Chablis で一流とされる作り手は何人も居るが結局の所 Raveneau を除いて Dauvissat 、 Piuze 、 Louis Michel など全てが Chablis の範疇を越えられないと思っていた。どれもが一口飲んで Chablis 独特の締まりの有る淡く透明感の果実が支配的で禁欲的な感じを受け、優れた CdB のような濃い時にはふくよか、厚みも有る楽しさを感じさせながらもエレガントなワインとは違うと思っていた。まあ、 CdB より北で葡萄の完熟しにくいクリマだから当たり前と言えば当たり前なのだが。
このワイン。まだ日本ではそれ程知られていないが米ではじわじわブレークしつつある。ビオ( Chablis ではまだ少ない)、ステンレスから樽という発酵熟成過程はまあ、今時の Chablis でもまずまず有るがこ特記すべきは極度に抑えた収量と驚異的なまでの樽熟(一級で34ヶ月)に有るだろう。この為にワインは Chablis とは思えない位の厚み、複雑さを備えている。まず口に含む良質の CdB に共通する柔らかく品の良い果実が感じられる。そして中盤から Chabilis 特有の綺麗なミネラルが感じられ、フィニッシュへの縦切れ。畑的には一級畑とは言え左岸の Foret より落ちるクリマからここまで完熟させるにはかなりの遅摘みだと思われる(実際彼は Vandange tardive のキュベも有る)。個人的には Dauvissat よりも遥か上、 Raveneau と並んで Super Chablis のカテゴリーに属する素晴らしい作り手だと思う。一級は日本には殆ど入ってないだろうが値段も(今の所は)まあ許容できる範囲なのでもし可能なら試されることをお勧めする。
先日白はもうこれで良いと書いたのだがこのワインもまずまず飲みたいと思って少し発注してしまった。これじゃ減らないわけだ。
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