日本語教師のヨックン。

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2011年03月08日

先生、一緒に。。

(2)

テーマ：中国＆台湾(3305)

カテゴリ：日本語教師の仕事

　冬休みが終わって新学期が始まると、

　学生の中には、それまでの自分を変えたいと思う者も増えたようで、

　先学期まで教室の後ろに座って、ただ教師の話を聞くだけだった学生が、

　今学期から一列目に座るようになり、

　積極的に手を挙げて発言するようになったりする。

２年生の後期というのは微妙な時期で、

　大学生活の半分が終わりに近づいて、焦りも芽生え始めてくる。

　他の学生と自分のレベルを比べて焦ったり、

　卒業後の進路も次第に考えるようになる。

　そして今のままではダメだという結論に達して、

自分を変えようとする。

　実は、そう思っても、１年生の時に日本人と交流することに慣れていなければ、

　日本人教師の部屋を訪ねるには相当の勇気が必要になる。

　そして自分を変えようと思いながら、

勇気が出なくて行動に移せないまま、卒業していく学生のなんと多いことか。

　今夜は２年生から、こんなメールが来た。

「先生、今夜は時間がありますか？

　　もし時間があれば、一緒に散歩をしましょう」

　彼女は先学期まで積極的というわけでもなく、勉強に熱心ということもなかった。

　その彼女が今学期は教室の一番前に座るようになり、

　今日は、「一緒に散歩をしよう」と誘えるようにもなった。

　晩ご飯を食べた後の７時半から９時までの１時間半、

　彼氏のことや将来の夢、普段の生活や家族のことなど、ずっと話をしていた。

　笑ったり、笑わせたりしながら、キャンパスを歩き回り、

　最期に彼女は笑顔でこう言った。

「先生、今夜はありがとう」。

　日本語教師って、ある意味、精神カウンセラーでもある。。

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