PR
つぐみ＠夜空
さようならと言われるよりも、言う方が、きっとツラい・・・。
カレンダー
コメント新着
今時の漫画だけ読んでおれば良いのでは?@ Re:細川智栄子 『 王家の紋章 』…… 「完結しないこと」 にイラつく ファンの皆様の心情をお察しします(09/07)
昭和漫画にイライラするんだったら最初か…
キーワードサーチ
▼キーワード検索
フリーページ
2012年03月25日
カテゴリ： 漫画・アニメ
（『戦国BASARA』ではありません。念のため…）
レンタルコミックで、文庫版16巻読破。
電車移動中の暇つぶしの為に借りたのに、つい、先が気になって、家で殆ど読んじまった。
実は、田村由美さんの漫画は初めて。
レビューで指摘されている通り、絵柄が少々独特（ヒロインの瞳が巨大）なので、少女漫画にアレルギーのある人は無理なのかもしれない。
だが、瞳が特徴的ってだけで、画力は問題ない…と言うか、相当「上手い」と思う。
余程ヘタクソというならともかく、「絵柄が嫌い（少女漫画風）だから」という理由だけで少女漫画を読まない人がいるとしたら、その偏狭さで、人生万事、損をしている人なんじゃないかと思う。
絵柄なんてものは、単行本1冊分くらい読めば、大概慣れるものだ。
私も、三原順とか青池保子とか、最初は絵柄に拒否感があったが、慣れてしまえば全く抵抗がなくなった。
寧ろ、初～中期の三原順の絵柄（『はみだしっ子』の頃）は、私の中では「好きな絵柄ベスト5」に入る位だ。
ストーリーに入り込んでしまえば、少なくとも読んでいる最中は、その中のキャラクターが一番格好良く（可愛く）見えてくるから、漫画ってのは不思議だ。
それはともかくとして、『 BASARA 』は、読み出すと一気に読めてしまう面白さは確かだ。
舞台は高度文明が滅んでから300年後の日本。
人物の風貌、服装から建造物まで和洋グチャグチャで、違和感を誘う一方、歴史や地名はしっかり日本なので、地理的なイメージは付けやすい。
砂漠、海、森、雪国など、南は沖縄から北は北海道まで舞台が次々と変わり、魅力的なキャラクターが続々登場して飽きさせない。
戦乱の世を描いてるだけに、暴力、殺戮、謀略の連続なのだが、真に憎むべきキャラクターが少ないのも特徴。
その辺が、（少女漫画をバカにする人が言うところの）「ご都合主義的メルヘン」や「甘美なロマンス描写」と相まって、「嘘くさい」…と言えばその通りだが、脇役含め、全ての登場人物を丁寧に描ききっている為か、展開の強引さは、さほど気にならない。
文庫版で16冊（コミック時は27巻）という長さを耐えるには、やはり、絶対的にキャラクターの魅力は必要だ。
正直、途中で「ちょっと、キャラ増やし過ぎでは？」と思ったのだが、それぞれのキャラクターにきちんと役割を担わせていて、責任を持って収拾している。
因みに、私は「浅葱（あさぎ）」が一番好きだったかな～。
若い頃なら「朱理」や「揚羽」に恋い焦がれていたかもしれないけど、さすがに漫画の登場人物にどっぷり傾倒するようなトシでもない。
どちらかと言うと、ちょっと屈折して哀れっぽい子の動向が気になってしまう。
初読では、結末が気になって読み急いでしまったが、結末が分かってから再度読み直すと、色々な場面で、立ち止まって何度も泣けそうな作品だ。
・・・それにしても、9年間に及ぶ長期連載。
漫画のちょっとツラいところは、一度の雑誌掲載で描ける分量が限られているだけに、リアルタイムで読んでいると、作品の中では1年ちょいしか経過してないのに、読者はどんどんトシ取ってまう点。
私はなんだか、自分の年齢だけが無駄に上がって、逆に作品世界から「取り残され」ていく感じがしてしまう。
私にとっては丁度『 BANANA FISH 』（吉田秋生）（1985～94年）がそんな感じだった。
リアルタイムの読者にとって、クライマックスの感動はひと塩だろうが、連載終了後の喪失感もハンパない。
1人1人のキャラクターに愛情を注いで描かれたのが滲み出る作品なら尚更だ。
そうした読者にとっては、下手すると本編の余韻を興ざめにする危険のある「後日談（外伝）」短編も、寂しさを紛らわす為には有り難いものだったろうと思う。
【送料無料】Basara（第1巻） 価格：580円（税込、送料別）
お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
[漫画・アニメ] カテゴリの最新記事
-
久米田康治 『 かくしごと 』・・・「感動… 2020年01月19日
-
アニメ 『 BANANA FISH 』 ・・・ 30余年… 2018年10月03日 コメント(2)
-
田村由美 『 イロメン ー 十人十色 ー 』… 2018年09月16日
【毎日開催】
15記事にいいね！で1ポイント
© Rakuten Group, Inc.
