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2014年09月15日
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カテゴリ: 漫画・アニメ
★『山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記』 岡本健太郎 (2011年~)



電子書籍にて、既刊5巻読了。


兼業猟師である作者による、岡山の田舎での猟師体験記をを日記風に綴った漫画。


タイトルや説明を見て、人里離れた山小屋か何かで隠遁生活を送る 変わり者のオジサンの話? …的なイメージで読み始めたのたが、実際は、フツーのマンションに住み、フツーにサッカー観戦やアウトドアの好きな若者が、趣味やボランティアの範疇で猟師をやってる…という風情だ。


射撃や狩猟に興味を持つなんて、さぞや 「肉食系・右翼系の、闘争心むき出しの男」 なんじゃないか…とかの偏見が、正直なくもなかったのだが、狩猟免許取得の審査の厳しさなど淡々と紹介されると 、「そりゃ、そうだよな」 と…。

そもそも、この作品内で描かれる作者の 「人となり」 が、フツーを通り越して、かなり 「お人好し」 で、村人に何か頼まれると、謝礼も受け取らずに働くような清々しさがあるので、ちょっとしたことでキレたりするような人間は、猟銃の免許などとれないのだろうな… という当たり前のことを再認識できる作品だ。


狩猟やジビエ料理の手順だけでなく、山奥でのサバイバル術など、非日常の情報の連続でありながら、若い狩猟仲間とのやり取りは、フツーの男子のじゃれ合いという感じで、クスリと笑える。


とは言え、作中で 「女性で狩猟に理解のある人は殆どいない」とコメントされている通り、動物好きでデリケートな人は、なんだかんだキツい描写が多いと思う (私も、漫画的な線画だから辛うじて見ていられるが…)。


今や都会では、 『ばらかもん』 の主人公のように、虫も触れないような男子が珍しくはなく、情けないどころか、それがカワイイとすら思えてしまったりするが、この作者は、子供時代に近所の猟師のおじいさんに鍛えられたというだけあって、読んでて、ちょっとビックリするほど、動じない。

生き物を殺すことに多少の逡巡はありながらも、なんでもありがたく食ってしまう逞しさ…。 言動が草食系っぽいだけに、私的には 「ギャップ萌え」 する人物像だ。


古い話だが、高校時代、放課後の図書室に、窓から小鳥が飛び込んできて暴れ飛んだ挙げ句、窓ガラスに体当たりして床に落下し、動かなくなったことがあった。

私含め、殆どの生徒 (都会育ち) が、固まって動けずにいたところ、1人のおとなしそうな男子生徒がスッと歩み寄って小鳥をいたわるように両手ですくい上げ、図書室から持って出て行くのを見て、なぜだか、ちょっとキュンとしたこと …なんかを思い出した。


最近では、若い子が生き物の死骸を平気で触れちゃったりすると、 「猟奇殺人者 予備軍」 に疑われかねない、世知辛い世の中だが、それはともかく、この漫画読んだら、「無人島に取り残されたり、人類滅亡寸前のサバイバル局面に陥った際には猟師さんのそばにくっついていたい」… と、切に思った。


体験談風の漫画なので、余計に、作者ご本人がどんな人物なのか興味が尽きないが、作者のブログを読んでいて、「マルチ商法の勧誘を撃退したエピソード」に、マジで感服してしまった。

…なんか、度胸と機転がハンパじゃないように思います。 この方…。




<関連日記>
2013.7.31. 深いテーマを直球で ・・・ 『 銀の匙 Silver Spoon 』  アニメ版











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最終更新日  2016年10月10日 23時31分23秒
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