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ドアの向こうドラエモンにひみつの道具ひとつもらえるとしたらどこでもドアがいいな
2018.11.15
はっぱふみふみな~んて万年筆のCMがその昔あったけどあれどういう意味だったんだ?すみちょびれわかるねえ っていまだに わかんねえわかってることは俺もそうとう古い
2018.11.12
暦の上に冬はあり朝夕の冷え込みの度合いによって遠慮がちに素顔をのぞかせるそうやって ある日寒冷前線は雨粒を白い雪に変える思いのほか肌寒い夕暮れは道端の褪せてゆく草花や 山の向こうに消えてゆく夕日に裏寂しさを感じさせるいつの間にか暦の上は空き家になり地上に安土城ほどの将軍様の御殿が建つそれでもまちがいなくまた春が来るもう何十年くり返してきただろう下天のうちを比ぶれば だ夢幻の如くなり だ
2018.11.09
これから寒くなるというのにかわいい蕾の花もあるさざんかはうっすらと葉に積もる雪に血のように紅く咲くイメージがある緑の枝葉が蕾を慈しむようにやさしく包み込んでいる母親の手のひらのように
2018.11.06
春を裏返したような風景がそこかしこに横たわる刈り取ったのは稲だけではないような気がする
2018.11.03
野に咲く花に埋もれて秋の一日をくつろぐ人間は花が好きだ街を歩くとたいがいの家に花が植えられている小さなアパートの窓辺からもハンギングの草花が咲くたった一輪の人のこころに花が咲く
2018.10.30
立ち止まることもうそれは後退に等しい前進あるのみ猛烈社員のころ よく言われたでも時には立ち止まってふり返ってみることも必要だ思わぬ前進があるかもしれない
2018.10.27
秋駅からの帰途公園の土手道の向こうに月春夏秋冬いつもそこにあり同じように満ち欠けをくり返すのに秋の月はことごとく侘しい
2018.10.22
写俳ブログに発表される写真にしても自分で撮った写真にしてもどうしてそれを写真に納めたかったのだろうと思う時があるすでに俳句が頭の中にあるからなのか句など後から付ければいいやと思ったのかあるいはその時はよくわからないけれど何かひっかかるもの 気になるものがあったのかこの被写体もその時も今もよくわからないけれど何かを訴えるものがあって足を止めたはがゆいけれどこの貧弱な脳みそではいくら歳時記をめくってもそれを明らかにすることができないでいるいっそそのまま通り過ぎればよかったか・・・
2018.10.19
遠くに見えるあの橋は国の幹線道路日に何台の車が通るのだろう橋渡る車にはおそらく運転する人がいる遠い未来には無人の車も走るのだろう今のところは少なくとも人の数だけの車が通る思い思いの所から人は集まり一本の橋を通過点にしてまたそれぞれの道に散ってゆく橋の上が目的地の人はあまりいない人の数だけの車があれば人の数だけの人生もある川は流れる橋の下 だ
2018.10.15
ある有名な無季の句に季語はその句を詠む人の心情にある と評した人がいたそれを真似たわけではないけれど年中行われている釣りでも釣る人の年代や性別 職業 生活などによってその日の心持ちが異なってくる釣竿の穂先に船の留まりけりクーラーボックスに腰かけて口数も少ないこの年老いた釣り人は大海に釣り糸を垂らしながら何を想っているのだろう好きな釣りにもこれからは寒い冬がやって来る春には春の 夏には夏の 秋には秋の そして冬には冬の季語が読む側の心に前もってインプットされている時があるだからこの背中は後ろに立つ自分にカメラを向けさせたのだろうこの人の背中を餌にしてその日その時の心情がその季節の季語を釣り上げていたのかもしれないカメラを釣竿に 俳句を糸にして・・・
2018.10.13
台風21号の爪痕が今も残っているちなみに台風の名前は その発生順にあらかじめ決められているらしい詳しくはネットで調べれば明らかだけれど21号はチェービーという名前韓国語で燕の意味らしい
2018.10.09
民話や昔話をよくよく読んでみると物騒でおっかない話がよく出てくる子供のころのばあちゃんが語ってくれた昔話は子守唄のようにほんわかとして楽しかったような気がするけれど・・・
2018.10.05
思えば植物の子孫の残し方はまことに他力本願的な所が多い風に運ばせたり 昆虫などの生きものに運ばせるために 甘い蜜を周到に用意したりするそういえば「置かれた場所で咲きなさい」 渡辺和子という本があったっけ
2018.10.02
「あのねぇ 女には賞味期限っていうのがあるのよ!」ルパン三世の峰不二子のような声色で言う 隣の部屋で娘らがテレビのアニメを見ている忘れ物を取りに入った耳に そこだけのセリフが聞こえてきた「なんや 女の賞味期限って?」返事を待たずにそれだけ言い残して出て来たなんと答えたのか聞こえなかったけれどどこか年頃の娘をからかう親になっているこの場合賞味期限は食い物だけと思うから誤解を生む仕事にも遊びにももちろん男にも賞味期限はある月曜日の朝の駅のホームではゴルフのシャドースイングをやっている人を見かけたりする前日の休みにはゴルフ三昧だったのだろうか 頭の中はもう次の週末に気が入っている自分も釣りにはまっていた頃はそうだった次の休みが待ち遠しくて仕方がなかった楽しみの賞味期限は遠くにある近づけば近づくほど 美味になるハハハハハ
2018.09.29
古寺に仏の如く曼珠沙華千年の古都仏閣の忘れ去られたような裏庭の一角にこの花がぽつんと咲いている毎年 忘れもしないで ここにいつもこの花はぽつんと咲いている一年が あっという間に一センチくらいになる
2018.09.26
もう暑くはならないか疑心暗鬼朝晩の涼しさから 少し寒の字が目を出すころ収納の達人のいなくなった我が家のタンスの中は優柔不断のかたまり半袖と長袖がなかよく収まっている機嫌良く収まっているうちはよいがそのうちタンスの抽斗から袖がはみ出したりしてくる抽斗も開けにくくなる開けやすくなった頃にはもうとっぷりと暮の秋なのだろう風にのってやって来るバスの次の停留所では次の季節が待ち構えている ♪ この世の秋の あわれさを しみじみ胸に バスは行く ♪ 夕陽の丘 石原裕次郎&浅丘ルリ子
2018.09.23
それは開け放たれた窓々から秋の風にのってやってくるどこの家でもそうであるのだろう庭に出るとあちこちの家から人の声が今までになくよく響いてくる話す内容は聞きとれなくてもそれが台所に立つ母と娘の声であったりテレビを見ている子供たちの笑い声であったり風呂場からばあちゃんを呼ぶじいちゃんの声であったりする階段の下から見上げると二階の踊り場にある窓からもふっくらとカーテンをふくらませて秋の風が入り込んでいる少し町内の風通しが良くなったような気がする
2018.09.20
或る日発掘された土器の中から稲穂の紋様が発見された或る日生まれた生命体には偶然ではないように長い記憶のDNAがらせん状に打ち込まれている時を遡ればそこにはその命の親がふたつありそのふたつの命の親がまたふたつずつあるひとつでも欠ければ今ここに存在しない 今ここに存在するということは ちっとも偶然ではないのだ
2018.09.17
火だるまの秋刀魚を妻が食はせけり 秋元不死男う~ん うまそうじゃ うまそうじゃ この俳句焼いたさんまの匂いが ぷんぷん 鼻が火だるまはらわたははらわたで食うに限る
2018.09.14
いつしか蝉の声も聞かれなくなり木下にごろごろころがっていた蝉の屍も何かの餌食になったのか跡形もなく消えている秋の蚊が夢遊病のように力なく飛んでいる蚊取線香の煙から逃げる術もなく落ちて畳の上でその細い足を痙攣させている両手の間に叩かれて その体をぺしゃんこにするよりはまだ救われる秋は生き物たちの相哀れさを誘う
2018.09.11
山田洋次さんのシナリオ集の中の登場人物の多くが「さよなら」ではなく「さいなら」と言っているらしいいつだったか 文化勲章を授与されたときの新聞に紹介されていた「さよなら」はほんの少し深刻な響きを引きずって重く「さいなら」にはまたすぐに会える心の弾みを感じるとさいなら と塀の角を曲がって消えた また明日会える友人のように秋の夕焼けが 背の伸びた秋草に見送られて西の空に沈んでいったおいちゃんと大喧嘩してとらやをぷいと飛び出して行った寅次郎がやがて故郷の柴又に帰って来るように朝になると日はまた東の空に昇るさいならと塀の向こうに秋夕焼
2018.09.09
母は亡き父と晩年よく二人であっちこっち旅行したその思い出の品がいくつか壁に掛かっているけれどこのごろの母はそれを なんやったかねえ と思い出せなくなっているそんな母に忘れたん? とか ええーっ!覚えてないの? とか決して言わないことにしている家族間の決まり事
2018.09.06
懐かしいのが出てきた六年前の当時の写真俳句ブログの一画面写真俳句は写真が優先か俳句が優先かそれとも両方があってこそ成り立つのか季語は写真に持たせてもよいか?等々 議論したころがなつかしい どこか自分の知らない所で盛り上がっているのかな?
2018.08.31
外は雨それも大雨 豪雨台風20号がすぐ横を通過中今の時刻 午前二時こういう嵐の夜はいつも子供のころの台風の夜を思い出す停電でろうそくの火を点した丸い卓を家族五人で囲んだ夜を思い出す父と母と弟と妹とろうそくの灯に揺れるみんなの顔はいつもの照明と違って顔半分だけが浮かび上がっている半分は暗闇だ怖いと言うよりもいつもよりみんなの表情がどこかやわらかく見えて母はやさしく 父は頼もしく子供心にああ 家族っていいもんだな と思った外の雨風が弱まってきたときおり思い出したように軒先を風が鳴いて通るあの夜はちっとも怖くなかった
2018.08.24
自然現象はおもしろい稲葉の猿子 というらしい早朝の田んぼのあちこちで真珠のように輝いている ウミガメが産卵するときの涙(実際には涙ではないらしい)を思い出したけれど稲の穂を生み出す命の涙のようでもある
2018.08.21
娘らが京都五山の送り火を見てくると言うのでミラーレスの小型のカメラを貸してやった何枚か写真を撮ってきてほしいと頼んだ午後遅く小雨の中出かけて行ったこの頃 よくふたりで京都に出かける仕事も大学も京都なのでさすがに京都のことは詳しい夜十時半ごろどこかで夕食も済ませて帰って来た早速カメラを預かり写真を見る二十枚ほどの中でなんとか使えたのはこの一枚だけ あとはピンボケばかりもう少しカメラにも詳しくなってほしい母と夜の京都見物でもしてそしてここらあたりで母を見送ってきたのだろうピンボケはカメラのせいではなかったのかもしれない
2018.08.17
この夏 仏壇のリンを娘が新しいものに買い替えたそもそも正式には何と呼ぶのだろうと思ったらそのまま鈴(りん)でいいらしい今まではオーソドックスなお椀の形をしたものがりん台の上のりん布団に座っていたどれもいっしょじゃねえのかと思って横に立っているりん棒で打ってみるとこれがまたいい音色で心に沁み入るような透明感のある音が控えめに響いてくるそういえば子供の頃仏壇のりんを何度もたたいてよく親に怒られたなあその頃のように新しいりんを何度もたたいて今は 娘に怒られている
2018.08.15
まったく 芸術だね!この形のまんま翔んじゃうんだから!
2018.08.12
人間もある意味家族単位成人し相手を見つけ子を生す妻の腕に抱かれて母乳を含む初めての子の姿にこの子にひもじい思いだけはさせまいと思ったこの子のためだったら・・・愛は時に危うくするものに牙を剥く生きていくための小さな縄張り争いから戦いがはじまるのは何も獣たちだけではないこの世からなかなか戦争がなくならないのはこの星に生きる者たちに命のチェーンを繋ぐ家族単位の本能が課せられているからでは・・・
2018.08.09
弟の爪の形は父に似ていた僕のは母の爪の形をしていたそれがどうしたというわけではないけれど小さい頃はみな同じだといいのにと思ったりした子供の頃家族みんなで占いの本を見ながら手相を見合ったことがある僕は生命線が長いから長生きすると言われたそういう父の生命線は少し短かったその時はみんなこんなもの当たらないと笑いあっていたけれど僕は心のどこかで淋しさを感じていたそれから何十年もして父は家族の中で一番最初に天に召されたその時にはもうあの占いのことなど誰もまったく覚えていなかったのだけれど・・・
2018.08.06
ヘリコプターの着地点のように 花は鮮やかな派手な目立つ彩りで 蝶を待つ 風もないのに紙切れのように弱々しく飛ぶ夏の蝶は誘われるように敏感な触角をアンテナにして無事着陸する目的は違って見えるけれども地球規模で見ればみな同じに見える
2018.08.03
繁華街の雑踏の中に孤独はいてこういう風景のひとりぼっちの中には孤独はいないひとりぼっちが孤独とは限らないそういえば坂本九の上を向いて歩こうは一人ぽっちの夜というタイトルだと思っていた時期があったなあ
2018.07.31
蝉が土に転がりはじめたもう何年も夏が来るたびに見慣れた風景なのに瞼のない蝉の目はどうしようもなくこちらに何かを訴える子供の頃は土に転がる蝉など気にも留めなかった木上の蝉ばかり追いかけた人生を積むと目線が下がってくる蝉の目は小さな牛の目だ能面のように喜怒哀楽を見ているこちら側に一任する
2018.07.28
たしかにそういう時代があった今でも蔵に眠る昔の子供らの成長の記録レンタル店のVHSとベータマックス今じゃ巻き戻しも早送りもいらない一時停止の白い筋も入らないテープが巻きつくことも切れることもないどうしても映画「猿の惑星」のラストシーン砂に埋まった自由の女神像を思い出してならない近くの河原で膝をつき愕然とするチャールトン・ヘストンがいたような
2018.07.25
蜂の巣のように並んだ住宅のそれぞれのドアの向こうに生活がありそれぞれがいろんな事情をかかえて生きている通路で会えば挨拶するくらいの付き合いがそれ以上の干渉を拒むようにドアは二重ロックになっているけれどもみな一生懸命に生きている自分だけではないのだと毎夜灯る明かりに励まされる
2018.07.22
風と共に去りぬ の映画の中で上流階級のお嬢様方はお昼を過ぎるとみなみなそろってお昼寝してたどこぞの国では 長い昼休みの後昼寝までしてそれから午後の仕事にとりかかる習慣があるらしいアメリカなどの大企業では昼寝を義務化する所もあるらしい確かに昼寝は人間の脳の活性化にいいようだほんの短い仮眠でも脳がリフレッシュされて仕事の能率アップにつながるまた夜の睡眠にも効果があるらしいもっとも寝覚めて ここはどこ? 私はだれ?というほど本格的に眠ってしまっては逆効果らしいけれど
2018.07.19
光と影 陰と陽天使と悪魔心の中に棲むもう一人の自分この者は いつも水に映るもう一人の自分を抱いて生きているこの者に 訊いてみなければわからないそれが善か悪か
2018.07.16
所謂 秋の虫は所謂 夏に生まれてこっそり 草陰に潜んで生きているやっと 蝉が鳴こうかという時代まだまだ 先にある自分たちの時代を夏草に隠れて息を殺して 待っている
2018.07.12
忘れたき悲しみを忘れられず忘れたくなき喜びを忘れる年はとりたくないものだと口にする母の年まで私はまだあと三十年は生きねばならない薄れゆく記憶に戦々恐々としながらでも忘れちまったら 忘れちまったもんの勝ちだよカハハハハ と快活に笑う母の人生
2018.07.09
思い出が嗅覚から来るものの代表格だ沈丁花や金木犀や月下美人など他にも強い香りを放つ花は多いけれどくちなしの花の白さは条件反射のように思い出を嗅覚から味覚に昇華する甘い 苦い 酸っぱいまさしくお前のような花だった
2018.07.06
そのまんま何も言うことはない仕事終えて帰ったなら浴びるほど飲む 若い頃はそうだったほんの五年ほど前のこの写真俳句でも気持ちはまだそのままに残っていたけれど 今はもうそれほども飲みたいとは思わない それはこの体が暑さを昔ほど感じなくなったし喉の渇きもあまり前ほど覚えなくなった早く言えば鈍
