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^-^◆ 営業セクションが求める人材「営業という仕事で最も重要なのは、人間が好きという事だ。 ……彼の松下幸之助翁も『究極の営業は人情や』と言われた」「ふざけんな!! 人が好きなだけで営業できるか!」「うんそれは……売る物に対する専門知識も必要なことは当たり 前なんだが…………」「ホレ見ろ……そうだろうが」「しかし、営業の基礎は何と言っても人間関係だから人と接する 事が苦手な人は……、大変な苦労をすることになる……」「うん……分からんでもない。そういう面は思うが、最も重要と 言うから引っかかったんだ」「いや、システム営業なんかでは、君の言う事も重要さ……」「……そのはずだろう……」「システム営業は、車や、テレビを売るのとはかなり異なって、 お客様の仕事の中身に入り込まなければならないこともある。 機器の使い方は勿論のこと、導入後のお客様の運用の仕方にも ある程度突っ込んで話を進めていかなければならない。 そういう点からもSEとしての専門知識は不可欠だよ」「そうだろう、そうだろう……」 「いや、それでも敢えて、人間を好きということが最も大切だと 言いたい……。技術専門性も必要な要素だが、それで物を作れ ばよい……というわけではなく最終的には他人に伝えなければ ならないからだ……」「そんなの営業なら当たり前だ!」「客には様々な人がいる。その伝達作業には感情が絡んでくる」「確かにな……なんぼ技術に詳しくても相手を怒らせたら没だ」「商品の説明をし、解説をし、疑問に答えるだけではなく、最終 的に相手に買わせ、お金を支払ってもらわにゃーならん……」「フムフム……」「長い目で見たらこの売り込む能力が重要になる。この売り込む 能力と人間を好きだという事がかなり密接に絡んでくるんだ。 まぁ、必要な能力というよりは資質といった方がいいかもな」「なんだか……お前に、ごまかされている様な気がしてきた」「そうか……嬉しいな。俺は、お前のことが好きだからな……」「ゲッ!! 気持ち悪い!!!! (ー_ー)!!」「ははははははっ……(^。^)」 ======================================================◆◆日記ブログランキングに参加しています。他にもステキなブログがありますよ。一票お願いします。ランキング表を見に来て下さ~い◆◆クリックして~~ ( ^-^) height=31>
2015.01.30
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^-^◆ 『変』という言葉 『変』という字は、旧字は『變』で、おかしな具合にもつれることを表すそうです。だから「大変だ」という言葉に代表される様に、苦労を伴う消極的な思考の方に使われる事が多いですね。「XXの変」「XX事変」というのは、まさに、大きな事件のことです。「変な人」みたいな使い方もあります。 変わるという意味もありますから、何となく変わる事もあまり良くない様な感じの使い方もありますね。 曖昧にしておいてなかなか決めない美学(?)が、我々民族の底辺にあるような気がします。「ブレない」「継続は力」「連続(記録)」など、良い意味に使われることが多いように感じます。「変ずる」ことは、王道ではないようです。 面白いことに、「アンチ」は美学にもなるのでしょうか?逆に「変」という言葉を使ったり、物事をはっきりさせる表現がやや、カッコよく扱われる面があります。昔から「黒白をつける」「雌雄を決する」「一か八か」など等、昨今でも「改変」「変革」「改革」などで、選挙を戦うとカッコよく聞こえます。 まるで、変わらない事が悪いことであるかの様に……。四季の変化を持ち、四季折々の文化を形作ってきた民族としては……なんか、変に面白いなぁー……と思います。(^。^) ======================================================◆◆日記ブログランキングに参加しています。他にもステキなブログがありますよ。一票お願いします。ランキング表を見に来て下さ~い◆◆クリックして~~ ( ^-^)
2015.01.28
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^-^◆ 悲 観(ー_ー) ・ 楽 観(^。^)ずっと以前から思っているんですが……日常の生活においても、テレビや各種報道を見ていて、頭が良いと言われている人ほど、悲観論者が多い様な…………。そんな気がしてならんのですよ。「良い」とか「大丈夫」とかいうと、何にも考えていない能天気みたいに思われ。「危ない」というと、何か深い考えを持っているかのように、見えたりするのも事実です。でも……、自分の50年を越えるのビジネス人生を振り返ってみても、悲観論で大きな成功をもたらした事例は殆どないんです。楽観論というか……、積極論で結果を出したことが多いんです。高度経済成長時代だったから……だと言って、片付けていいようなものとも思えんので……、ちょこっと、書いてみました。どこか……何か、違う……ように、思えてならんのです。 (^-^) ======================================================◆◆日記ブログランキングに参加しています。他にもステキなブログがありますよ。一票お願いします。ランキング表を見に来て下さ~い◆◆クリックして~~ ( ^-^) height=31>
2015.01.27
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^-^◆ 若さとの交流から …… 得たもの「見てますと、最近よく若い人と交流されていますよね……」「ええ……まぁ……(^。^)」「お子さんより、年下の年齢の人達じゃないですか……?」「ああ……そういう人も多いですね……(^.^)ふふふっ」「色々と指導されているんでしょう……ね」「まぁ……指導というよりは……。いや、指導じゃないな……。 厳密に言うと知識の伝達ですかねぇ……、経験はこちらが豊富 ですし……ね。 彼らは凄くしっかりしてますから……伝達で……充分ですよ」「そうは言っても、まだまだ未熟な若者たちでしょう………」 「うーん……、一般の企業に入ってくる若者達を先輩から見ると 未熟っていう表現が当たってると思うけど……最近、私が付き 合ってる若者は、ほとんどがイベントに参画している人たちで すからねぇ……。企画マンだったり、演出の仕事だったり、 装置関連だったり、また、アーティストだったり……ね」「……やっぱり違いますか……?」「……うん、普通のサラリーマンとは……違うよ……。 意思がしっかりしている感じかな……」「自主性…………ですか?」 「うん……、まっ、自主性って言葉も指示待ち族が多い所での 言葉だろうね。自主性も何も彼らは、元々やりたい事をやって いるから……、……ごく自然にね……。はははっ自主ですよ」「……そうなんだ……。でっ、彼らって、それなりのキャリアの ある連中なんでしょう?」「うん、今回の付き合いでは30人くらいの若者達だったけど、 一番年上が、25歳かな…………。次に、現場で采配を振って いるのは……20歳」「ええっ!!そんなに若いんですか……?……大丈夫ですかね」「…………。 まぁ……ホント……。…………しっかりしてるんだ。(^。^)」「えらく……買っておられますね……」 「うん……とにかく凄いよ。大切なことも沢山思い出させて くれたしね……」「大切なこと…………?」「そう…………。 君さぁ……若さって……何だと思う……?」「若さですか……? そりゃー、体力とか……様々な面がありますよ……」「サミエル・ウルマンの『青春』って詩……知ってるよね」「……ええ、有名ですからね。 『青春とは人生の或る期間をいうのではなく心の様相を いうのだ……』でしょ……」「さすが……『……逞しき意志、優れた創造力、炎ゆる情熱、 怯懦を却ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心……』」「『……こういう様相を青春というのだ……』……ですね」 「うん……私もこの年になるとね……、そういうものをどこかに 置き忘れてきていると思ってたんだよね。……ところが……」 「……ところが……?」「彼らと真剣に話していると、決して置き忘れて来ているんでは なくて、自分の中にまだ在る『残り火』に気付くんだ……」「残り火……ですか?」「そう、忘れてきたんでも、消えちゃったんでもない……。 小さいながら、火種が残っている事に気付かされる……」「なるほど……、分かるような気がしますね……」「……でも、本当はそれだけじゃない事に今回気付いたんだよ」「残り火……だけじゃない……?」「ああ……、忘れていたものだ……ほとんど……」「忘れていたもの……。