先日友人から電話がかかって来て「稲の旋律」を柏でやるんだけど一緒に見に行かない?と言うので、前々から見たくともチャンスがなかったものですから、待っていましたとばかりに行くことになりました。 原作者の旭爪あかねさんのご両親とは古い友人で、彼女の小さい頃を知っています。そんな関係で小説も読んでいましたし、蔭ながら応援していたのですが、今度、映画化されると聞いて、是非見たいと思っていたのでした。 映画と言っても大きな映画会社の映画ではなく、映画製作実行委員会が作った自主映画です。
友人とは柏駅で待ち合わせ。アミュゼ柏クリスタルホールへ向かいました。2時開場でしたが2時前に着いてももう続々と人が集まっていて、すぐ満員になりました。
良い映画でした。涙が止まりません。
あらすじを書きますと、30前の娘さんが引き籠りになり対人恐怖症になり、会社にも出られなくなります。親ともうまくいかなくなり、SOSと書いた手紙をペットボトルに入れ、横芝光町の田園に投げ込みます。女性の名は藪坂千華。それを拾った農業を営む青年広瀬晋平。二人は最初は手紙のやり取りを始めます。
晋平は励まし、千華は勇気づけられて行きます。ある時晋平は家に来てみないか、と千華を誘います。両親の反対を押し切って家を出る千華。そこで千華は晋平の家族に暖かく迎えられます。
泥まみれになって、田植えを手伝い、生まれたばかりの鶏のひなを手にとってそのぬくもりに感激します。生き生きとした自然の営みに生を感じた千華は次第に人間らしさを取り戻して行きます。
一方農業問題も取り上げられます。作っても作っても食べて行くのに精いっぱい。食料は余っているのに輸入をする日本政府。農家はますます貧困にあえいで行く。嫁取りの問題もあります。農家に嫁の来手がいない。晋平の両親は晋平が千華と付き合っているのを嫁が来るかのごとくに喜びます。その様子がとてもユーモラスに描かれています。
晋平が結婚したい相手は千華の元同僚逸子でした。それを知った千華は再び家に帰りひきこもってしまいます。
千華を励ましたい、引き戻したいと思った晋平は小学校の教師の友人と飲み比べをし、勝ったらグランドピアノを貸し出すという賭けをします。
晋平は千華に田圃でコンサートをやるから是非戻ってきてほしいといいます。何度も電話をする晋平。嫌がっていた娘に今度は母親が言います。ピアノを弾きに行ってちょうだいと。千華の心は動き、母親と一緒に田園のコンサート会場に向かいます。そこに待っていたのは黄金の田園にしつらえられたグランドピアノとそれを囲む町民たち。そこで千華はゆっくりとピアノを弾きます。バッフェルベルのカノンの調べが流れます・・・。
観終わって本当に爽やかな映画でした。競争社会の中で苦悶する女性や、日本の抱える農業問題と言う重いテーマでありながら、それを暖かい目線で、しかもユーモアあふれるタッチで描いた良い映画でした。
外へ出るともう暗くなり始めていたので、駅で友人と別れ、家へ向かいました。
主な配役 千華・・・・・・新妻聖子
晋平・・・・・・筧 利夫
千華の父・・・村野武範
母・・・宇都宮雅代
逸子・・・・・・秋本奈緒美
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