aituに乾杯

aituに乾杯

2017.07.29
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カテゴリ: 写文俳句


日めくりを一枚残す西日かな


ひめくりをいちまいのこすにしびかな






これさえあれば
というものを持つ人は
生きる力を遺憾なく発揮するけれど
それが
特別であればあるほど
それを失ったときの反動には計り知れないものがある

動物の世界にも
鋭い嗅覚を持つもの
速く駆ける脚力を持つもの
空を飛ぶ翼を持つもの
水中を自由に泳ぐヒレを持つもの
それぞれに特技のようなものを持つけれど
それは生きる手段であって
切り札ではない

自然界に生きるものたちは
これさえあれば というものは持たない
太古の昔からあるものの中に身をゆだねて
あるがままに生きている

人間だけである
これさえあれば
これさえなければと
生きるのに条件を付けたがるのは
確かにそのおかげで
生きていくのに便利にはなったけれど
カミソリの刃の上を這うような
どこか危なっかしい豊かさである

幾十年 幾百年と同じ場所に立ち続ける大木が
か弱き「考える葦」を見下ろして笑っている

考える力を
これさえあれば
と少し傲慢になってやしないか

人間殿







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最終更新日  2017.07.30 00:30:59
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