、三度と八宝菜をかけたことへの抗議電話があった。
 抗議の内容は、「食べ物をそまつにするな!」という抗議ではなく、「あれはイジメだ!!」「子供が真似をしたらどうするんだ!!」という、まさに、いま世間で持ちきりのテーマの抗議であった。
 いいかね? よく聞きなさい。ああいう目にあうことで、東野が、どれほどよろこんでいることか君達はわからないのか?東野本人だけじゃない。彼の家族もみな、「おとうさん、面白い!」と絶賛しているのだ。芸人の世界で言うところの、彼はメチャクチャ、「おいしい」のだ。君達のその抗議は、彼の「おいしいもの」を奪い取ろうとする行為なのだぞ!よく覚えておきなさい。彼も含め、わたはたち芸人は、もちろんそればかりではないが、ああいう目にあうことで、電気、ガス、水道代金を払っているのだ。
 わかったか!やるほうも、互いに信頼し合って成立゜しているのだ。それを「イジメ」などと一緒にされるとは、こっちからおまえに抗議電話をしたいくらいだ!
 まず、イジメているほうに、イジメているという自覚がイジメられているほうに、イジメられているという意識があるかどうかの問題である。
 たとえハタから見て、それが悲惨な状況であったとしても、本人が、自分はいまイジメられていると自覚し、だれに助けを求めなければ、イジメなんてこの世からぜったいになくならない。たとえ教師が注意したところで、「ジャレあっているだけです。」といわれればそれまでである。
 みな、すぐに「学校が悪い」「なぜ先生は気づかなかったのだ」 と言い出す。俺は、それを見ているとつらくなってくる。学校側がみなにイジメらけているようにさえ、思うてくる。
 話をもとにもどそう。
 百歩譲って、俺の番組が子供に悪影響だったとしよう。
 でも、それなら、親であるあなたが、「松本人志のマネしてはいけませんよ」と言えばいい。たかだか一時間の番組の、ほんの数分間の一コーナーの影響力に、あなたたち、親の影響力は劣っているのか?
 講義電話をしてくるということは、自分たち、親の言葉より、ダウンタウン松本人志の影響力りほうが、自信のなさのなさのあらわれではないか? おう?
 『松本の遺書』P192~P194



 『伝説の教師』は、松本人志、初主主演のテレビドラマ。松本人志は、原案を担当している。

 松本人志は、「南波次郎」という「伝説の教師」。36歳。経歴不明。教員の資格もあやしい、素性の知れないおとこである。
 共演の中井正弘(SMAPリーダー)は、「風間大輔」という27歳のスマートに問題を解決する、エリート教師。
 ふたりは、「十二社学園」という有名私立進学高校に勤務している。南波が担任、風間が副担任である。風間はこんな素性の知れない男の副担任をすることに不服がある。学園長の真理がもったく理解できない。
 ふたりははまつたく逆の性格である。ゆえに毎日喧嘩ばかりしている。

 さて、
 ふたりの担任するクラスの、「畑山」という生徒が、イジメにより、不登校になってしまった。
 南波と風間は、畑山の復学を、学園理事長から命ぜられる。

 「どうやってイジメをなくせばいいんでしょう?」
 風間がそう言ったとたん、南波があきれたように声をあげた。

「そんなんできるワケないやろ?あんな楽しいもんがなくなるワケないやないか」

 その言葉に、風間は切れそうになつた。
 「そんなことないですよ。イジメてる方だって、楽しいはずありません!なにか理由が」

  「イジメに理由なんかあるかい!人の悪口ほどオモロイことないやないか?誰かひとりをやり玉にあげることによって、結束が深まるんや。そやからイジメは必要悪や。政治に派閥が必要なわように、学校にもイジメは必要なんや!!」


