わたしのブログ

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2010.09.05
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 今日は2時半から詩の会、6時からT混声コーラスの練習でした。

 詩の会で合評してもらった詩を今日は載せます。

        

 父のふるさと

  もぐらの穴が開いている畑

その畑に囲まれた平屋の家

  ガタピシする門の側の

  松の木だけが立派だった

  四畳半の畳の部屋に寝たきりの父の義母

  おまんじゅうを一つあげると

  「おいなりこった、おいなりこった」と

何度も頭を下げた

幼い私も一緒に

何度も頭を下げた

父の義理の妹は足が立たない

手をついて膝を曲げたまま歩いていたのが

子供心に憐れだった

「どうしたの」と

こっそり母に聞いてみると

「病気なんだよ」と母

この二人の面倒を見ていたのが父のいとこ

畑仕事やら 家事やら 

一切をこなしていたようだ

先祖代々の土地に

俺が家を新しく建てたのだと

父は自慢していた

ところが戦後 父の義母や義妹が亡くなると

土地改革法で不在地主となり

土地家屋はいとこの手に渡った

父は先祖代々の土地も

自分が建てた家も失った

その上不幸が訪れた

雷が落ちて家は全焼し

父のいとこはその時亡くなったという

父や母が萎れた様子で長い手紙を読んでいた

父の血の繋がりは

その土地から消えてしまった

私は幼少の折二、三度しか

父のふるさとへ行ったことはない

それはおぼろな夢の中の出来事のよう

でも心の隅に今でも住みついて離れない

四畳半の座敷の祖母

坐ったまま歩いていた叔母

畑に囲まれた平屋の家

その畑にはもぐらの穴が開いていた

千葉県山武郡大網白里町四天木

九十九里海岸の近く

菩提寺の近く

そのお寺には年に一度墓参りに行く

その辺り一帯が私を呼び寄せている

  私のふるさとはどこだろう、と思ってみても、いわゆるふるさとを持たない人間のようで す。 では父のふるさとはどうだったんだろう、と思いました。もしかしたらそこが私のふるさと 言えるものかもしれない、と。幼い私の目を通した父のふるさとです。






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Last updated  2010.09.06 00:16:32
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Mariko@ Re:橋本篤彦先生のリサイタルを聴く(07/10) 初めまして。 20年前に橋本先生のグルー…
Mariko@ Re:橋本篤彦先生のリサイタルを聴く(07/10) 初めまして。 20年前に橋本先生のグルー…
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