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2009年03月25日

松坂連続ＭＶＰ！３戦３勝、通算６勝

テーマ： ★ WBC　侍JAPAN　世界一を目指して ★(496)

カテゴリ：ニュース

松坂連続ＭＶＰ！３戦３勝、通算６勝

「ＷＢＣ決勝、韓国３-５日本」（２３日、ロサンゼルス）　出番なきエースは、三塁ベンチの手すりを飛び越えて歓喜の輪に駆け出した。日本代表・松坂がつないだバトンが、悲願の世界連覇に成就した瞬間だった。

　「今回はチャンピオンの立場で大会に臨んだ。もう一度、優勝を勝ち取りにきて、その中で勝てたのは、前回とは大きく違うこと。ＭＶＰは多くの人が経験できることじゃない。僕はついているし、運のいい人間だと思う。今回は勝ちがついただけで、自分だとは思っていなかった」

　王者として臨んだ第２回大会で、連覇の意味をかみしめた。チームのＶ２に加え、大会ＭＶＰも連覇。３戦３勝。全登板で勝利を導いたからこそ、侍ジャパンは軌道に乗った。２次ラウンドの正念場でキューバを、準決勝で野球発祥の国、米国を倒した。責務を果たし、第１回から通算６連勝の右腕に、栄えある賞が贈られた。

　「前回とは自分が置かれている立場が違う。年下の選手も増えたし、言葉より行動で示すことを少しは意識した。普段やらないことをして、野球の難しさも感じた。初めての経験だった」

　投球内容には決して満足していない。だが、本来は理想とはしないツーシームも多投して、勝ちにこだわった。“１億ドルの大リーガー”としての自覚。松坂の新しい姿だった。

　球場の特徴やＷＢＣ使用球の扱い、大リーグ所属選手の情報をできる限り伝えた。グラウンド外では積極的に投手陣を食事に誘った。この日はマウンドから降りた岩隈に真っ先に声を掛け、労をねぎらった。大会が終わった夜も藤川と街に繰り出し、２戦連続で出番がなかった同級生を慰めた。あらゆる方面に配慮し、投手陣をリードする一方、自らは黙って結果を出した。チームを束ねる難しさを初めて知った大会でもあった。

　シャンパンファイトの美酒に酔った松坂は、一夜明けレッドソックスのキャンプ地・フロリダに向かう。シリングが引退を表明し、レ軍にも世代交代の波が押し寄せる。中堅からリーダー格へ移行する時期を迎えた松坂。“世界一価値ある選手”の勲章を手に、王座奪回を狙う今シーズンに備える。