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私も1月は夜昼1回ずつと幕見も行ったんですが、文楽観劇35年こんなに入ってるの見たことないほどだったんですが(そもそも朝日座の時なんて、二階席は私一人、普通は誰もいないし、 一階席のお客の数と舞台の上との人数数えたら、 お客の数の方が多いこともあったし)、マスコミも騒ぐなら11月に騒いでくれよ、1月は前日札止めにならないとクリアできない状態だったんだから、そこから騒ぎ出しても間に合わないでしょ。私、「沼津」も「岡崎」も救いがないから誰か背中押してくれないと行けなかったよ。 「沼津」は仁左衛門さんと勘三郎さんのが途中楽しいのに悲しくて悲しくて、 「岡崎」は前回通し(ついこないだのような気がしたのも 見に行けなかった一因だ)の時、こんな無茶な話では泣かんでと 思ってたのに、文雀さんのお谷が戸口に駆け寄ったところで、 自分でもビックリするくらい、ボロボロボロって涙がこぼれた。 こういうふうに自分のスタンダードができちゃったら、 ハードルあがるんだよね~。今月の「新口村」も「お俊伝兵衛」も こないだのが私のスタンダードになってるので、感動できなくてねぇ。 そんなのもやっぱり足が遠のいた理由の一つ。正月公演はすごく充実していましたのですよ。 「二人禿」も「面売り」もおもしろかったし。 「新口村」は、なぜ忠兵衛、ほんとに出てくる?笑いが起きちゃったぞとか、 前は家を早めに片付けて、雪原に向かって、孫右衛門は呼びかけていて、 最後も雪景色の中、一人立ち尽くすって演出で、 これまた、幕切れになって勘十郎さんに泣かされたんだけど、 今回演出がまずいような気がして、嶋大夫さんの語りを楽しめなかった。 「お俊伝兵衛」は、また勘十郎さんびいきなんで仕方がないんだけど、 伝兵衛はしっかりした人なんだけど、お家の重宝を割られたと思い込んでから、 ぷっつり切れて、殺してしまったあとは視線が定まらなくなるってのが、 前回ははっきりわかったので、少し物足りなかった。 住大夫さんは一時よりは回復されたようだが、 語り初めは弱々しさが感じられ、少女の声が苦しかったのだけれど、 (前名文字大夫のときは女性の声が苦になったが、 数年したら全然気にならないほどに進歩していた) おばあさんの説得力がものすごいなぁと思ううちに 元気になってこられて、よかったぁ。 文雀さんも「先代萩」の栄御前がセリフがないときは 人形が文字通りに木偶のように突っ立ってて、 私が見出してからずっと文雀さんってあの通りの外見でいらしたので、 あの文雀さんが木偶のように人形を立たしてると思うと悲しかった (セリフが入るとちゃんと生き返るのだが)が、 お俊では、文雀さんの人形だったので少し安心した。 お猿さんたちがねぇ、前回はすごく楽しかった記憶があったので、 期待しすぎたのか、前ほど楽しめなかった。 「阿古屋」は、前見たのは簑助さんの復活公演だった。 左遣いが勘十郎さんだった。三曲は清志郎さんだったと思う。 今回は寛太郎さん。三曲がなかなかうっとりと聞いてしまったよ~。 仁左衛門玉三郎の「御所五郎蔵」の通しで 二人が陰腹切りながら、三味線と胡弓を合奏するってのを見て目が点だったのだが、 ああ、舞台で楽器を弾くって、セックスの隠喩なんだなぁと思ったの。 「イーストウィックの魔女たち」で音楽教師がチェロを弾きながら歌う歌 (一路真輝さんのリサイタルで聞いたの)もそうだと思う。 この阿古屋もそうなので、胡弓で盛り上がったところで、 岩永が胡弓弾きのマネをし出す、そこでみんな笑うので、 せっかくの盛り上がりなのにもったいないと思ったけど違うんだ、 このあたりでは阿古屋も目をつぶって景清とのコトを思い出してるんで、 それで岩永もコーフンしてるの、あまりにあからさまになるのもなんなので、 岩永に観客の目が行くのは好都合なわけ。 「実盛」の場、私は瀬尾に泣かされて、またもやビックリしてしまいました。 文楽は本当に奥深いです。 この演目、はっきり言って、手をくっつけられた死人は生き返るわ、 また死ぬわ、ワルモノは改心して自分で自分の首を切り落とすわ、 馬は出て来て、やたらと盛り上がるわ、 多分歌舞伎、文楽の演目では一二を争う奇想天外。 いや、ガマやら鬼やら出て来たら観客もそのつもりで見ますが 最初はせいぜい、「逆艪」と変わらないくらいのリアルさなのに これかい?