そもそもパワーアンプのために行動するなど、PASS LABORATORIES Rushmoreを購入してから初めてかもしれない。Rushmoreはアクティブだから、パワーアンプが必要ないのだ。AE2 Signatureには必要としても、AYRE V-1Xe も JEFF ROLAND DESIGN Model 102S も、今も使っている PASS Aleph 3 もあったし、そもそも注目するパワーアンプもなかったわけだし。
記憶に違いがなければ、ダイナミックオーディオ マラソン試聴会「話題のスピーカーをOTLアンプで聴く」の ウエスギ U・BROS-333OTL 箇所の機機器はこんな感じだった。再生曲はプレゼンター任せ。正直 総じて自分の好みではなかった。
SONUS FABER Stradivari G2
KLIPSCH Klipschorn AK7
UESUGI U-BROS-280R、U-BROS-220DSR、U-BROS-333OTL
DS AUDIO DS Master 3
LUXMAN PD-191A、D-100 Centennial
これらの機器の中で、U・BROS-333OTL 感想だけを語るなどできぬ。機器にも曲に馴染みもない。音量、SN、安定性(試聴の短時間でも)、そして実物が見られれば十分ではないか。実際6C33C-Bアンプは手元にあるし、夏場にはとても耐えられないほど発熱すること、球そのものは長期間使用に耐えることはわかっているのだから。
会場となった SQUARE ROOMは190立方メートル
、つまりは約115畳。天井高は3.2mと、こんな面積体積の部屋は普通の家にはないので、ここで鳴ればどこでも鳴らせる。AK7は公称能率103dBととても真空管向きだが、Stradivari G2も92dBと極めて低いわけでもないし、これで広大な空間は音で満たされたので問題なし。ウエスギがこんな初歩でつまづくはずがない。
開発者の藤原氏も登壇し、他社OTL製品にはあまりない、安定動作させるための保護回路を何度も強調された。後からカタログを読んだら、1) 異常発振、2) DCリーク、3) オーバーヒート、4) 家電流 と4項の保護回路があるようだ。
公演前日は何度か保護回路が働いたようだが(音量上げすぎ?)、当日は問題なかった。
2020年代のハイエンド管球アンプにSNを問う必要はないのかもしれないが、古いオーマニはやはり気になる。スピーカーに非常に近い位置で聴いて、103dBのAK7でも何も感じなかったから、これも杞憂なのだろう。
デザインはまじまじと見させてもらった。ウエスギアンプなので突飛なところは何もない。真空管カバーは好きではないが、トランスと高さを合わせてあるあたりが心にくい。
378×207×226mmという大きさからは、20kgとは想像できまい。トランスはそれくらい重いのだ。クアドラスパイアにギリ2台乗る大きさ。
U・BROS-333OTL のステレオペア税込220万円は高いとは思わない。上記に書いた通り夏場は発熱が厳しいし、Rushmoreが壊れて後継スピーカーを買わない限り出番はないが、最後のアンプ候補のエントリーには悪くない。
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