何です? それって……」「『好奇心』『学ぶ心』……だよ」「……」 「長年のキャリアのせいで自分の知識の収納庫が大きくなりすぎ たような気がする……」「先輩は、何事にもけっこう真剣に取り組んで来られましたから 当然のことですよね。でも、それって良い事でしょう……?」「うん、悪いことではない……。 しかし、何事に関しても、何とか答えが用意できる訳だ」「良いじゃないですか……?答えが無いより……」「うん…………しかし……古い。……過去のものに過ぎない」「…………」 「新しいものを貪欲に吸収しなくっちゃ……な。 向上心を持って……。 ……その辺が、欠落してた……と気付いた。 若い人は、真っ直ぐだ。 どんどん吸収しようと、目を輝かせて迫ってくる。 どん欲なまでに……迫ってくるんだよ。 ……あの迫力ある、学ぶ心……を失っていた」「……そういう事ですか……」「『学ぶ心』を人に見せることは、自分の未熟をさらけ出す 恥ずかしいことだ……みたいに考えていたふしもある。 今回、筋の通った若者と接して目から鱗だったんだ……。 もの凄い刺激だったよ」「…………」 「同年代と話してみろよ……昔の武勇伝か、新しい知識では、 成人病か、健康法か、栄養剤の知識……。 けっして不要な事とはいわないが……。 ……あまりにも寂しい。 貪欲に学ぶ心、向上心を持ち続けること、好奇心を燃やすこと で……、そんなことを気付かせてもらったよ。 ……全く……もって……目から鱗だ……(一_一)」「先輩…………がんばりますねぇ……」「そう見えるかか…………。ははははっ……。 その方が、楽しいもんなぁ……ははははっ……(^。^)」「ところで、今回の若い人達との交流のきっかけは、 一体、何だったんですか」「それが……おしぼり人形だつたのさ。 まっすぐ、見てくれたんだよね。技を……。 アーティストなんて呼ばれて、照れちゃったよ」「……!!!」 ======================================================◆◆日記ブログランキングに参加しています。他にもステキなブログがありますよ。一票お願いします。ランキング表を見に来て下さ~い◆◆クリックして~~ ( ^-^)
2015.01.21
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^-^◆ 回顧録 37才の迷いと悩み [3] 【 Request再掲載 】「あたり前よ、人様からお金を頂くってことは、そう簡単な事 じゃ無いもんね……。……あんたも、自分の給料の出どころの トドのつまりがお客さんっていう事、忘れたらいかんよ……」「うん………………。 そうやな有り難う。 ……カァちやん……いつもながらいい事言うねぇ……。 ところでカァちゃん、 話は変るけど面白い事があってね………」 例の『万年筆の話』なんですが『迷惑な話』を面白いって言っている自分を発見して、ちょっと可笑しく感じました。……これが、この店に通ってくる客だけが感じる『カァちゃん効果』って奴でしょう……。超ポジティブなカァちゃんに感化されるのです……。(^。^) 「………へえー、そんな事があったんね。 でも、万年筆っていう所がお洒落やねぇ。 昔の紳士はみんな上等の万年筆を持ってたわ……」「……どう、思う?」「どう思うって? 何よ。 折角の気持ちやから、ありがたく貰っときなさいよ。 それで、良いじゃない…………」「でも………、誰かも、何故かも分からんのに………」「まぁ、そういう事も世の中にはあるよ。第一相手の人は、 はっきりあんたにお礼したいって言ったんやろう……? だったら、素直に受けてやりなさい。 その内、分かるかもしれんよ」 「そうかねぇ……………」「男のくせに、小さい事にこだわりなさんな。 あんたも知らず知らず良い事しとるという事よ。 でも、蟻の命に喩えるなんて、最近は現場の人もなかなか 風流やねぇ……」「何言っとるんね。製鐵を支えてきたんは現場よ! まぁ、この人が現場の人という確証はないけど………」「あんたは、命の恩人たい、ふふふっ…………」と言いながら、 カァちゃんは奥に消えました。 命の恩人か……………………。「……!!!!!!!!(;一_一)」 ………………次の瞬間、私は、ゾッとしました。ゾッとして……、そして、……頭の中が真っ白になりました。 誰だか知らない人の蟻の喩え……、 その喩えで言うなら……、大変な事にもなります………。 もし……、 もし、私の蹴ったその石が……、 別の蟻に偶然当って、 …………その蟻が死んでしまったとしたら…………。