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たいまつの役割は、夜の行に向かう練行衆の足元を照らすためのものです。付き人の童子は、石段の下でたいまつに火を付けると、練行衆を先導して二月堂へと上っていきます。注意して見ていると、童子のそばに、ほうきを持った男性がいるのに気づきました。火の粉が落ちる度に掃いていきます。東大寺によると、このような担当者を石段と舞台上、さらに舞台の下に配置して、火の粉が燃え広がらないようにしているそうです。特に大量の火の粉が落ちる舞台下では、ヘルメットをかぶった寺の職員が、急いでほうきで払います。火の粉が立ち木の上に積もり、くすぶることもあるため四方に目を光らせます。期間中はほかに、堂内の消火栓にホースをつなぎ、いつでも放水できる態勢を取っています。たいまつを持つ側はどうでしょう。「一回り大きい籠(かご)たいまつが登場する12日は、直前に石段を覆う屋根にホースで水をかける」そうです。修二会期間中、火災に見舞われたケースは、寺の記録で数件あり、特に江戸時代の1667年(寛文7年)には、二月堂が焼失しました。練行衆の日記によると、行を終えた後の出火で、堂内の灯明の火が原因とみられます。その後の火災はないそうです。1250年を超える歴史で数件しか起きていないことに、防火への強い意識を感じます。
2004.03.06
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裸の子どもたちが墨を付けあう珍しいお祭り、すすつけ祭りがきょう、橿原市にある人麻呂神社で行われました。この祭りは、橿原市地黄町に室町時代から伝わり、農業の神様にその年の豊作を願う神事です。当屋と呼ばれる神社を管理する当番の家で、小さな皿が割られるのを合図に始まります。中学一年生までの子どもたちが参加して、墨付け役の上級生が墨を含ませた棒を手に、逃げ回る子どもたちを追いかけます。墨がたくさん付けられるほど豊作になるとされていて、どの子も瞬く間に真っ黒になっていきます。以前は祭りに参加できたのは、農家の子どもだけでしたが、少子化の影響から近年では、近所の子どもは誰でも参加できるようになり、祭りは受け継がれています。子どもたちは今夜、神社などに泊まり、明日の早朝、人麻呂神社のそばにある野神神社に豊作を願ってお参りするということです。
2004.05.04
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裸の子供たちが真っ黒な墨をつけ合うという珍しいお祭り、すすつけ祭りが橿原市の人麻呂神社で行われました。すすつけ祭りは橿原市地黄町に400年程前から伝わり、農業の神様にその年の豊作を願う行事とされています。祭りの当番をつとめる家の前で、塩と米がのった小さなお皿が割られるのを合図に、墨付け役がススンボと呼ばれる墨を含ませた棒を持って、逃げまわる子供たちを追いかけます。墨がたくさん付けられるほど豊作になるとされ、どの子も瞬く間に真っ黒になっていきます。子供たちは今夜、当番をつとめる家に泊まり、明日の早朝、人麻呂神社のそばにある野神神社にお参りし、今年の豊作を願うということです。
2003.05.04
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