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2008.06.21
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カテゴリ: お茶
今日は、安渓鉄観音と木柵鉄観音を比較してみました。

元々、台湾の木柵鉄観音の苗木は、福建省の安渓から来ています。
同じ品種ですので、基本的には同じお茶になるはず・・・なのですが、先日の 中国茶と台湾茶 でもご説明したとおり、1895年以降、台湾は中国大陸と文化的に切り離されてしまいました。
その後、100年あまりの間に、鉄観音はそれぞれの地域で独自に進化を遂げてきました。

そのため、現在入手できる鉄観音を大きく分けると、

現代の安渓鉄観音
凍頂烏龍茶の影響を受け、発酵も焙煎も軽くなった。緑茶文化圏にも受け入れられ大ブームに。

伝統製法の安渓鉄観音
焙煎の強い鉄観音。中心地は香港。香港の茶商が再焙煎をかけ出荷していた。現在も華僑が愛飲。

台湾の木柵鉄観音
19世紀当時の安渓鉄観音の製法を引き継ぎ、台湾で独自発展していった。



烏龍茶は発酵と焙煎が違うと、全く異なった個性(味わい・香り・水色)を持ったお茶に仕上がります。
そのため、同じ ”鉄観音” という名前でも、人によってイメージするお茶が違ったりします。

それを整理しようというのが今回の試みです。

皆さんの頭の中にある、鉄観音のイメージ(水色・香り・味など)を思い起こしながら、ご覧ください(^^)
#本当は、お茶会で香りや味を体感いただくのが、いちばん良いのですけれど。ネットではそうも行きませんから(汗)


今回、比較したお茶は3種類。

・現代の安渓鉄観音
・伝統製法の安渓鉄観音
・木柵鉄観音


です。水色をきっちり見たいので、鑑定杯を使うことにしました。
しかしこれらのお茶が全部、家のストックで揃うところが、恐ろしい(((((^^;
#一応、テーマ性を持ってお茶を買ってるんで、こうなるんですね。


最初に、現代の安渓鉄観音。

現代安渓茶葉

安渓鉄観音2006・秋 特選( 桃花源

昨日、冷茶で淹れた2006年の秋茶です。
色は落ちていますが、緑がかった発酵も焙煎も軽いお茶です。



現代安渓水色

薄いグリーンに少し黄色が混じった茶水です。
香りはクチナシの香りといいますか、かなり軽やかです。
ちょっと草っぽい青さも混じっています。
味わいは少し酸味を感じます。
古いからというわけではなく、おそらく鉄観音独特の酸味だと思います。



次に、伝統製法の安渓鉄観音。

伝統安渓茶葉

安渓鉄観音 伝承 2007年冬( 華泰茶荘

現代安渓鉄観音と比較してみると、少し色が黒っぽいですね。

安渓同士の茶葉比較

右が現代安渓、左が伝統安渓です。
それでも緑っぽさは残っています。現代安渓と比較すると、発酵も焙煎も高めになっています。

鑑定杯で水色を見るとこうなります。

伝統水色

先程とはうってかわって、橙色になります。
伝統製法は、発酵も焙煎も高めになっているのです。
香りは少し甘い香りに変わっていて、青さは感じられません。
味わいも酸味は感じられず、蜜のような甘さが感じられます。
これ、美味しいかも♪


そして、台湾の木柵鉄観音。

木柵鉄観音茶葉

木柵鉄観音(新純香)

焙煎がかなり効いているので、かなり小さくきつくまとまっています。
伝統安渓に見られたような青さは全く感じられません。茶色というのがぴったりの表現です。

鑑定杯で水色を見るとこうなります。

木柵水色

さらに色は深くなって、橙からアンズ色に近い色になります。
木柵鉄観音の方が、発酵も焙煎も高めになっているのです。
香りは熟した果実の香りに変わっています。青さは全く感じられません。
かなり揉捻がきつく、焙煎も強かったためか、あまり茶質が出てきておらず、あっさりしていますが、余韻で果実のような甘さが残るお茶です。
現代安渓にあったような刺激性は皆無ですね。


・・・とまあ、全く違う水色、全く違う個性のお茶に出るんですね。


もう一度整理しますと、まず茶葉。

3種の比較

右が現代安渓、上が伝統安渓、左が木柵です。
水色も同じように並べてみました。

水色3種

並べてみると、全然違いますよね(^^;)


そして、いちばん色々なことが分かりやすいのが茶殻です。

現代の安渓鉄観音は、青々とした茶殻です。

現代安渓茶底

台湾の高山茶などと違って、綺麗な葉っぱの形に戻るのではなく、安渓鉄観音は葉っぱの部分が所々ちぎれています。
これは揉捻を行う時に袋に入れて叩くんですね。その際に葉っぱがちぎれて茶質が出やすくなるようになっています。安渓で作られたお茶の特徴です。
それにしても青い。葉っぱの周りが少し赤くなっていますが、その部分が発酵しているところです。ごくわずかですね。


そして伝統製法ですが、同じように葉っぱがちぎれています。

伝統安渓茶底

しかし、少し赤っぽさが増しています。発酵度が高いということですね。
昔の安渓はこのくらいの発酵度だったんでしょうね。
そして、焙煎が加わっている分だけ、葉っぱの開きが悪くなっています。


で、木柵鉄観音。

木柵茶底

木柵鉄観音は、焙煎しては休ませ、また焙煎して休ませ、という感じで、焙煎を数回、1ヶ月間ぐらいかけて行います(詳しくは 台湾茶ドットネットさん などを参照ください)。
念入りな焙煎をするお茶なのです。そんなふうに焙煎がかなり効いているので、茶葉が開ききりませんでした(^^;)
しかし、茶殻を見てみると、安渓と違って周りがちぎれていません。葉の形が残っています。
このへんが安渓の製茶法と違うところですね。
安渓産の鉄観音を木柵で焙煎して木柵鉄観音として出荷しているものもあるそうですが、茶殻を見れば一発で見破れる?わけです。
#ああ、こういうことを書くと、またお茶屋さんに嫌われる(汗)

と、全然個性の違う3種類のお茶でした。

茶底3種


伝統製法は、本当は香港の茶荘のものが入手できれば良かったのですが、おそらく同じような傾向になると思います。
お持ちの方はチェックしてみてください。


今回は3種類でやりましたが、ここから飲み比べをさらに深めるとすれば、ちょっと思いつくだけでも、

・安渓鉄観音の春茶と秋茶の香り・味わいの違い
・安渓鉄観音と黄金桂、毛蟹、本山など色種との比較
・安渓産地別(祥華、感徳、西坪etc...)の比較
・安渓鉄観音・茶荘の焙煎別
・木柵鉄観音の春茶と冬茶の香り・味わいの違い
・木柵正叢鉄観音と佛手、梅占などとの比較
・木柵鉄観音の原料茶産地別の比較(木柵産、阿里山産、安渓産etc...)


・・・と、まあ、いくらでも思いつきます(^^;)
実は飲み比べていくと、鉄観音という品種は本当に凄い品種だなぁと感服させられるのです。
面白いお茶です、鉄観音。
#教材の調達に一苦労しそうなテーマもありますが、興味のある方はご一報ください。お茶会にします(笑)


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現代安渓

伝統安渓

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Last updated  2008.06.21 19:28:11
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