私は、その蟻の子ども達に『親の仇』として 狙われる事になる訳です……………………(;一_一) 自分に全く覚えが無くても…………。救った事も……、又、殺した事も……、自分としては何の自覚も無い事なのに…………………。片や、命の恩人と感謝され……、片や、親の仇と狙われる……。私は、ただポンと何気なく石を蹴っただけなのに……。何かをしようと意識的に動いた訳でも、なんでも無いのに…………。 うわーーーーー……、 なんじゃこれは!! 人の世は大変だ…………!!! ………これは、もう、人間関係を、あれこれ考えていても 切りが無いなぁ………。 …………自分に、力があるとか無いとか考えても、 切りが無いや…………。 ……以前の習慣が、なかなか治らないなんて、 …………悩んでも……切りが無いやぁーーーー……。 自分では、全く意識しない…………そんな……ところでも、自分が加害者になったり………又、お助けマンになったり……、時には、被害者になったりする。 ………人の世は……。「カァちゃん、こりゃもうお手上げやね……。俺ごとき小さい 人間で、どうこう出来るこっちゃないわ……」「………うーん、そんな風には考えんやったね。 ……でも、あんたの言う通りやねぇ………。 うーん……。 切りが無いわねぇ……。 少々、トラブルは起こっても信念で行くしかないねぇ………、 これは……」「………信念……か…………………………(ー_ー)」 「しかし、なんだねぇ、あんたも……。 きつかったんやねぇ……。 相当に悩んでたんやねぇ…………。 今のあんた、和尚さんみたいな良い顔しとるよ……」「……(-_-)」「男の人は良いねえ……。 みーんなそうやって、 悩んで大きな人間になっていくんやねぇ……」「………………………」 こりゃーもう、自分のコントロール範囲など遥かに超えた事じゃないか。………仕方が無い。………他力や、他力や…。この世に、元々100点満点なんて存在する訳が無い……んだ。 こんな風に、自分で自分にうなづきながら考えた時、それまで重苦しく胸に覆い被さっていた暗雲が、すぅーと晴れていく様な気がしました。 よし、対人関係において、あらゆるテクニカルなものを排除しょう…………。 とにかく……とにかく真っ直ぐ……誠実に、 熱意を持って、 正直に接し、 勇気を失わず、 思いやりと、 感謝の心を大切にして、 最後まで完遂するような そんな、そんな……態度で望もう……。……誰に対しても。 そして、何か落ち度があったり人に迷惑をかけたりしたら、……それは、その時で仕方が無い…………。その時は虚心担懐にお詫びし……、許しを乞う事にしよう…………。 悪意や、他意さえ無ければ…………、人は何時か過失を許してくれるだろう。………許してもらえない時は、時間をかけて待てば良い。…………待つしか……無いよ……。………結果は、後から付いてくるやろう。 とにかく、ーーーーーーー前に進もう!!!!!進まなくちゃ何も始まらん……。六勝四敗で良いじゃないか……いやいや、四勝六敗でも良い。いやいやいやいや、そんな……勝敗に拘る事を止めよう。 こんな風に頭を整理できたようなきがします。 要するに、自分の中で、7~8歳の頃までに完成している、本質的な人間としての自分に戻って、人に接していこうという事でした。 「嘘をつくな」とか「人に親切にしろ」とか…… 「逃げたらいかん」と、口癖のように言っていた祖父の声が、 今、聞こえてくるようでした。 肩の荷のようなものが、すうーと軽くなるのを感じました。 万年筆の送り主は今でも誰だか分かりません…………。 でも、私は、それで良いとも思っています。 ………神様だったんではないかとさえ思います。 物理的な万年筆というものを、目の前に置いてさえ そう思います。 私にとっては『神』でした…………。 無意識の内に自分が迷惑をかけている人も 沢山居るという事を、自ら気づかせてくれたんですから……。 ………今の自分の一つの原点はこの出来事にあります。 「……ちょっと、何をさっきから、ニヤニヤしよるとね」「うん、ちょっとね。……今日も来てよかったわい」「そうね………? ちっとは眼に力が出てきたごとあるねぇ。 よし、じゃー、私もビール一杯頂こうかね……」「よっしゃ………、ほれ………………、じゃっ乾杯!」「乾杯!」 八幡白川町の夜は、深々とふけていきました。 <完> お付き合い有難うございました。 ======================================================◆◆日記ブログランキングに参加しています。他にもステキなブログがありますよ。一票お願いします。ランキング表を見に来て下さ~い◆◆クリックして~~ ( ^-^)
