サリエリの独り言日記

サリエリの独り言日記

2010.08.07
XML
カテゴリ: クラシック
 我が家はエアコンが嫌いで、今どきはなはだ無用心なことですが、夜中も三方の窓を開けっ放しにして、何とかこの暑熱を凌いでいます。とはいえ、朝の六時を過ぎると外気温がみるみる上がってくるのが、寝ていてもよく分かるので、寝不足で苛立たしい気分であっても、とにかく汗をかかないうちに寝床を飛び出します。寝覚めたときに汗をかいて、パジャマがジトジトというのは最悪ですからね。
 それならいっそ夜昼逆転させて夜の白む朝四時ぐらいから、あれこれ頭をひねるのはどうかとも思うのですが、そこはそれ昼間の娑婆の付き合いとの絡みもあって、おいそれとは行きません。じつを言うと、梅雨明け以来窓を開け放して寝ているのですが、朝まだきに鳥の声が意外と賑やかなことに気付かされる。どころか、うるさくて目が覚めてしまうのです。これはどうも年取った証拠でしょうか?

 いったん目が覚めると、寝不足と分かっていても、床を離れてしまうのが私のクセで、ふたたび強烈な眠気の襲ってくるまでの二、三十分間のうちに想念をまとめる。これがまとまらないと、今度は割れるようなセミの声のシャワーで頭がボウッと霞んでしまう。結局今度はフローリングの上で、ゴロ寝ということに相成ります。

 さて、そういう朝が続いているので、今日は一種の余興ということで、ちょっとヤバイことをしてみたいと思っています。ネット上に溢れている音楽、中でも動画サイトのユーチューブには、ときに「大丈夫かいな?」という類の動画が流れていて、これはどうみても著作権を侵しているんじゃないか、というのもある(というか、私がこれから取り上げるのは、たぶんほとんどがそうでしょう)のですが、それでもなおかつ、中には私が聴いておきたい、あるいはかつてLPレコードで大事に保管していたものも、他愛ないほど大っぴらに出回っているわけで、一体それがどれほどのものか以下にあげてみようと思っているのです。

 この場合当然リンク先が勝手に閉じられても、如何ともしがたいので、そのあたりは了解して下さい。なぜこんなことをするのかというと、要は多少悪いこととは分かっていても、我が身の記憶をたどっていく時に、かつて聴いた道すがらの音楽というのも、これまた失われた本と同じく、あるいはひょっとするとそれ以上に、過去のニオイを呼び起こすものなので、それを書き止めておこうとする場合に、こうした電子媒体はとても便利で、いちいち音楽の中身を説明する必要がない。
 しかしそんなことをしていると、いずれ映画の一シーンもこうした動画サイトで切り貼りされて、個人ブログの記憶媒体に加工され得る(画像の記憶は、当然活字よりも音楽よりも強烈です)わけで、なかなか厄介なのですが、まあ取りあえずは好いか、ということで。

 その一つが、神尾真由子さんがチャイコフスキーコンクールで金賞をゲットした時の、シベリウスの「 ヴァイオリン・コンチェルト 」。テレビで一部ビデオが流れていたものの、全曲を通しで聴く機会がなかったので、これはぜひ一度聴きたいと思っていたものでした。音も画像も相当悪いです(何しろロシア製?)が、彼女の気合が乾坤一擲の火花を放っていて、これは聴く値打ちがありますよ。
 それにしても、シベリウスのこのコンチェルト、いつぞや吉田秀和さんもおっしゃってましたが、ロマン派と国民楽派あるいは二十世紀初頭の印象派他の現代音楽勃興という端境にあって、このタイミングでなければ絶対現れなかったであろう、まことに不思議としか言いようのない響きをもった音楽ですね。
 冒頭に流れる長いヴァイオリンのソロ、一般にゆったりしたテンポで朗々と聴かせる演奏が多いのですが、神尾さんはそのあたり、さすがにあまり思い入れが過度にならないように、若干テンポを速めているように聴こえる。じつはこの冒頭の主題、しばらく聴いていないと早いのか遅いのか判然としないところがあるのです。私がこのコンチェルトを初めて聴いたのは、D・オイストラッフ、E・オーマンディー、フィラデルフィア・OrのLPでしたが、この人のはもっと決然として早くて、その 演奏とは別 ですが、それをすっかり聴きなれていた私には、その後 五嶋みどりさん とか、アンネ=ゾフィ・ムターの思い入れたっぷりの弾きかたにすっかり戸惑ったものでした。

― つづく ―





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.08.07 11:53:13
コメント(0) | コメントを書く
[クラシック] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

Calendar

Archives

2026.05
2026.04
2026.03
2026.02
2026.01

Profile

TNサリエリ

TNサリエリ

Comments

TNサリエリ @ Re[1]:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) ナガノさんへ  コメントいただき、ありが…
ナガノ@ Re:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) 2年遅れで、この文章を読んで泣けてしまっ…
TNサリエリ@ ふたたび、コメントありがとうございます。 cocolateさんへ 私自身、彼女の演奏に刺激…
cocolate@ Re:エレクトーンというガラパゴス 1.(06/17) 再びおじゃまします。 826askaさんのYouT…
cocolateさんへ@ コメントありがとうございます。 三年ほど前に826asukaさんのことを知り、…

Favorite Blog

まだ登録されていません

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: