2020.12.07
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前回に続いての 比較テイスティング・コメント です。

今回は、いつ飲もうか飲み時を計っていたら、 セラートラブル< に嵌ってしまい、その影響を多分に受けて心配なワインです。( セラートラブルについては、 【ダスティ・ロード 2006】=Alexander Vinyard= の2番目の写真参照。)
どちらも 同じ造り手の同じヴィンテージ、同じ畑 (区画違い)のキュベです。
畑は ヴォルネイのカイユレ ですが、区画の違い(En Cailleret と ClosDes60 Ouvrees)でかなり価格が違い、
造り手は プス・ドール です。 ヴィンテージは同じ2010。

さて、 この 区画違いは価格程の違い がある のでしょうか?
( マット・クレイマーは「クロの方がいつも優れてはいるが格段の差はない」と言っていますが ... )




Volnay 1er Cru
En Caillerets 2010

(Domaine La Pousse d'Or =Patrick Landanger=)
En Cailleretsの区画は2.873 ha。
 この内プスドールはどれだけ所有?
  VS
Volnay 1er Cru
Clos Des 60 Ouvrees 2010

(Domaine La Pousse d'Or =Patrick Landanger=)
60ウヴレは2.568 ha(1ha=24ouvrees)だが
 実際には、2.3925 ha。(モノポール)

 購入元:どちらも ヴェリタス ( 流石にもう在庫はありません。)
【比較テイスティング結果】
  • 色、香り
    色は未だ未だ 濃いルビー 、10年経っているとは思えない濃さ で、どちらも同じくらい。

    ソワサント・ウヴレは、トップノートでは閉じていて 少し還元臭 を感じる(10分程度で抜けるが...)。
    還元臭が抜けると、 ピュアな果実香 が真っ直ぐ立ち上ってくる感じで、 和梨(洋ナシではない)、ドライフルーツ、トリュフ系の香り が感じられる。
    一方、カイユレは最初完全に閉じていて、暫くすると熟成したピノノワールぽい香りは出てくるが、直ぐには開かない。60分以上経つと少し開いてきて、ソワサント類似の ドライフルーツの香り が出てくるが、こちらは重めの籠った香り。潜在パワーは感じさせるが 香りは弱々しい

    ソワサントは1時間半ぐらい経つと、漸く 華やかなヴォルネイ らしい香り が出てきて、 和梨から洋梨の香り に変わった 感じがする。

  • 味わい、料理との相性
    カイユレは、一級らしい 濃さやパワー は感じるがアフターに少し苦味と言うか雑味を感じ、 セラートラブル の影響がありそうである。
    ソワサントは、最初から 滑らかな味わい で、旨味をより感じる。(アフターの苦味はやはり少し感じるが、カイユレよりは少ない)
    相性では、鮪(中トロ)の刺身は 滑らかさが上の ソワサントの方が良く合い 、とんかつソースで食べる 牡蠣フライは同じ くらいかと。
    そして、カイユレとソワサントの比較ではないが、鶏肉と蓮根・エリンギの煮物よりも 酸味のあるトマト の方が合う。

  • 総合評価、その他
    翌日はカイユレがもっと開くことを期待したが、香りは良くなることもなく 味わいの尖り も消えず、ガッカリである。
    この状態では無理からぬかもしれない。
    ソワサントも前日とあまり変わらず、 期待外れ であることは一緒であるが、カイユレに比べると香りも味もやや良くなっている感じで、 差はもっと開いた 感じがする。
    状態が良ければ、 ソワサント・ウヴレとカイユレは もっと差がある かもしれない?




【プス・ドールのアン・カイユレとソワサント・ウヴレが買えるショップ】(ヴィンテージ違い)

  (En Caillerets)
    割田屋  ⇒  ヴォルネイ 1erCru『アン・カイユレ』 [2009] 残:3本

  トスカニー  ⇒  ヴォルネイ プルミエ クリュ アン カイユレ 2011 ( インポータ:ヴィントナーズ )

  トスカニー  ⇒  ヴォルネイ プルミエ クリュ アン カイユレ 2013 ( インポータ:ラック )


 [Clos Des 60 Ouvrees]
  セラー専科 ⇒  ヴォルネ クロ デ ソワサントウーヴレ 2011

   ドラジェ  ⇒  ヴォルネー・プルミエ・クリュ・クロ・デ・スワッサント・ウーヴレ(モノポール)[2013]

   Wassy's ⇒  【お取寄せ】ヴォルネー プルミエ クリュ クロ デ スワッサント ウーヴレ(モノポール)[2014]


ブルゴーニュのモノポール一覧を見ても、 「クロ・ド・ラ・ブス・ドール」は出ていますが、「クロ・デ・ソワサント・ウーヴレ」は出ていません 。区画名と畑名の線引きが明確ではない気もしますが、 区画に対してモノポールという言い方をするのか疑問 です。
ブルゴーニュのモノポール一覧はこちら ⇒ モノポール一覧
でも、こちらには載ってました。⇒ ブルゴーニュのモノポール[2/3] ボーヌ編





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最終更新日  2020.12.07 00:00:08
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Re:比較テイスティング第75弾=プスドール ヴォルネイ・カイユレ 2010年=(12/07)  
Echezeaux14  さん
Xさん、

 ブルゴーニュに精通したXさんの掘り出し物紹介をいつも楽しみにしています。
 今回のLudovic Belinのワインも全然知りませんでした。早速試してみたいと思います。 白も赤も良いのでしょうか?
(2021.04.01 18:28:42)

Re:比較テイスティング第75弾=プスドール ヴォルネイ・カイユレ 2010年=(12/07)  
Echezeaux14  さん
ところで、エチケット上部の絵ですが、ショップの画像を見た時は鳥か何か、もしかするとブドウの木?ぐらいに思ったのですが、Qさんの拡大画像を良く見ると、人の顔になっていて、天使=羽が付いているので多分=が手を掲げているようで、何か意味深です。
ワイン(葡萄?)は神の思し召し と言わんばかりです。 (2021.04.01 18:29:44)

Re:比較テイスティング第75弾=プスドール ヴォルネイ・カイユレ 2010年=(12/07)  
Echezeaux14  さん
Qさん、

 ブルゴーニュに精通したQさんの掘り出し物紹介をいつも楽しみにしています。
 今回のLudovic Belinのワインも全然知りませんでした。早速試してみたいと思います。 白も赤も良いのでしょうか?


ところで、エチケット上部の絵ですが、ショップの画像を見た時は鳥か何か、もしかするとブドウの木?ぐらいに思ったのですが、Qさんの拡大画像を良く見ると、人の顔になっていて、天使=羽が付いているので多分=が手を掲げているようで、何か意味深です。
ワイン(葡萄?)は神の思し召し と言わんばかりです。
(2021.04.01 18:42:03)

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