2015.01.15
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^-^◆ 回顧録 37才の迷いと悩み [2] 【 Request再掲載 】 今はもう亡くなられた、とある社長さんから、冷やかされていた事を……懐かしく思いだします。……関西出身の人でした。「あんたさっきからいい加減な数字言うとるけどなあ、 20万と30万では、10万円違うで……。 あんたの商売、利益率なんぼや? えっ? なんや意識してやってないんか? ……まぁ良いわ、5%とかそんなもんやろう……。 10万円の利益出そう思うたら、なんぼ売らなあかん……? 200万円や。 あんたの商売で、200万円は簡単か? 小さい数字か?……誤差の範囲か? ………まだ、そうやないやろう? 2~30万円とかいう言い方をしとる内はひよこやな。 5~6人言うんも一緒やで、一人違うたら、わしら大変や。 一人雇うたら年間なんぼ要る?300万ってみたって 年間6,000万売らなあかん。 大変な額やでぇ。なっ、分かるか………? ん…?そんな、感覚やったら誰もあんたを信用せえへん……」 今でも、生の声が聞こえてきそうな懐かしい話です。営業という仕事に想像だけで飛び込んで…………、人とちゃんと話が出来りゃ良い……、説明が巧けりゃ良い……、理解が早けりゃ良い……、頭の回転が速けりゃ良い……等と、ある意味、舐めて掛かって………、そして、結果が出ないで悩む…………。 そうすると、人間、次に何を考え始めるか? どうしても『定石』の様な物を求めるようになります。行動のコツというか答えというか、要するにこんな風にすればうまくいくし、売れるという、マニュアルの様なものを無意識的に探していたようです。 そういうものは、ある程度キャリアを積んでくると(……というよりも営業の基礎が出来ている人に対しては……)それなりのものが存在するんでしょうが、まだまだ、未熟で我流の駆け出しの段階で『魔法の杖』を欲しがった訳です。 結局、沢山の営業の先輩達にいろんな事を言われて、相互の矛盾に益々迷って、もう誰に対して何をどうしたらいいのか訳が分からなくなっていた段階でした。そんな時って、すごく臆病に似た状態になります。 そんな時期の、万年筆騒ぎでしょう。全く迷惑極まりない感じでした…………。(>_<) ◇◇◇………夕方、行きつけの飲み屋のカウンター……。 早かったので、まだ誰も客は来ていません。「何か、冴えん顔しとるねぇ。いい若い者が………」「ママ……、分かる? ………どうもうまくいかんのよ」「この前から、愚痴ってる事……? 大体、原因は何ね……?」「それが、分かりゃ苦労はせんよ……。フー……。 ほら、この前一緒に連れて来た社長さんねぇ。 何か言ってなかった……? うちの会社の事とか俺の事とか………?」「あんたも、見かけに寄らずバカやねぇ…………」「………………………?」 「大物はねぇ……お酒の席なんかで人の噂はせんものよ……。 特に、あの社長さんは徹底しとるねぇ。 ホント……男らしいよ……」「そう…………ふぅぅ…………(-.-)」「あの社長さんのことが、気になるとね………?」「……って、言うわけじゃないけど…………?」「みーんな、気になるっちゃろう……? 何もかも……。 ふふふっ……。(^。^)」「………………(ー_ー)!!」「………あのねぇ、私の年賀状の話をしてやろうかね。 参考になるかどうか分からんけど…………」「年賀状の話? ……ああ~、まだ出してないなぁ………(-.-)」 「うちの店はねぇ、小さいけど結構お客さんの総数は多いのよ。 年賀状も何百枚も書く。……もう、12月は大変よね……。 商売始めて、随分たってから……思った事があるんよ。 書いてる時にねぇ、普通に書ける人とすごく気を使って書く お客さんがある訳……」「へえー…………、上客とそれ以外ってわけ?」「それが違うんよ……。 売り上げというか……商売上の事とは必ずしも関係ないのよ。 ……つまりね、苦手なお客さん……」「…………あーーあ、苦手……ね」「私も普通の人間やから、なんぼ、お客さんて言っても、 苦手な人ってあるわねぇ。 その人達に気を使う訳よ。善いお客さんとか普通の人とかは、 すらすらと書けるんだけどね……」 「なるほど、分かるような気がするなぁ。 苦手な人って、相手もこっちをじっと試してるような所が あるもんね……」「うん、まあね……。 ……でも、それ以上に最も気を使って書くお客さんて、 どういう人か分かる……?」「えー…………(゜_゜>) それ以上に………?」「ふふふっ……、ふふふっ……。(^.^) あたしが惚れてるお客さんよ。ははははっ……」「………ウーン…………なるほど、よく分かる……(^-^)」 「それが面白い事にね……。何年か経ったら、だんだん気を 使って書くお客さんが減っていったんよ。 もちろん、お客さんが来てくれなくなった訳じゃないよ」「フーン、…………ああ、好きになっていったわけだ」「うーん、そこまでは無理としても苦手意識は無くなったって ことかなぁー。その頃から、営業が安定したね……」「………………………………(ー_ー)!!」「どうしたんね……?」「そう言えば、結構、苦手な人が多いなぁ……、俺は」「まぁ、男の人は色々あるけんね。仕方ないよ…………」 「うーん、結構上手に付き合ってるつもりやけど……。 やっぱり見え見えかなぁ……?」「意外と分かるもんやからねぇ。好き嫌いって……」「…………やっぱり、まずいよねぇ」「うん、でもある程度仕方ないけどね……。 急に好きになれっていってもねぇ……。 ……只……」 「うん? 只……なに?」「誰でもそうやけど、好きでもない人はあんまり信用せんし、 まして、その人から、物を買おうなんて、………ねぇ。 あんまり、考えんわねぇ……」「………。 その辺かな俺も………………。うーん。 あっ、ビールもう一本」「はいよ……、まぁ、あんまりクヨクヨせん事よ。時間が かかるよ、こういう事は………。 いつもの様に笑っときなさい。 笑う門には福来るって言うやない…………」 「うん……。 しかしママさん……。どうやって、苦手な人に近づいたん?」「近づくも近づかんも、お客さんはカウンターに居るんやから、 遠くても、2メーターよ。……ふふふっ……」「……!」「………まぁ、そうねぇ……。 今思えば、相手の良い所、自分と合うところを、一生懸命 探したような気もするねぇ……。 それと明らかに相手の人が嫌う言動は……慎んだかな……。 疲れる面もあったけど……こっちも商売やからね……」「ママさんも、天性の明るさで悠々とやってきたって思ってた けど……色々……あったんだ……」 <続> ======================================================◆◆日記ブログランキングに参加しています。他にもステキなブログがありますよ。一票お願いします。ランキング表を見に来て下さ~い◆◆クリックして~~ ( ^-^)
2015.01.13
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^-^◆ 回顧録 37才の迷いと悩み [1] 【 Request再掲載 】<……とある年の師走のこと……>「部長……、一昨日ある人から万年筆が贈られてきましてね。 誕生祝いってんで……」「へぇー、そりゃー良いなぁ、祝ってもらって……。 君、今月だったっけ……。気がつかんですまんなぁ……」「16日だったんですが……いえ、それは良いんですけど……、 その万年筆……、送り主の名前が書いてないんですよ………」「書いてない……?しかしそーんなもんすぐ分かるだろう……。 君の誕生日を知っていてだよ……、かつ、プレゼントまで してくれる人って、そんなに沢山は居ないんじゃないか……」「ええ、それは……確かにそうなんですけど………」「えっ? なんだ?……未だに分からないのか……?」「……いえ、今日、電話が掛かってきたんですけど………」 「なんだ、それなら一件落着じゃないか。ははははっ……(^。^) 何を浮かぬ顔してるんだ……?」「それがですねぇ……誰だか分からないんですよ……」「何だ? それ……。えっ? 相手と話したんだろう」「ええ、でも相手が名前を言われないんですよ」「ふーん……、…………名乗らない……。 変な話だな。……で、何て?」「私に以前、大変お世話になったって言われるんですよ」「だったら分かるだろう? それに声とか何とかでも……」「それが……全く聞き覚えの無い声でして………。電話の周りの 音からすると、どうも、工場現場に近いような雰囲気だったん ですが……」「ははーん、じゃー、君……。以前の会社の関係だな……」「はあー、多分…………。そうだと思います」「……で、どうしたの……?」 「見知らぬ人から、訳も分からずに頂く訳にはいかないって 言いましたら…………」「うんうん……そしたら?」