aituに乾杯

aituに乾杯

2017.06.17
XML
カテゴリ: 写文俳句


便箋はくちなし香るものとなり


びんせんはくちなしかおるものとなり





条件反射

梅干を見ると唾が出る
ヘビを見ると鳥肌が立つ

くちなしの匂いは
真白な便箋を思い出させる

高校の頃
一時 文通がはやった頃があって
僕も カナダの女性や
日本の女子高生と文通していた

ある日
その女子高生からの手紙の中に
くちなしの花びらが同封されていて
開けた途端 あのくちなしのなんとも言えない
甘酸っぱい匂いが部屋中にたち込めた

白い便箋に包まれたくちなしの花

夏の陽射しの強くなり始めるころ
家の前に 郵便の赤いバイクが止まるのを
待ち遠しく思うようになった
国語の教科は苦手だったけれど
便箋に精一杯の文字を書きならべた

♪ くちなしの白い花 お前のような花だった ♪

顔も知らない相手だったけれど
この歌を聞くと あの頃を思い出す

以来
白い便箋からは
必ずくちなしのにおいがするようになった

僕の条件反射







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2017.06.17 09:08:02
[写文俳句] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: