二日目(晴れのち曇り、一時雨)
2:00 起床。身体が痛い、だるい。枕にしていたザックが硬くて夜中に何度も起きる。クラッグジャケットとシュラフカバーだけで一晩を耐えた。防寒着は持参していたが出すのが面倒臭くなったのだ。
朝食はお茶漬け(3人共)。食欲は全くなく、ほうじ茶で無理矢理流し込んだ。ここまでの食欲不振は経験のないこと。
2:57 出発。気温17.2℃、湿度90%。水は2Lとトマトジュースを担ぐ。30mロープと登攀具なども持つ。暗闇の中、黙々と標高を上げる。
3:56 2600m地点、休憩。疲れている。テント泊スタートの人、トレランスタートの人と前後する。
4:43 2800m地点、岩場が近づいてきたので、ストックをバックパックに付ける。周囲が明るくなってきた。
5:28 剱岳山頂。雲海が広がり朝日がまぶしい。素晴らしい景色なのだが、疲労からか心が揺さぶられない。
熊ノ岩に青いテントが見える。雪渓も残っている。
5:44 山頂でヘルメットとハーネスを着用し、北方稜線を下りチンネの偵察に向かう。バックパックに付けていたストックがブラブラするのでデポする。
長次郎の頭は池ノ谷側を巻く。N村さんにロープで引き上げてもらった(6:35終了)。長次郎谷左又は鞍部近くまで雪が残っている。長次郎の頭から先は、長次郎谷側の踏み跡をたどった。
7:08 池ノ谷の頭。チンネに向かう登山者が、池ノ谷ガリーを下っているのが見える。
7:19 池ノ谷乗越。8時までは行動しようということで、迷いなくガリーを下ろうとするN村さん。自分は帰りの体力が心配なので、コルで待機することにした。松っつあんと2人で偵察に向かう。
誰もいないコル。風がないと暖かいので膝を抱えてうとうとしていた。八ツ峰途中でビバークしてから懸垂で降りて来た女性ペア。昨日室堂入山、池の平小屋から今日ガリーを登って来た男性。その他ガリーからやってくる登山者が何名もいる。後は山頂方面から下ってきたガイドと客3名。池ノ谷ガリーを下ったが、どこに向かうのだろうか。
9:06 N村さんと松っつあんが戻って来た。チンネの取り付き地点を観察できたことで、偵察の目的は達成した。霧が出て来て周囲が白くなってきた。
9:15 山頂に引き返す。行きとルートが異なっており(池ノ谷側を通った)、往路のしょっぱいトラバースなどをパスして楽に歩けた。
9:46 長次郎の頭の懸垂下降地点。残置ロープはあったが持参した30mロープを出す。山頂への最後の登りでは、ストックデポ地をスルーしてしまったと思ったが、山頂直下で回収できた。
10:17 再び剱岳山頂。登頂者でにぎわう。トレラン姿の人が多い。ガスっているのでカメラを出さなかった。
自分にとっては剱の山頂は、登攀や縦走を終えた後の通過点のイメージ。山頂を目的に山行をしない。だから早月尾根日帰りピストンもしない(できない)。
10:31 早月尾根に向けて下山開始。記念撮影もしなかった(どうでもいい)。
11:05 2800m地点。高山植物が多数咲いていたが、先を急ぐので撮影しなかった。
11:44 2600m地点。
12:05 2400m地点。
12:25 テントサイトに戻る。
エスパースを撤収してから伝蔵小屋で500mlのPETボトルジュース2本とカップヌードルを買う。10時間ぶりのまともな食事。
今回の山行では行動食を摂る気分にならなかった。池ノ谷乗越で待機している間にようやく総菜パンを口にできたくらい。あとは水分ばかり。
13:07 下山開始。
13:33 2000m地点。時間400m下降のペース。
14:06 1800m地点。
14:27 1600m地点。
14:49 1400m地点。
15:15 1200m地点。
15:45 1000m松尾平。1600mから休憩なしで来たのできつかった。
16:00 夕立となる。濡れるがゴールが近いので気にせず下る。
16:17 登山口。雨が降る駐車場で軽く反省会をして解散。
痛飲と登山の関係が分かって、膝を打つ。 2024/11/22
山屋としての時間を長く過ごすために、敢… 2024/11/20
【提言】20代、30代の山屋に伝えたい言葉… 2024/11/19
PR
Free Space
Calendar
Keyword Search