「『貴方は私の事は覚えていないだろう。でも、自分にとっては 職場での一生を左右するようなお世話になった。それが きっかけで、今月初めに花が咲いたので……』」「……花……?……昇進か何かだろうな……」「『是非、お礼をと思った。快く受け取って使ってください。 どうも、有り難うございました』って、今にも電話を切りそう なんですよ」「へえ~~~、それで……?」「ちょっと待って……電話を切らないようにって言いましてね、 やっぱり、顔も名前も知らない人から自分が何をしたかも 分からず、物を頂くわけにはいきません。訳だけでも詳しく 話して下さい。でないと、頂いてもこの万年筆を使う訳には いきません、って、言ったんですよ。だって、気味が悪い ですものねぇ……」 「そりゃーそうだなぁ…………」「……そしたら、しばらく相手の人が黙ってたんで電話が切れた のかと思って焦りました……。……その時、何となく感じたの は、以前、現場の合理化の問題で、ある作業長さんと一緒に 仕事をした事があるんですけど、その職場の部下の方ではない かと思いました……。……あくまでも推測ですがね……」「その辺りなら、思い当たる出来事があるわけだ……」「いえ、それが具体的には全然無いんですよ。むしろ、調査やら 何やらで、お世話になったのはこっちの方ですからね……」「……」「……で、………暫く黙っていた相手の人がこんな事を言い出し たんです。 『貴方は、ただ散歩をされていて、道端にあった石をポンと 足で蹴られただけの事かもしれません。だから、覚えておられ ないのは当然です。でも、私は、その石の下敷きになって死に そうになっていた蟻なんです。……だから、私にとっては、 貴方は命の恩人になるんです。本当に有り難うございました』 ……で、プツンです……(ー_ー)」 「……切れたのか?……電話」「ええ、どうしようもありません。どうしたら良いでしょう。 ……部長」「うーん、考え様によっては有り難迷惑な話だな……。もう少し 時間を掛けて調べたらどうかな……。そのまま、貰うってのも 複雑な心境だろう?」「ええ、そうですねぇ……。すごく高級な万年筆ですし………。 部長……そうしてみます。 ……変な話で済みません……」「いやいや、悪い話じゃないよ。 良い話だ………ウン」 しかし、その頃の私にとって、この話は正直なところ迷惑な話でした。全然自覚の無い話だからなおの事です。それでなくても、仕事の事で色々と悩んでいた時期だったんです………。 当時、悩んでいた仕事というのは営業の仕事なんです……。会社を変わって初めて本格的な営業という仕事に就いて……、一年位経過した時期でした……。 自分では懸命にやっているつもりなんですが……結果が全く出ない……という状況が、ずっと続いてました。…………兎にも角にも実績が上がりません。 以前居た会社とは、あらゆる面で仕事の対象物の規模感が違っていまして……、それも一万分の一という極端に違った会社に飛び込んでしまってたんです。この規模の決定的な違いが、私にとっては課題でした。違いの意識は、ちゃんと頭にあるんですが、実感として湧いてこないので……、それが失敗の連続につながっていたように思います。 以前は何万人もの社員が居る会社に居ましたから…………。ひとつの工場だって何百人も人が居ます。一度の合理化人員削減の規模にしたって、何十人というものも珍しくありませんでした。中小企業なら、10年位かけて採用するような数です……。 金額の感覚にしたって、上申書や稟議書の金額の欄の単位は『百万円』で、35とかけば35,000,000円の事だった訳です。新しい会社では、精々、35,000円か、場合によっては、35円の事なんですよ……。 職場が変わって、一年もやっているのに、なかなか結果が出ず何が何だか分からなくなっていた時期です…………。 というのも、日常の活動はそこそこうまくいっていて、お客様との関係も良好だし……、提案の案件にしても顧客は真剣に検討してくれているし……、対応している顧客の数もかなりあったしどこに行っても良くやってるねぇと誉めてもらっていたし……、まあ……営業の『カツドウ』としては順調だったわけですよ。 (……今にして思えば、この順調感が錯覚だった訳ですが) ただ、肝心の売上げに一件も結びつかないという、悲惨な状況でした……。営業は「売上げ」こそがポイントです。 そういった数字に対する感覚のズレみたいなものを、親しいお客さんが飲み屋のカウンターなんかで注意してくれてはいたんですが…………、実感として理解しきれない段階だったのでしょうね…………。 