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2026.03.11
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カテゴリ: 野球


『ラスト・ダンス』

 WBC1次ラウンド最終戦となった日本対チェコは9-0で最終的に日本が大勝を収めたものの、何と7回までは0-0と驚きの大接戦となりました(​ youtube ​)。

 その立役者となったのがこの日チェコの先発としてマウンドに上がったオンジェイ・サトリア、前回のWBCでも日本戦に登板して大谷から空振り三振を奪った事で脚光を浴びた投手が再び同じ日本戦に先発登板しました。
話題となった110キロ台のチェンジアップを軸に125キロ前後の直球(微妙にツーシームしているでしょうか?)とカーブを織り交ぜた投球で日本打線を翻弄しました。
何よりも前回大会での投球(​ youtube ​)と比べると、明らかに凡そ低めに集まるようになった印象で、この3年間で制球力が向上した事により、豪州戦では3.2回を投げて1安打3奪三振1四球無失点と抑え、この日も日本打線を相手に好投しました。
実はこの日の登板をもってチェコ代表からは引退する事を明言しており、その事もあってハジム監督は球数制限となる65球までサトリアを続投させ、サトリアもそれに応えるかのように森下を打ち取り、5回二死となったところで降板、4.2回を投げて6安打3奪三振無四球無失点と素晴らしい投球で締めくくり、球場全体の拍手と大歓声を背に受け、マウンドを降りました(​ twitter twitter ​、​ twitter ​、​ twitter ​)。
 結果的に2試合の登板で8.1回を投げて1四球と制球力が大幅に向上した事を窺わせる内容、クイックなども織り交ぜるなど豪速球がなくとも同じ腕の振りで遅球を駆使してプロの打者を打ち取るという技巧の極致ともいえる投球は日本の野球ファンの記憶に残った事は間違いないでしょう(​ twitter ​)。
できれば今年のプレミア16?の予選でも本選出場の為に投げてもらいたいなという思いは若干残りますが、サトリア曰く「チェコには十分良い投手がいる。チェコ野球の未来に驚くと思う」と話しており、現役引退を表明した豪州代表の主将のケネリー同様に次の世代へ託す選択をしました。

 そして2番手としてマウンドに上がったコヴァラは22歳の大学生右腕、この日は150キロ前後の直球とカットボール、チェンジアップを駆使して7回まで無失点に抑える好投を見せました。
前回の韓国戦では155キロを計測するも力みすぎていた印象を受けましたが、この日は程よい力加減で投げ込み、カットボールやチェンジアップを良いコースに決めて空振り三振を奪うなど一皮剝けた投球を披露、ひょっとするとこの日の投球が投手として一段階上のレベルへと押し上げる転機となったのかも?しれません。

 一方日本はサトリアの遅球とコヴァラの速球派の緩急差に大苦戦、それでも8回に周東が3ラン本塁打、村上が左腕ノヴァークから満塁本塁打を放ちました。
特に周東や村上が左投手から打ったというのは大きく、大谷がドミニカ共和国、ベネズエラとの試合で先発が予想されるサンチェスやスアレスと相性が悪いだけに、右の鈴木誠也以外にも他の左打者の奮起が必要となってきます。
また、恐らく中々得点する事は難しい事が予想されるだけに、守備重視でセンター周東、ライト鈴木誠也という布陣も視野に入れた方が良いのではないでしょうか?

ちなみにチェルベンカは牽制球も得意で、この日も日欧野球の時と同じように一塁への鋭い牽制球を見せており、あの時期にコロナ禍がなければひょっとしたらMLB昇格もあったのかな?という思いはありますね(​ twitter ​)。

 これでプールCの1次ラウンドが他のプールよりも一足早く終わりました。
どの試合も非常に見応えのある試合だったと思いますが、やはりチェコは厳しい結果となってしまい、ひょっとしたら状態が悪い台湾戦ならば或いは…と思いましたが、そんなに甘くはなかったですね。
次回のWBCは公式が参加国を増やすといった何らかの声明がない限りは予選からという事になるのではないでしょうか。
twitter ​)。
次回からはコヴァラや制球に不安を残してしまったものの豪速球が売りのヴェルチェカ、パディシャークら両投手に続く若い投手の台頭が欲しいところです。
ちなみに今回は大学からの許可が下りなかったものの、既にセナイという有望なチェコ系アメリカ人が主戦投手として結果を残しています(​ twitter ​)。
過去記事でも触れた事がありますが、彼は前回WBCでのチェコの奮闘に感動し、自らチェコ代表を志願してU18の大会に参加し、更に日本との強化試合でもチェコ代表として参加して好投を見せました。
恐らく今年開催されるプレミア16?の予選では主力投手として参加してくれるのではないかと予想され、ひょっとするとMLBでのドラフト指名も十二分に可能性がある投手と言えるでしょう。
他には二刀流選手として19歳のクジェチェク投手などもおり、145キロ以上を計測する投手の育成するプログラムなども開始しています。
野手では多くの野手が代打で出場するなど若い大学生野手がおり、次回の大会では丁度経験を重ねた良い年齢となっているはず、これからのチェコ野球に期待したいですね。

 ちなみにサトリアについての話ですが、チェコ代表は引退となりましたが国内リーグのアローズ・オストラヴァでは引き続き現役でプレーするようです(​ twitter ​、​ twitter ​)。
つまり今季からチェコでプレーする元広島の宇草とも対戦する可能性があるだけに、是非ともチェコ野球の中継を視聴してみてください。

 最後になりますが、NPBの曲で「野球場へ行こう」の歌詞に「語り続けたい伝説が生まれて♪」とありますが、この日のサトリアの投球は間違いなくチェコ野球史に残る伝説となったのは間違いないと思います。
この日中継したチェコの国営放送でも「間違いなくチェコ野球の歴史にとって史上最高の試合」と評されており、チェコ国内の人々にも届いたのではないでしょうか(​ twitter ​)。
本当にお疲れさまでした(​ twitter ​、​ twitter ​、​ twitter ​、​ twitter ​)。





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最終更新日  2026.03.11 01:02:42 コメント(1) | コメントを書く
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