2018.07.03
ワールドサッカー・ロシア大会日本対ポーランド戦世界中から賛否両論のさまざまの意見が噴出個人的意見としてはあれもまた戦術のひとつ何もやましいことはない近年の勝負事では コンピューターがはじき出すような少しでも確率性や可能性の高い戦略をとるでもこの胸のどこかに寂しさの小さな穴がぽっかりと開いたようななぜだろうそれは日本人だからかもこの国の昔からの風土 文化とはちょっとちがうよなあと思った監督が外国人ならそうは思わなかったかも・・・さくらの花を愛する潔しをよしとするこの国人のたとえば武士道のような精神をもつ国柄咲くのも桜 散るのも桜大ブーイングを恥と思う国民性もそろそろ 変貌をとげる時期に差しかかっているのかもしれないこの胸のどこかに 小さな穴の痛みを覚えるのはひょっとして僕らの世代までかもしれないそうは言ってもそうやってでも這い上がったトーナメント16強がんばってもらいたい 侍ジャパンおっと 侍は国際野球の方であった さもあらん
2018.06.30
どこかで踏ん切りをつけねばならない時がある泣こかい飛ぼかい泣こよかひっ飛べ生まれ故郷にはそんな言葉がある
2018.06.27
ああ 生きているんだなあ と思うかつての写真俳句ブログで詠んだものをあらためてまた見て見ると当時とはまた違った意味で脳裏に浮かぶものがある年月を生きると 人はその思いにも価値観にもわずかながら差異が生じてくる凡人として生きていることの証左なのだろう誰にでもハチのムサシのころがある ハチのムサシは死んだのさ夢を見ながら死んだのさ遠い昔の 恋の夢ひとりぼっちで死んだのさ ハチのムサシは死んだのさ 平田隆夫とセルスターズ
2018.06.24
子供が小さい頃読み聞かせの絵本の中に「はたらくくるま」というのがあってトラックやタクシーや消防車や救急車ブルドーザーその他いろいろな車のはたらく姿が描かれていたその車には大きな目や口も描いてあって一生懸命にはたらくくるまには大粒の汗も描かれていた子供の気に入りの絵本でなんべんも読んでくれとせがまれたそのせいか僕の方はその辺の街中を歩くといろんな「はたらく人」に目がいくようになった絵本の効果は僕の方にもあったらしい
2018.06.21
稲作には水が欠かせないそれもちょっとやそっとの水ではない旱魃でもあれば一大事死活問題になる歳時記にも雨乞に続いて 水喧嘩 水争い 水敵 水番 水盗む 等々殺伐とした季語が並ぶ今でも田んぼの隅に田の神が祀られている祈るしかない時代が延々と続いた昔 昔 ある村のお百姓さんたちが山の池に棲むという竜神様にどうか雨を降らせてくださいと三日三晩お願いしたそれでも雨は降らずお百姓さんたちは泣きながら村の若い娘を竜神様に差し出したすると池がドドドドーッと真っ二つに割れ見たこともない大きな大きな竜がゴゴゴゴーッと天に昇っていって真っ黒な雨雲になった子供の頃 寝る時におばあちゃんの語ってくれた昔話はこわかった そして 子供心にも悲しかった
2018.06.18
泥水は美しいcheryさんのブログ にあったはっとしたと言うよりも自分の記憶の中に霧か靄のようにぼんやりと掛かっていたものがすっきりと取り除かれたような気がした長らくこの国を支えてきた稲作生活や社会の土台に常に米づくりがあった田植えなどしたことがなくても長い農耕民族の歴史のDNAが日本人の血の中にらせん状に繋がっている子供の頃親戚中が集まって田植えした辛い農作業なのに田植唄を唄う大人たちには活気があった足手まといの子供らも参加した我のように田んぼの深みにはまって溺れかけた身でも泥水には愛着があるそんな風景を今までもいろいろと表現してきたつもりだけれどなかなか的確なものが思い浮かばなかった「泥水は美しい」う~ん これだ!
2018.06.15
「ちょいと そこのダンナ!」花の中には黙々と咲く花もあるけれどこの花のように客引き女のやたらとこちらに呼び掛けてくる花もあるいつかの種がそこいらに飛んで咲くのだろう庭の思わぬところから顔を出す時があるこんもりとした龍の髭の中から首を伸ばしていた知らぬ顔をしているとこの花は拗ねたようにうなだれて花びらを閉じるそうかと思うと天気のよい日にはまた機嫌を直して花開くかわいい奴であるオキザリス
2018.06.12
空から水滴が落ちてくる普通 雨 と言うなんだか不思議に思うときがある雪 と言うものなんぞなんと幻想的なことかこの空に月というものが浮かぶことさえ夢のような気がする
2018.06.09
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