頭では理解できているように思っていても、実感として体感していないから、生活習慣のレベルまで来ないといった状況で、他人から見れば、とてもチグハグな人間に見えたと思います。 2~30万円という言葉や、5~6人という言い方を連発して冷たい視線を浴びている事なんて分かりもしませんでした。ホントに……、この事でバカにされている事なんて……。(-_- ) <続く> ====================================================== 皆さまのご厚情のお蔭で、1月12日23時50分に、54万ヒットを、達成することができました。心から感謝申し上げます。「愛ことば・心の散歩路」は、雑多な言葉のオモチャ箱ですが、これからも、元気な限り書き綴って行こうと思います。 気が向いたらどうぞ何時でもお立ち寄り下さい。ありがとうございました。 ======================================================◆◆日記ブログランキングに参加しています。他にもステキなブログがありますよ。一票お願いします。ランキング表を見に来て下さ~い◆◆クリックして~~ ( ^-^) height=31>
2015.01.12
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^-^◆ ブログ開始から丸10年 (^-^)V □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ □□□ □□□ 謹 賀 新 年 □□□ □□□ 今年もよろしく、お願い致します。 □□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 思い起こせば2004年の大晦日が4人目の孫・未来(ミク)の出産予定日でした……。嫁も早くから家に帰って来ていて、今日か明日かと、家族皆が落ち着かない中にも、ワクワクする気持ちを味わったものです………。 結局、2005年の1月6日、子供達がそれぞれ、北京、東京へと引き上げて行った後…………オギャーと元気に生まれてきて……なんと遠慮深い娘かと……、皆で笑ったものでした (^-^)。 私にとっての大きな出来事である、このブログ、和活喜の日記風随想『愛ことば・心の散歩路』の開始は、未来(ミク)の誕生とつながっています。 未来(ミク)誕生の翌日の1月7日の事……、経営勉強会の新年会で、かねてより薦められていた知り合いの社長さんから、強く薦められ…………、手続きを事細かに教わって……恐る恐る始めたのが……11日(2005年1月)……です。 早いもので、今度の日曜日で、丁度10年が経過します。決意した10周年の今日のデータで見ると、 開設日より 3,649 日 ご来訪アクセス数 539,535 アクセス 1日平均 148 アクセス/日本当に有り難いことです。(^。^)10年一昔と云いますが、自分でもよく頑張ったもんだと……、正直思っています……。 未来(ミク)の誕生が起爆剤となって……記念にもなると思いその名の通り未来に向かって発進した…………訳です。 気ままに書けば良いと教えられたんですが、読んで頂く方が増えるにつれて……ついつい気合が入ってしまって、頑張って書いてきました……。連日書いてた時代は、けっこう大変で……ネタ仕込みに、土・日の時間が取られましたが…………それも又、楽しく……。 お陰さまで11日は、このブログも満10歳の誕生日です。ご来訪頂いた沢山の方々に、心からの感謝を伝えしたい………。 未来(ミク)も、昨日……満10歳。這っていたのが立つようになり、走り回り、小学校にあがり、4月で早5年生です。8年前には妹も生まれて、今や立派なお姉ちゃんです……。このブログも孫たちのように「成長していく」ブログとして、細々ながら、いつまでも続けていきたい…………と、思っています。 いつも……ありがとうございます。(^。^) ======================================================◆◆日記ブログランキングに参加しています。他にもステキなブログがありますよ。一票お願いします。ランキング表を見に来て下さ~い◆◆クリックして~~ ( ^-^) height=31>
2015.01.07
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