 南波は、畑山の家を訪ね、近所の公園を散歩する。
 すると、その公園で、小学生が、いじめをやっている。
 三体一。畑山は、自分と重ね合わせて、胸が痛んだ。
 イジメられている子供がおがくず攻撃から逃げつづけるのを見て、南波が急に子供達のもとに歩みはじめる。
 畑山は、「イジメをするこどもに注意するのだう。」と思った。
 しかし、南波は、なんと、イジメている子供ではなく、「イジメられている子供」の頭を、バシツと、はたくいた!
 「おまえ、なんで逃げるんや、今、メッチャおいしいとこやつたんやぞ。ええか、イジメられるってことは考えようによってはメチャクチャおいしいことなんやぞ。」
 畑山は南波が何を始めたのかわけがわからず、とにかく止めに入るが、南波は聞く耳持たず、今度はイジメっこ、3人の子供を扇動(せんどう)しはじめたのだ。
 「ほら、もう一回、こいつに、おがくずかけたれ!!」
 最初は、ヘンな男の登場にわけがわからなかった3人も、だんだんおがくずをかける楽しさに目覚め、その量もやり方も激しさを増してくる。
 南波は、イジメられっこにも声をかける。「こうなったら、おまえはこの状況を楽しめ!!」
 と、今度はイジメられている子供まで指導する南波。
 すると、なんたることか、4人そろつて楽しそうにおがくずをかけ合い、遊び始めたのである。

「なあ畑山、イジメられるのがイヤやったら、イジメかえすしかないやろ!?それも無理やったら、笑いに変えてまえ!!」

 ところが、畑山の心の痛みはそう簡単に解決できるものではなかったようだ。
 「先生は何もわかっていない! イジメられていた僕が、ずっと、どんな思いをしていたか!!僕はコメディアンじゃないんだから!みんながそうだつたら、イジメなんてこの世に存在しないよ!!」


 翌日、十二社学園に、畑山の遺書が届いた。
 『学校。。。。それは僕にとって地獄だ。出口の無い、冷ややかでジメジメとした暗闇。終わりの無い底なし沼。僕はみんなからオモチャのように遊ばれて。。。。叫んでも、叫んでも、誰も助けてはくれない。僕は、生きる苦しみより、死ぬ苦しみを選択する。サヨナラ。』
 遺書を読んだ風間の声が震えていた。「な、南波先生、畑山が自殺してしまいます。すく、すぐに畑山を探さないと!こ、このへんで、てっとり早く自殺するとしたら、どこでしょう?」
 南波は、あっさりこたえた。
 「そら、高いとこやろ。」

 工事中の高層マンションの屋上で、風間と南波は、畑山の姿を発見した。
 まさに飛び降りようとする畑山に向かって、風間は叫んだ。
 風間「畑山っ!」
 畑山「来るなっ!」
 風間「待て畑山!話あおう。おまえの人生はこれからだ。畑山、社会に出てからの話をしよう。おまえは知らないけど、楽しいことがいっぱいあるんだぞ、社会に出たら。」
 風間の必死の説得が続く。しかし畑山はまったく耳を貸さない。
 畑山「社会に出たら出たで、今度は上司や先輩にイジメられるだけさ!」
 風間「確かに社会に出てもつらいことはいっぱいある。でも夢をみつけて、その夢に。。。。」
 南波があきれて、口をひらいた。

南波「風間よ、おまえ、社会知らんやないか。教員免許の学校を卒業して、そのまま学校に就職なんやから(笑)。」

 風間「南波先生!あたまおかしいんじやないですか!? 緊急事態であることを、あなたはわかっていない!!」

 畑山「もう、楽になりたい。。。。」
 畑山は、とうとう、泣き出した。

 南波「あーもう。わかった!畑山。俺はおまえが死のうが生きようがどっちでもかまへん。ただな、おまえが自殺すると、おれは教師をクビになってしまうんや。いいか、畑山、おまえの命には、俺のクビがかかっとんのや!! よし決まりや。俺がイジメをなんとかしたる。それがてきへんかったら、畑山、おまえ、自由に死んだらええやん。もしダメやったときは、俺も一緒に首吊(つ)ったる。」
 畑山は、迷った末に、南波の言葉にうなづいた。

 翌日、
 緊急ホームルームが始まった。
 畑山の姿は、もちろん、そこには、ない。
 風間は教壇に立って言う。
 「いじめのあるクラスにエキストラはいません。被害者と加害者だけが主役じゃなく、それをはやし立てる観衆、見て見ぬふりをする傍観者、みんながいじめというドラマのキャストなんです。ドラマがどう進むかは、クラス全員がどう演じるか次第なんです。」

 しかし、生徒は、誰一人として、自分のこととして感じていない。(つづく)





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最終更新日  2004年06月04日 01時59分08秒
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