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2013年01月21日
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カテゴリ: 漫画・アニメ





レンタルコミックにて読了 (文庫版 全5巻)。


私、どうやら、この 『 おたんこナース 』 と、フジテレビの連続ドラマ 『 ナースのお仕事 』 を混同していて( 『 ナースのお仕事 』 も、まともに観たことは一度もないのだけれど) 、ドタバタコメディ漫画を想像していた。


今回、初めて読んでみたら、コメディ要素もなくはないが、どちらかというと、かなり真面目なドキュメンタリー調漫画。


新米ナースの似鳥ユキエが、先輩看護師達に 「役立たず」 と罵倒されながらも、持ち前の打たれ強さと負けん気の強さでナースとして成長する約1年を、一話完結形式で描いている。


日本の医療ドラマや漫画というと、とかく、 「患者本位のお涙頂戴」 や 「医療従事者目線の深刻な葛藤」 が描かれがちだが、勿論、終末医療などシビアな問題を扱いつつも、ストーリー運びは淡々としていて、読んでいて落ち込んだりグッタリ疲れたりすることが余り無い。


ヒロインが 「白衣の天使」 と呼ばれて腹を立てたり、看護師達が 「軽く見られている」 ことに怒って医者達とぶつかり合う回などに象徴されるが、まさにプロとしての 「ナースの仕事と責任」 の実際が、冷静な目線で描かれる。

つまり、病気や治療そのものの厳しさよりも、あくまで 「看護」 という職務の困難さがテーマ。


実際の看護師経験者に取材したネタを基にしているのでリアリティーがあるが、読者に最も伝えたいのは、 「患者の個性や心理を読み解く難しさ」 、極端に言うと、暗に、 「厄介な患者への警告」 を含んでいるんじゃないかと感じた。


例えば、 「遠慮して何も要求しない」 のも患者としては厄介らしい。

そういえば、随分前の話だが、私も病院に数ヶ月入院していたことがあるのだが、当時はどうも、あれこれ人に要求するのが苦手な性質で、色々遠慮してたら、結果的には最悪なことになったっけ…。


患者や患者の家族としての 「心構え」 を学ぶ意味でも、良書かもしれない。


作品中で、ユキエは、 「白衣の天使」 と呼ばれることに拒否反応を示していたが、そうは言っても、やはり、「人に尽くすこと」 を喜びと出来る性分の人でないと務まらない仕事であることは間違いないと思った。





<関連日記>
2012.11.8. 「ブレない変人たち」 を描いた名作 ・・・ 佐々木倫子 『 動物のお医者さん 』

2012.11.28. 「バカ係」 は、これを平常心で読めるだろうか? ・・・ 佐々木倫子 『 チャンネルはそのまま! 』










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最終更新日  2016年10月11日 22時32分42秒
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