これってあり?ってなりませんか? 夫は歌舞伎の見始めのころにこれ見て、しばらく絶句してましたし、 私も中学か高校の時の顔見世で前から2番目の席から、 延若さんが首を自分で落とすとこ(黒衣が黒い布と生首持ってくるんですが)を 見てしばしボーゼンとなりました。 「義賢最期」を見てからはこれだけの想いを受け取ったから 小万は白旗の無事を確かめるまで死にきれなかったんだと納得はしましたが。 ともかく歌舞伎じゃ生身の人間生き返るし、首を自分で落とせるか?とか どうしても考えちゃうので、そこで芝居に集中できないってとこありますよね。 なので、観客は実盛を見ます。仁左衛門さんのでは、 花道を馬に乗って入っていくところで(誰かさんみたいに落ちたりしないわよ。 あぁ、言わなくてもいい一言をつい言ってしまったよ) 「この人、太郎吉に討たれるための人生の一歩を踏み出したんだ」と思うと 涙ぐんじゃったことはありました。 なんですが、今回はまず、千歳大夫さんがものすごい迫力で瀬尾を描写しはりまして、 あまりの迫力で、瀬尾がしゃべると人形より千歳さんの方を見てしまうほど。 憎々しく大笑するところでは拍手も起きていました。 そして、咲大夫さんが、小万の想い、忠義もだけど太郎吉を残していく その悲しさ、哀れさをあますところなく描写してくださった。 ここでは私は目頭は熱くなったけど、まだ耐えておりました。 そして呂勢大夫さんが、母を蹴られて怒った太郎吉を語ると そこで泣けてきたんですが、そのあとの語りで瀬尾の気持ちがぐぐっと迫ってきて、 涙があふれてきたんです。そっとぬぐってもまだ出て来て、 瀬尾で泣けるんだ~とそのことにも感動してしまった。 隣の人(イヤホンガイド付き)は泣いてる私に怪訝そうでしたが、 斜め前のご年配の女性(イヤホンガイドなし)は涙をぬぐっていらしたので、 私だけの思い込みじゃないんでございますよ。 それから、歌舞伎だと子役がうれしそうにやってるんで (まぁ、この役、実際馬にも乗せてもらえるし絶対楽しいと思うわ) 幕切れの手前、実盛も母の敵だから討たせろって言うところで、 「コイツ調子に乗るんじゃねぇよ」っていつも思うんですが、 呂勢さんの太郎吉は、あまりに非日常の出来事が続いて、 ちょっと異常なテンションになってるんだこの子ってわかりました。 子役にその心情までやらせたらこれは児童虐待だよ。 それを鎮めて討たれる約束してやる実盛にまた心打たれます。呂勢さん、また一段進歩したなぁ、そういえば、売店にCDあったやん。買っちゃうぞ~、おっ「三十三間堂棟木由来」私これ好きだよ~。さわり集CDで越路大夫の木遣り歌持ってるんだよ~。この間見たとき(何年前かな?)この平太郎がほんとに優しくて惚れちゃったので、勘十郎さんに付いていこうと思ったんだった。文雀さんのお柳も悲しくて素敵だった。葛の葉だと保名は婚約者とニセモノの区別も付かんのかとかちょっと思っちゃうけど、お柳と平太郎だと前生から相思相愛だったので、純粋に悲しめます。な訳で買いましたよ。【送料無料】CD/豊竹呂勢大夫/鶴澤清治/卅三間堂棟由来/VZCG-781価格:3,000円(税込、送料込)このお店だと送料無料でポイント10倍です。通勤途中で聞いていますが、とてもいいですよ~。泣いちゃいますし、美声の木遣り歌もうっとりです。惜しむらくは、トラックが切ってないのです。場面転換もあるんだから、そこでトラック2にして欲しかったです。そしたら、木遣り歌ばっかり聞くことも出来るのに。 平太郎がお柳を引き留めるのに「せめて母をともに見送るまでいてくれ」とか 言ってますけど、字義通り取って怒ったりしちゃいけませんよ。 日本男子に「俺のためにいてくれ」なんて日本語は存在しなかったんですから、 これは「月が綺麗ですね」って言ってるんです。あ~、こんなに充実した文楽公演なのにもう死に体の「リアル九平次」が決めたことが足かせとなってるなんて、ものすごく歯がゆいしクヤシイ!来年度もがんばっていきますから。応援してますから。と、この公演のチラシは2種類あってどちらも割とすっきりしてた。私の言い続けてきたこと、聞こえた?じゃぁ、もう一言。阿古屋の途中で帰った人、多分東京方面から来た人。終わりまで見てると新幹線が出ちゃうから。昼の部は早くに終わったので、演目は夜昼逆の方がよかったと思う。今年から昼夜入れ替えがないもんね。とうとう国立文楽劇場でも入れ替えなくなったのねと遠い目になる私…。朝日座の時、「傾城阿波鳴門」の「玉造」で私は初めてドシャーと泣いたと思う。多分、嶋大夫さんと呂大夫さんじゃないかなぁ(全然確証なし)。あれ、近頃出ないなぁ。大阪城の前の大阪市立博物館の文楽の展示、この人形二体で近づくと「ととさんのなは…」と鳴るようになってた。変わったもの見たいです。綱大夫さんの「鰻谷」も泣いたわ~、清二郎さんと目線があって(よくある)恥ずかしかったけど。「心中宵庚申」の姑がものすごい悪役の改作版とか楽しかったのに。ここ数年同じものばっかみてる気がする。
January 27, 2014
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去年の話だが、TVつけっぱなしで、耳に付く曲が三曲あるなぁと思ってた。♪もしかしてだけどもしかしてだけど フレッツ光を選んだ方が得しちゃうんじゃないの?♪ これはフレッツ光のCM。 「どぶろっく」というお笑いコンビの曲だそうな。♪まっもりった~~い~♪ なんのCMだっけ?調べると紅白初出場のクリス・ハートって人の 「まもりたい~magic of a touch~」って曲だった。 あ~、吉瀬さんのシャワーのニベアのか~、 なぜだかバラバラに覚えていた。 画面見てるときは、泡だらけのボディばっかり見てて、音楽は聴いてなかった。 なんだ、私は?セクハラオヤジか?♪ピアノ曲で富士山のシルエットの手前にトヨタの車が♪ この曲知ってる。なんだっけ?じーっと考えると やじさん上総んさんのブログが思い浮かび、 初音ミクの曲だとわかる。上総んさん、どうもありがとう。 この動画の人がCMも弾いてるらしいです。 この動画の演奏は技巧の極致を目指してますが、 叙情的なCMの演奏もいいですね。 ~~~~~*~~*~~*~~~~~FM京都はオリジナルのラジオCMをうってるようなのだが、前におもしろCMでも大阪のと違ってビミョーにイケズなのも聞きましたが、この頃続くオムロンのCMがいやでいやで、FM京都聞きたくないぐらいイヤ。工場を管理する立場のお父さん、専業主婦のお母さん、理系大学生の息子、中学生の娘って一家で、何パターンかあって、オムロンの先進技術を紹介してるんですがね、ステレオタイプの家族のキャラもイヤですがね、自分の工場見学した娘が立ち入り禁止区域まで勝手に踏み込んで工場のラインを止めたのを叱らないのか?おとうさん?母は母で、肉じゃが作りのに砂糖と塩を間違えて塩っ辛いのを作った挙げ句、 言っとくけど絶対そんなことやんないからなっ>男ども 大体普通はみりんで作るよ。もったいないから家族にそのまま食わせようとする。このいけしゃあしゃあぶりに毎日むかつく。料理を作ったこともなく、自分のまわりの狭い世界だけがすべてと思い込んでる脚本家が台本書いて、えらそうな重役がオッケー出したんだろなと考えると、毎日毎日オムロンという会社がキライになっていく。 ~~~~~*~~*~~*~~~~~毎日毎日キライになると言えば、サントリーのサプリメントを扱うサントリーウェルネスのCMが毎日ネットに出てくるのよ。ターゲット広告というやつで、私の年齢とか検索に合わせて50歳になったら頭が回らないだろうとか衰えがとか、この人の年齢は50代なんだけど若いだろうとか毎日毎日見させられる。その決めつけ方がものすごく不快である。 私はサントリーのグルコサミンはずっと飲んでるんだよ。 10年くらい前に左膝ねじったんで。評判のいいグルコサミンらしい。 フィギュアスケートで京大生スケーターだった神崎さんも サントリーウェルネスに入社して、この製品を研究してるらしい。 エキシビに「冬のソナタ」(私も見たよ!)を滑ってたくらいの 知的でりりしいハンサムなので、同封の会報誌に何度も繰り返し登場するのだ。そんな私がもうメーカー変えようかしらくらい不快である。サントリーウェルネスも広告の内容をちょっと考え給え。たくさん広告を打てばいいってものじゃないんである。オムロンもなっ。 ~~~~~*~~*~~*~~~~~ネットで話題になってるらしい、ANAの羽田便のテレビCM。西島英俊とバカリズムが空港にて英語で会話(字幕付き)、ハグしようかと西島氏が言うとバカリズム氏たじろぐ、日本人的反応だなと西島氏、するとバカリズム氏、金髪カツラに付け鼻で応える。これにヨーロッパ系の人が差別的だと抗議したらしい。でかい鼻は醜いとされているからなぁ。でさぁ、ここにその動画がYouTubeにあがってるけど、コメントで、「差別じゃなくて憧れなのよ」とか「日本人もニンジャとか思われてるじゃないか。 あいつらアタマ悪いから今でも着物を着てると思ってる」とか。そういう問題じゃないよね。このCM、ほんとに不快だ。ヘドが出そう。日本人の卑屈なコンプレックスが何重にも折れ曲がって表現されている。海外に出て行くのはいいと思う。ちょっと海外旅行に出ただけですごく視野が広がる。そして、外国の人とちゃんとコミュニケーションを取るには語学が出来た方がいいに決まってる。このことには異存はない。しかし、このCMが言ってるのは、英語をしゃべれれば中身がカラッポでも構わない、そして、日本文化なんか捨ててしまえばいいという。で、他者のコンプレックスを無神経に突っつく。自分はそれは憧れてるから、相手がいやがっても構わないって態度だ。典型的な井の中蛙だよな~、その上、下手なコメント出してる日本人は、抗議や批判に対して、それを分析できない。抗議や批判は自分を成長させるよい機会なのに。
January 25, 2014
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毎年、小さなおせちを同じところで頼んでいるが、今年は二つのスペースに菜っ葉の煮いたん(たいたん)と万願寺唐辛子のかつお節炒めが入っていた。両方とも私が日頃作っているお総菜じゃないか~。「ケ」の極み、「ハレ」の極みであるおせち料理に「ケ」の極みのお総菜が入ってる。一気にお正月気分が吹っ飛びましたわ。これが「アベノミクス」の成果ってヤツなんですねっ!ありがたや、ありがたや(-人-)なむなむ。 ~~~~~*~~*~~*~~~~~沖縄の人々は怒ってるのに全国紙は報道しないんだね。あの土地で4000票の差ってのは考えられないほどの大差だそうな。 ~~~~~*~~*~~*~~~~~毎日新聞が、壊滅的な地震が起こったとき各原発から30km圏外に出るまでの時間を調べていた。 毎日新聞の原発についての記事はとてもわかりやすくて評価できる。敦賀や若狭が一番早くて8時間くらいだった。だけど、敦賀や若狭の30km圏内には琵琶湖があるんだ~。その数日後の記事では、この原発に何かあると琵琶湖の南まで給水できない放射線量になるそうだ。琵琶湖の水は兵庫県まで水道に使われてますからね。東京の人はそれでも原発が必要だと判断するんでしょうかね? ~~~~~*~~*~~*~~~~~へへへ、京都の仇を大阪でとったぞ。へ~ん、そんなブランドなんぼのもんじゃいっ!
January 23, 2014
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もう6日ですが、今年もよろしくお願いいたします。3日の新聞で両陛下のお歌を読んでなんか感動してしまった。御製五首あんずの里赤き萼(がく)の反りつつ咲ける白き花のあんず愛でつつ妹と歩みぬ大山ロイヤルホテルにて大山(だいせん)を果たてに望む窓近く体かはしつついはつばめ飛ぶ水俣を訪れて患ひの元知れずして病みをりし人らの苦しみいかばかりなりし皇居にて二首年毎に東京の空暖かく紅葉(もみぢば)赤く暮れに残れり被災地の冬の暮らしはいかならむ陽の暖かき東京にゐて皇后陛下御歌三首打ち水花槐(はなえんじゅ)花なき枝葉そよぎいで水打ちし庭に風立ち来たる遠野何処にか流れのあらむ尋ね来し遠野静かに水の音する演奏会左手なるピアノの音色耳朶にありて灯ともしそめし町を帰りぬ皇后陛下のおうたはなかなか技巧に富んでおりますね。「花えんじゅ」で花(ニセアカシアに似たピンクの花だそうだ)を思い浮かべさせて、そのあと「花なき」と続けて、ちょっとビックリさせて、「そよぎいで」で暑さのなかの涼しさをかもしださせ、「風立ち来たる」で涼しい風が感じられる。遠野の歌も最後に「水の音する」と来て、情景が見えるのだけど、水は見えない。遠野の歌はなんか涙ぐんじゃいました。これは震災被災者を訪ねたときのお歌だそうです。演奏会は、このブログにあるコンサートですね。脳梗塞やケガで右手が使えなくなったピアニストのための曲があるんですね。
January 6, 2014
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