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正倉院フォーラムに出かけてきた会場には約700人の参加者1000人ほどの応募の中から選ばれたらしい歴史好きにはたまらない 時計はずし過去をほじくる秋の午後
2019.09.27
一日一日が淡々と過ぎてゆく朝めいめいの一日が音で始まるドアを開く音 降りる階段の音ガスコンロの着火音湯の沸く音そして 次第にコーヒーのにおい 焼きベーコンのにおい娘らの化粧 香水のにおい玄関に「行ってきます」を残して今朝も一日が始まった今日も平凡で平和な一日でありますように
2019.09.13
生きるのに行き詰まったとき街の雑踏を行き交う多くの人の背中にあるいは建ち並ぶ住居のたくさんの夜の窓あかりに心が癒やされたりしたもんだみなそれぞれになんとかして生きているこの恋仲の二匹の生き物にさえ人間の方が慰められるときがある短い命を一生懸命に生きているように見える俺だけではないんだと何も考えるなと
2019.09.01
痛ましい事件が起こった昨日の午前10時35分頃 とあるひと仕事終えてちょっとコーヒータイムのころだそんなに遠くない場所で悲劇は始まった自分では止めることも 時間を戻すこともどうすることもできない娘らと テレビのニュースの残酷さに涙することしかできない「人間が一番怖ろしか」子供のころはよくわからなかったけれど何かの時の ばあちゃんのひと言がずっと脳裏に残っている
2019.07.19
梅干しや柑橘類のように名前を口に含むだけで唾の出るものがある条件反射というのは過去の体験が染みついて無意識に出てくるもので初めてのものには反応しないように思うでも日本語の素晴らしい所はその言葉だけでそのもの自体をある程度想像できる所にある「さようなら」という言葉は外国人が聞いてもいかにも別れの語韻が含まれていて世界でもっともそれらしき発音だとどこかの記事で紹介されていた「花水木」という言葉を初めて聞いた時もどんな花かは知らなくても言葉にするだけで 自分の口にもうそれらしき花が咲いていた日本語に含まれる感性なのだろう
2019.07.05
〇 いつもきれいにお使いいただきありがとうございます 〇スーパーやコンビニや公共のトイレによく掲示されている一文初めてのトイレもある これから使おうとしているどうもいつも何かがひっかかる地下鉄のとある駅のトイレそんな一文はどこにもなくてただ小便器の上に何枚かの絵が飾られている絵の価値はわからないけれど汚してはいけないのだと自分に言い聞かせるもう一人の自分がその前に立っている
2019.06.25
ピンポーン小さい夏の届きけり 先日の写真俳句南国土佐の国からの届け物夏蜜柑を小ぶりにしたような蜜柑レモンのようなまぶしい澄んだ黄色梱包箱のイラストや言葉からも作り手の自信と誇りが感じられるよく冷やして食べて下さいと小さい秋のような少し寂し気なものではなく小さい夏はどこかこれから膨らむ風船のようで大きく深呼吸してみたくなる肺が風船になる
2019.06.20
日の暮れは侘しい海に沈む夕日も 山に沈む夕日もどこかさよならの手をふっているような気がする また明日の朝 東の空から顔を出すのに今日と明日の境界線を越えると今日が昨日に 明日が今日になる後戻りはできない
2019.06.13
大阪府高槻市にある玉川の里卯の花の咲き誇る小さな径があるこの垣根のすぐ裏にはスーパーマーケットがありここも市民の普段の生活通路になっているそのかたわらに芭蕉の句碑が隠れるように立っている説明書きがなければ素人にはなんと書いてあるのかわからない思うのは 約二百年ほど前の天保年間この碑を建てた人々がいた近藤勇や西郷隆盛が幼年のころペリーの黒船が来ようかという時代風雲ただならぬ時代に生きた人々が遺した句碑に俳句の力を感ずる
2019.06.02
川は流れる橋の下旅立ちの別れや橋のたもとちょっと待て早まるな!橋の上橋には上にも下にもドラマがあるこの橋にはどんなドラマがあったのだろう
2019.05.21
ちょっと大阪港区の弁天町までまた 久しぶり電車に乗ってまあ 出かけるといろいろと発見があっておもしろい電車の吊り広告も 最新の車両では頭上にパネルがあって動画になっている駅のトイレなどでは 空いているかどうか 入口のパネルで一目でわかるようになっている乗換案内も時刻表もスマホで確認できるよく利用する人は切符を買わなくてもICカード一枚で改札口を通れる田舎者のようにいろいろと感心しながら 帰りの駅のホームに立って スマホをいじっていると後ろから見知らぬおばちゃんが僕の肩を叩く「特急に乗るんやったら そこじゃないでしょ?並ばなきゃ!」どうやら乗車口からはみ出して立っていたらしいごめん ごめんと言いながらおばちゃんの後ろに並んだ勇気ある大阪のおばちゃんに これまた感心しながら・・・
2019.05.19
今朝の読売新聞朝刊桜のせいではないけれどさくらにさまざまのことがあるのは なにも大人だけではなく松尾芭蕉 だけでもないんだなあ
2019.05.12
石には表情があるらしい目も口も鼻もないけれど見る人によっては笑っていたり怒っていたり泣いていたりするらしいこの石垣の石はどんな表情をしてここに納まっているのだろう退屈な時の長さに僕には眠っているようにしか見えないけれど
2019.05.08
この花 が咲くころとなったと言ってもこの時季には 躑躅もあるし 花水木もあるしゃがの花もあるポピー や 菜の花 チューリップこの花 だらけで春爛漫とはよく言ったものだでも いくら咲き誇る花でもいつかは枯れる永遠がないから人は花を愛で 限りある命を慈しむこの花にも あの花にも 美しさの裏側に憐憫さが漂うこの国の人々は 昔からそれを潔しと言うじたばたするのを みっともないと言う
2019.04.26
空を飛ぶ動物は鳥類やこうもりなどの哺乳類のほかにはほとんど昆虫類が占めるらしいしかもその構造や運動機能 骨格は全く他と異なる形態をしている一説には昆虫は他の星からやってきたのではないかとさえ言われている網を持って追いかけた子供のころの目にだけはとっくにその正体がバレていたのかもしれない
2019.04.25
花のいろはうつりにけりないたづらに我身よにふるながめせしまに 小野小町美しい桜の色は もう空しく色あせてしまったことよ春の長雨が降っていた間にそして私もこの世に処してゆくことで 物思いをしていた間に美人であったが 晩年おちぶれて諸国を流浪したという --- 百人一首 角川文庫より ーーー
2019.04.19
家の玄関で靴を脱ぐように大概の人が花見のシートに座るときにも靴を脱いで座っているちょうど子供のころのままごと遊びのように和式のちょっとした料理屋や宴会場でも靴を脱ぐ所が多い一方 ヨーロッパなどでは人前で靴を脱いだり足の裏を見せるのは失礼ではしたないことらしいもちろん昔からのこの国の湿度の高い気候風土や木造家屋などの様式にもよるのだと思うけれどこの習慣だけは欧米化してほしくないと思う風呂(シャワー)と寝る時しか靴を脱がないなんて考えただけで水虫でなくともなんだか足がムズムズしてきそうな気がする
2019.04.13
明治 という元号はいかにも明治らしい気がする新しい時代の始まりにぴったりだその江戸期から明治の初期に東京は染井村の植木屋が吉野桜として売り出したのがこの染井吉野の始まりだとか今では全国の八割がこの桜らしい昭和 という元号はどうだったのだろう当時の人々の口にどう響いたのだろう平成 と 令和そのどちらの改元にも立ち会った身からすると(その場に立ち会ったわけではないけれど)しょうわ という言葉の響きにどこか剣の切っ先を想像するのは僕だけか国民の生活に深く根差してほしい と言われなくても日本人にとって元号は国のDNAみたいなもんだから意識していなくても流れる血の中に染色体のように沁みついてくる世界で唯一 元号のある国 というより元号があって当然の国なんだから
2019.04.11
いわゆる昔の純喫茶という店が自然淘汰のように姿を消していく中で大手のチェーン店が郊外やら主要な駅前に進出している茶店だけではない地元の商店街の中にあった電気屋や本屋や雑貨店なども店じまいの所が多いガロの学生街の喫茶店が流行った若いころ茶店に集まるのが俺たちのひとつのステータスだった君とよくこの店に来たものさわけもなくお茶を飲み話したよ野口五郎の私鉄沿線改札口でよく待ち合わせしたあの店で訊かれました君はどうしているのかとあべ静江のコーヒーショップで も数々の青春があったそんな話をしてくれるコーヒーショップのマスターも今でもそういう店が各地にたくさんあればいいけれど
2019.04.07
視聴者から寄せられた「こころの風景」を求めて俳優の火野正平が自転車で日本列島各地を訪ねる紀行番組がNHKにある人気があるらしいだからか知らないけれどこの頃は自転車でなくエスコート役の人がひたすらに走る番組まである鉄道や路線バスの旅などはよく見かけるけれど走るのが苦手な者にとってはまことに気の毒で見るに耐え難いものがあるそれに比べると散歩番組はいい カンカン とか ぶらタモ とか各地の酒場を訪ね歩くものまであってこれは男性版につづいて女性版も登場している多種多様ヘ~ぇ とかの知的欲求をわずかに刺激してくれながらただ健康のために堤防の土手を黙々と歩く足を知られざる我が町のいい所を巡る一歩に変えてくれそうな気もするそしてその一歩が二歩に 十歩が百歩になる遠くへ行きたい は 巡り逢いたいあの山の向こうに何があるのか知らずに一生を終える人たちがいたのはそんなに遠い昔ではない
2019.04.01
去年の暮れごろからずっと蕾のままだった庭の薔薇が一輪ここにきて咲いた死んだふりしていた他の薔薇はやっと小さい芽を出し始めたばかり一輪だけ どこか不似合い生育の時期の花は薔薇の成長の妨げになるので剪れ とどこか残酷物語いい人ぶっていてはきれいな花は咲かせないと剪定バサミは拝一刀胴太貫(どうたぬき)の感これあり
2019.03.25
花は桜木 人は武士柱は檜 魚は鯛 小袖はもみぢ 花はみよしのと続くらしいその中で一番だというものを連ねたものだそうだ桜は短期間に咲いて散り際が美しい武士道にもまた美しい潔さがあるからとかどうもいかに生きるかよりいかに死すかにあるようだ死んで花実は咲かない
2019.03.21
畑の畦なんかにはちっちゃなイヌフグリやホトケノザがびっしりどこに足を下ろそうか迷うくらい思い余って畑の方に入ったら遠くで土起こしする畑のオッサンが こわい顔してこちらをにらみおるあの人らは平気で長靴の足で踏みにじっていきよるでも そういう所に生きる草花は強いオッサンのことなんかへとも思っちゃいないもう次の日には踏まれた所は元に戻っているかくありたいもんだ
2019.03.18
先日車の免許更新に行ってきた大阪は門真の試験場ここに来るのも5年ぶりだ平日なので空いていた今までは仕事の都合で日曜日専門でそれはそれは人も多くて一日がかりになることもあった最寄りの警察よりもここは当日交付なので助かる10時には諸々の手続きもすんで11時からの講習まで1時間ほどあるので構内の食堂でコーヒーでも飲みながらひと休憩していた大学の学生食堂のようなものでまだ時間も早いせいか人もまばらそのうち同じテーブルに若い女の子が座った広いテーブルの斜め向かいにトレーを置いた何気なしに目を向けて僕は少しおどろいたそのトレーの上には大きな丼の親子丼とこれまた大きな天ぷらうどんまだ朝の10時過ぎだということよりもおどろいたのは 男にしても多いその量誰かもうひとり連れでもいるのかなと思ったけれど彼女は座るなりうどんを箸ですくいあげ可愛いくちびるをまん丸にすぼめてふ~ふうと吹くと おもむろに食べ始めた体格はそんなに大きくはないけれどちょっとがっしりとしたまだ高校生のような童顔でも化粧した顔にはどこか大人の色気もある時々 カバンの中からテキストのようなものを取り出して真剣な目つきで字を追っている何かの試験でも受けにきたようすあまりジロジロ見るわけにもいかないので僕はスマホを見るふりをして あるいはコーヒーを口に運ぶついでに彼女の食べっぷりを目の端に映していた若いなあ~! 感心した腹が減っていたのかどうかは知らないけれどこんな健康的な食事風景を見たのも久しぶりだがつがつというわけでもない口に入れたものは何度も元気に歯で噛み砕き噛み砕いたものは実に旨そうに喉に押し込む食べ方を見ているとわかるいつもこれくらいの量なのだ白のスニーカーにジーンズの脚を組んで少し胸の開いたうすピンクのセーターの後ろにポニーテールの髪を垂らしているなんだか僕はうれしくなってきた今日ここに来たことがうれしくなった何がどうというわけではないけれどまぎれもなくそこには忘れかけていた遠い日の自分の青春が座っていた
2019.03.17
近くの中学校に掲げられた手書きの垂れ幕下の方には生徒会の名前震災の日が近づいたからではなく去年の暮れにはもう掛かっていたそれも正門の真正面ではなく裏庭の非常階段の所に吊るしてある田んぼ道を通って登校する生徒たちにもよく見える足を止めてこの手書きの垂れ幕を眺めていると校舎の向こうの空にあの時の自分の想いが浮かんでくるこれがもしタイプで打ったような文字だったら足を止めることもなかったかもしれない
2019.03.11
双葉山の連勝記録を止めた安芸ノ海 師匠にさぞやほめられると思いきや 部屋に戻ると 師匠はニコリともせずに 「勝って騒がれる力士より 負けて騒がれる力士になれ」 と諭されたという 昨日 白鵬の連勝を止めた稀勢の里 はたして師匠になんと言われたや 負けて騒がれる日本人力士になると期待されて幾年か がんばってもらいたい十年ほど前に書いた記事もう今は番付に稀勢の里の名はなくなった明日から平成最後の本場所が大阪で始まる軍配が返った瞬間に勝負が決まるような相撲より見ているこちらの腕(かいな)が痛くなるような力の入った大一番を見せてもらいたいそれが大相撲の醍醐味というものだ
2019.03.09
曇天の空の下昔より大幅に精度の上がった天気予報を信じて地元の校区の年に一度の歩こう会が決行された参加者は老若男女 といってもちょうど真ん中の青年層が少ないやはり頭の白い人が目立つ子供会も参加しているので何よりも子供たちのにぎやかな声がうれしい年寄りでも歩き慣れた人もいれば初めての人もいるその中でもやはり女性は元気後ろを歩く老年の女性ふたりは出発してから目的地に着くまでずっとしゃべりっぱなし男性は寡黙に歩く人が多いでも話しかければ気さくに話題にのってくれる前を歩く10歳と8歳という姉妹がしきりと僕に話しかけてくる所々で写真を撮ったりしていたのでその話や昼の弁当のおかずの話や昼ごはんの後のゲームの話やら自分ではとっつきにくそうな顔だと思っているのにお構いなしに話しかけてくる今日は親同伴ではなく姉妹だけで参加したという彼女らと何かにつけていっしょになったおかげで若々しいエネルギーをこちらがもらった足の節々や筋肉が久しぶりにその存在を明かし自分の子供の頃や自分の子供の小さいころを思い出させる楽しい一日だった
2019.03.04
水道の蛇口をひねるこれができない子供が増えているという蛇口に手をかざせば自動的に水が出てくるあるいは取っ手を上下させるタイプの蛇口が増えていることもあるらしいなんだそんなことかと思ってはいけない自分もコンビニのトイレなどに入ると照明のスイッチはどこだと探しているうちに勝手に明かりが灯る用が済んで出ると勝手に照明が消えるそれはそれで便利なのだけれどそれに慣れてしまうとスイッチを押して明かりをつけたトイレは明かりを消さずにそのまま出て行ってしまうりんごの皮を剥く小麦粉やミンチの肉をこねる手先の器用な日本人がどんどん減ってゆく事を憂いて子供に何かにつけて料理の手伝いをさせているというある主婦の新聞への投稿記事が目に焼き付いた
2019.02.24
新聞離れが指摘されて久しいネットの普及が影響しているらしいそういう我が家も昨年は夕刊を止めた電話すると販売店主の声質が またかというニュアンスいろいろと引きとめられたけれど理由を説明して断ったその販売店から新聞オンラインの招待状が届いた定期購読者は追加料金なしでサービスを利用できるとのことこれだったら ますます配達してもらう必要がないのでは?と思うけれど出先でスマホなどで読むことができるまったく朝刊の紙面そのままに読むこともできるスクラップする機能もあるそういえば自治会の再生資源の回収で年々回収資源の収益金が低調だというアルミ缶や古新聞や紙などの再生資源の回収金は子供会や老人会や自治会の財源に役立っているここにも新聞離れの影響があるのだとかオンライン何もかもがネットで繋がるIT社会でもなあ という思いが少々頭をかすめるソフトバンクの通信障害や先日の新幹線の切符販売機の一斉故障そう 問題は一斉に起こるのだあの人 この家 その町だけではなく一国あるいは世界中にあっという間に影響を及ぼすのだこのごろやけにつながる とか きずな とかいう言葉を聞く危なっかしいカミソリの刃の上で繋がっているような気がしてならない
2019.02.20
つい先日たまたまテレビをつけるとあのアポロ11号の番組をやっていたちょうどあれから50年になるらしくアームストロング船長の特集をやっていた長く生きている人の誰もがそうであるようにあの頃の自分を思い出す付箋になるそして 今日の午後たまたまテレビをつけたら映画「アポロ13」をやっていたもう今まで2,3回は観た作品で 途中からではあったけれど最後まで観てしまった13号の船長をトム・ハンクスが演じているそして 今宵買物の帰り 空にぽっかりまん丸の月が浮かんでいたここしばらく天気が悪かったのでしばらくぶりに見るような気がする アポロ11号が着陸した静かの海は餅つきをするうさぎの顔の辺りにあるらしいスマホを取り出してみたけれど薄れかけた遠い記憶のように白日に写るだけ若いころに貼ったたくさんの付箋そういえば とんとこのごろ付箋を貼ることもなくなった 50年前の月に貼った付箋は今も鮮やかに残るけれど今日の月に付箋を貼ってももう明日には忘れているような気がする
2019.02.19
どうよ このみなぎる緊張感!首を動かしたり屈伸運動をして緊張をほぐす者しきりに髪に手をやり確かめる者やってきたことを反復してイメージする者ただじっと瞑想して心を静める者 きりりと初舞台の出番を待つバレリーナのようでもある
2019.02.16
確かに春なり立てとはいえ 寒いけれどそれでも山からの笑い声が聞こえて来るよう木々の枝先には もう待ちきれんばかり小さな芽が クク ククッと笑いを必死でこらえているよう腹の皮をよじらせて笑うのも近い
2019.02.12
こういう雪でも初雪というのかどうかこの冬 一度も地面が白くなったことがない雪が降らなくなったこんな雪でも天からの贈り物のように思えてこころが湧き立つ生まれて初めて雪というものを見た記憶が座布団に座っている それは冷たさよりも温もりをもってよみがえるもちろん 豪雪地帯に暮らす人々には怒られるかもしれないけれど
2019.02.07
久しぶり電車に乗る電車に乗ると車内の吊りビラを眺めるのも楽しみのひとつ お酒の 失敗じゃない。 あなたの 失敗です。 暴力は犯罪です。酒の上でのもめごとに少々猶予することがあることに対する警鐘特に年末年始電車の座席でひとりにやついてしまった他の人の目線も気にしながらカバンからデジカメだして思わず パチリ!
2019.02.04
土いいなあ!遠い遠い記憶の中に眠る子守唄を聞くような気がする「こんにちは」思わず声をかけてしまうちょっときょとんとする彼女に「写真撮らせて下さい」と言うなんで? こんなんどこがいいの? めずらしいの? 恥ずかしいやないの怪訝そうな目をしながらも勝手にせえ と貴女の背中そうそう 土に向き合う 貴女のその背中の丸みがなんとも言えず いいのです!
2019.01.31
今日の日記を書こうとして下の言葉が身に沁みた自分も母親に自己紹介する日が近いかもなあ!
2019.01.28
この寒空の下走り回る子供たちの姿はなんとも微笑ましい今と昔とでは比較にできないこともあるけれど我らの幼いころの親は 冬でも天気が良ければ 外で遊べ外で遊べととにかく家の中から追っ払われたそして夕方になると遠くから夕餉に呼ぶ割烹着姿の母の声がしたものだ今は便利なもので母の声は小さな携帯から聞こえるのだろう走りゆく子供たちのどれかのポケットから鳴り響く着信音を聞きながら そんなことを思い出していた
2019.01.24
誰ひとり渡らぬ橋や冬の暮 先日の出勤の朝車に乗り込むと霜の降りた窓に幼い指跡のらくがき相合傘のマーク外から読むと さき たかし僕の家の横は集団登校の集合場所学校のある日は毎朝にぎやかに登校していくその中の誰かが出発の時間までに描いたのだろう人を好きになるのはいいことだ僕は家を出る前に相合傘の横に大きなハートマークを描いてやったそのまま消しもせず通勤の朝の道を走った
2019.01.20
照明を落としたばかりの部屋に消し忘れた仏壇の小さなろうそくの火が ほのかに灯る夜の世界に初めて火を持ち込んだ大昔の人類のように恐怖の闇の中に 少しの勇気と希望の明日が見える
2019.01.15
よくこれだけの人の口を満たす蟹が獲れるものだと感心する我が街にはひと角曲がればスーパーがあるというくらい乱立しているその店の陳列棚にはどこも毎日毎日蟹が並んでいる豚肉にしても牛肉にしても鶏肉にしてもよくぞその成長が追っつくもんだとこれまた感心するスーパーだけではない小売店もあればコンビニもあるもちろん巨大な業務用もある我が家の小さな鍋の中を覗いただけでそんなことを思うのは食が老いて細くなったせいかもしれない
2019.01.11
神社の壁にびっしりと祈願の絵馬が掛けられているこの社の絵馬には鬼夜叉の絵ばかり鬼はこの社の守り神節分の豆まきも「鬼は内」大坂城の鬼門除けの神社少しうす暗くなった壁いっぱいにこちらを睨む数多くの鬼夜叉の群れ山ほどの絵馬に書かれた願掛けの文字新年も三が日を過ぎると厄除けの夜叉様の顔も少々お疲れ気味に見えるいくらかでも願い事叶えてもらえますようにハイ チーズ!パチリ・・・
2019.01.06
昨日は一日仕事をしていてもどこかに何かを忘れてきたようでどうにも落ち着かなかった出かけてからガスの元栓閉めたかな?ストーブ消したかな?とかそういう類のものではなくていつもそこにあるはずのものを見落としたような金田一耕助が最後の最後にどうして気付かなかったのかとフケをまき散らしながら頭を掻きむしるような帰ってパソコンを開いて気付いた昨日は写真俳句 投稿するの 忘れてた(ナンジャイソレダケノコトカイ)(ハイ ソレダケノコト) 酔っぱらって寝ちゃったクリスマスイブ
2018.12.26
電池の切れたおもちゃのように重機が首を垂れたままじっとしている蝋人形館の人形のように今にも 動きだしそうな不気味さがあるなぜだろう?遊園地のクレーンの爪帰り花 chery2974さん の句を思い出した なぜだろう? chery2974さんのブログ
2018.12.21
掃除機も進化しているこれももう何代めか先端の吸込み口のブラシが回り勝手に前に進んで行くオイオイ待て待て という感じ掃除機が老いぼれの手を引いている 感じ掃除機に引かれて老いの年用意 俳句も説明するようじゃ 終わり だなはは
2018.12.16
メーカーの検査不正や捏造などなんだか このごろ耳も慣れっこになったのか麻痺したのかあまり驚かなくなったビルの耐震構造や 車の燃費や性能など今までの性善説が崩れつつあるまさか天下のあの大メーカーがそんなことをすることはあるまいそういう思い込みが見直されるのもあるいは ある意味良き転換点に来ているのかもしれないそれでも冬晴れの空を見上げながらどこかこの国に一抹の淋しさを感じずにはおれない
2018.12.10
山々が色づき始めると父の出稼ぎ支度が始まった子供の頃の淋しき色
2018.12.07
かさねぎのやまつらなりてわれいずこ 昔の山にはたいがい神様がいた山々の大きさに比べたら人の存在などちっぽけなものだった昔の人は動かざること山の如し と言った武田風林火山の旗印にもある 今は山々の麓から山は徐々に削られ新興の住宅地が次々と建ち並ぶ「山は動かんぞっ!」評定衆の決議の定まらぬ最後に武田信玄が決意を発する今は山は形を変えて動いているように見える 戦国の最強軍団よりも怖ろしい時代なのかもしれない
2018.12.02
こういう樹形の木を見るとうずうずしてくるのは腕ではなく足だもう登りたくて登りたくてみさかいも分別もなくよじ登りたくなる見て見ろよ あの枝ぶり子供の頃のように あの上に秘密基地でもこしらえてみたいよ映画「スタンド・バイ・ミー」の出だしの場面のようになんとかと煙は高いとこ登るというあれはあながちうそではない
2018.11.28
広大な畑のビニールハウス群はるばると発電所からやってきた電気はこの端末の電力量計で課金される死んでいるのかと思ったらどっこい 中の円盤は回っていたお前も影の働き者だ風雨にさらされて どこか哀れさを誘う
2018.11.23
昔ならサロンパスで通っていたけれど今は多種多様の貼り薬が売られている人類は二足歩行を始めたせいで腰痛や膝痛などが起こるようになったらしい腰は重い上半身をもろに受けている今さら四足歩行にはもどれないので製薬会社は次々と新製品を開発する子供の頃父の背中によくサロンパスを貼ったサロンパスは父の匂いだった ような
2018.11.20
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